泣いている
生きろ
こんな世界に生まれてしまった
こんな世界に産んでしまった
誰にも銃口を向けてはいけない
誰をも殺してはいけない
生きるための術ではない
どんな街も
どんな仕事も
どんな歴史も
血脈も
死ぬな
何処の国が滅ぼうと
何処に境界線を引こうと
殺す術などあり得ない
生きろ
神は自ら銃を持たない
誰にも銃を向けたりしない
神の仕業に意志をおもえば
誰も殺すな
決して死ぬな
過ごした季(とき)が
今日からが
殺した瞬間(とき)から嘆かれる
死んだ瞬間(とき)から嘆かれる
何処に在っても
誰であっても
血を分け倶に生きながら
一人であって
独りでなくて
祈りは何処へ
誰をも殺してはいけない
誰にも殺されてはいけない