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高校「情報」共通テスト勉強法を解説!参考書・プログラミングスクール・塾選びのポイント【情報Ⅰ大学入学共通テスト対策】

「情報」大学入学共通テスト勉強法

情報Ⅰ共通テスト対策 書籍出版します!


文字おこし

2025年1月に実施予定の大学入学共通テストから情報教科が加わります。
プログラミングやデータ活用、情報通信ネットワークセキュリティ等 非常に問われる幅が広いですが
今回は、高等学校情報Ⅰ 大学入学共通テストの概要と効率的な勉強方法について説明していきます。
概要欄に目次ありますので、気になる内容がある方は直接ジャンプすることも可能です。

2021年末現在の情報では、国立大学入試の原則つまり国立大学を受験する人は全員情報教科を受験する方向で話が進んでいます。
今までは、英語数学など5教科7科目 が原則だったのが、それに情報教科が加わり、6教科8科目となる方向です。

こんにちは、2022年4月から高校生になるミライと言います。
私が高校に入学する2022度年から情報Ⅰの科目が必修化され
さらに私が大学受験をする2025年1月の大学入学共通テストに追加されます。
1教科増えるってことは、帰り遅くなるのでしょうか。

情報教科の試験時間は60分であることは決定しています。
帰りの時間がかなり遅くなると思っている方も多いようですが、
文部科学省が出している案では、
現在朝一に実施されている理科の基礎科目と現在は別時間の理科の応用的科目が一緒の時間になります。
情報は17:00-18:00の独立した時間で実施されます。
人によっては朝が今までより早くはなりますが、現行の終了時間は17:50なので10分終了時間が長くなる程度で、終了時間は今までとは大きく変わらない予定です。

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情報ってすごく範囲が広いイメージなのですが、どんな内容が問われるのでしょうか。


どのような内容が問われるかについては既に大学入試センターが2020年12月に試作問題、2021年3月にサンプル問題を発表しています。


情報Ⅰの範囲を全て網羅した物ではありませんが、サンプル問題を例に簡単に見ていきます。
大問が3つあります。
大問1はITに関する幅広い分野の知識が問われています。
問1は東日本大震災を例にしたデータ通信方式、情報格差の問題、クラウド関連など
問2はベン図やPDCAサイクル、座標軸、マトリクス分析などの分析手法を問う問題
問3は画像のデジタル化の手順や著作権に関する問題
問4はIPアドレスのネットワーク部とホスト部から割り当て端末台数を問う問題などで、基数変換などの基礎知識も必要になります。
大問1は情報セキュリティに関する知識も問われる可能性が高いです。

大問2はアルゴリズム・プログラミングに関する問題で今回は選挙の比例配分についての問いです。
特定のプログラミング言語に依存しない擬似言語が使われています。

3つの問から成り立っていて、出力結果や擬似言語の一部が空欄になっています。
1からプログラミングができる能力は必要なく、日本語で書かれた手順や出力結果や図表等をヒントにしながらそれらを組み合わせて適切な解答を導き出す読解力、シミュレーション力・トレース力が大切になります。


大問3はデータ分析の問題になります。
散布図、相関係数、ヒストグラムや一覧表を比較しながらお互いがどのように関係しているかを把握しながら正解を導き出す思考力が試されています。
また、問3では四分位数、分散、標準偏差等に関する知識も必要となり、与えられた図表を組み合わせて正しく読み取れる能力が問われています。

私の方でもサンプル問題、試作問題を全て動画で解説していますので、興味ある方は概要欄にリンクを貼ってある、情報Ⅰ動画教科書の大学入学共通テスト対策カテゴリより参照頂けると幸いです。

大学入学者選抜協議会(第6回)配布資料:文部科学省 (mext.go.jp)

また、日本文教出版のYouTubeチャンネルで工学院大学附属中学校・高等学校 校長の中野由章(なかのよしあき)さんが各問題で必要となる能力などを具体的に説明してくれてますのでこちらも参照頂けると幸いです。



