見出し画像

フジファブリック「夜明けのBEAT」 バクバク鳴ってる鼓動 旅の始まりの合図さ

映画「モテキ」のオープニングテーマとして使われている。

ネットの情報などを総合すると、この曲は、志村正彦氏の遺作であるらしい。亡くなる数カ月前に制作したものになる。
志村さんの死後に発売されたアルバム「MUSIC」の2曲目に鎮座し、とんでもなく大きな存在感を放っている。

映画の内容に即して曲を制作したのかどうか、私には情報がなく、分かりませんが、とにかくフジファブリックの全楽曲の中でも突出したカッコよさがある。全体から漂ってくる「イライラ感」と「どうなってもいいから、次へ進もう感」が最高。

「バクバク鳴ってる鼓動 旅の始まりの合図さ
これから待ってる世界 僕の胸は踊らされる」

こんな挑戦的な曲を作って、わずか29歳で、クリスマスイブにこの世を去るなんて。言葉を失います。

もっともっと旅して、踊ってもらいたかった。

この曲のMVも必見です。
映画「モテキ」の主人公でもある森山未來が延々と暗闇を狂ったように走り続けるのが非常に印象的。
ネット情報によると、MVの監督は映画の演出・脚本を担当した大根仁さんが担当したということです。
この映像に、志村正彦さんへの追悼を込めているのかどうか知りません。
倒れながらも、また立ち上がって、フラフラになってもなお必至で進んでいく森山さんの演技には、狂気を感じます。

私にとって、がむしゃらに走り続ける姿は、生前の志村さんの楽曲に対する姿勢に、どうしても重なってしまいます。

2022年7月19日 トラジロウ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?