情報1は2022年度から新設される科目ですが、浪人生はどうするのでしょうか。

情報の教科自体は今でも存在します。
「社会と情報」か「情報の科学」いずれかの科目を全国の高校で学んでいます。(二つとも習う学校もあり)
2025年の大学入学共通テストでは浪人生用に、この旧課程の内容を出題範囲とし、浪人生に不利益が生じないように配慮すると大学入試センターが発表しています。
また、情報Ⅰと旧課程の情報との間で大きな得点差が出た場合は、得点調整が行われることも発表されています。
旧課程の問題サンプルは2022年度秋頃に公開される予定なので、公開され次第、私の方でも動画解説作成する予定です。


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ニュースを見るとプログラミング教育が前面に押し出されていますが、
プログラミングスクールに通った方がいいのでしょうか

私自身の個人的な意見になりますが、大学入学共通テストの対策として一般的なプログラミングスクールに通うのは得策とは言えません。
もちろん将来プログラマになりたい方や、二次試験で実践的なプログラミングの知識が必要になるということでしたら、プログラミングスクールで実践力を身につけるに越したことはありません。

ただ、大学入学共通テストの情報ではプログラミングがバリバリ出来る能力は必要ありません。

情報1の授業単位数は2単位で授業の合計時間は最大70時間です。
実教出版のサンプル授業時間では、言語に依存しないアルゴリズム部分も含めてプログラミングの分野に割り当てられる授業時間は多くてもわずか16時間程度です。
言い換えるとその時間で習得できる基礎的な知識しか必要ありません。

大学入学共通テストのプログラミング分野で必要な主な知識は、変数、配列、条件分岐、繰返し処理、関数になります。
私の方でも、これらの情報Ⅰに必要な知識だけを抜粋して2時間程度の動画に纏めています。

プログラミングスクールでは、色々な機能を使った応用的なプログラミングの内容も扱うと思いますが、大学入学共通テストベースで考えるとオーバースペックになります。
市販の入門書レベルでも大学入学共通テスト基準ではオーバースペックだと感じています。

プログラミング言語もPython、JavaScript、VBAなどがありますが、このように高校によって選択される言語はバラバラで、通うプログラミングスクールで習う言語と学校で習う言語が不一致になる可能性もあります。

共通テストで使われるのは特定のプログラム言語に依存しない、擬似言語なので、Pythonなどでプログラミングの基礎を学んだあとは、出来るだけ早く情報関係基礎などの過去問で擬似言語での問題になれることが重要だと考えています。
時間に余裕があれば、情報関係基礎の擬似言語を実際のプログラム言語で書き直して動かしてみるとかなりの力がつくと思います。

先ほどサンプル問題で見てもらったように、
共通テストで必要な力はプログラムが1から書ける力ではなく
日本語で書かれた説明を正しく把握できる読解力。
さまざまな文書や図表を元に解答を導きだせる思考力、他人の書いた擬似言語の意図を素早く把握し、紙上でプログラムの実行結果をシミュレーションできるトレース力を鍛えることが重要になってきます。


高校の情報は
①情報社会の問題解決
②コミュニケーションと情報デザイン
③コンピュータとプログラミング
④情報通信ネットワークとデータの活用
の大きく4つの章に分かれています。


先ほど共通テストのサンプル問題を見てもらいましたが、
プログラミングに関する問題は全体の3分の1程度と予想されます。

大学入学共通テストで高得点を狙うにはプログラミングだけではなく、これらの分野をまんべんなく勉強する必要があります。
いま、一般的なプログラミングスクールを考えている方は、プログラミング以外に大学入学共通テスト専用に作られたカリキュラムを実施しているかなどを判断材料の一つとすることをお勧めします。

後数か月で情報Ⅰがスタートする2021年末現在 情報Ⅰ共通テスト対策専用に具体的な内容を発表しているプログラミングスクール・塾・予備校は私の知る限りありません。

ただ、気になる報道発表の内容としては、こちらの記事でプログラミングスクールのテックアカデミーを運営するキラメックス株式会社が大学入学共通テスト専用の講座を全国の塾向けに開発しているということです。
記事を見る限り教科書のベースとなる教員研修用教材、学習指導要領、すでに情報関連の試験を実施している慶応義塾大学などの過去問などを幅広く参考としているようなので、期待しています。

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塾や予備校通いたいんですが、親がお金ないと言って通わせる余裕ないと言っています。

これはじつは、わが家での会話です。
娘が2022年度から高校生になるというのもキャラの設定ではなく事実です。
ちょっと長くなりますが個人的なお話させてください。

私自身通算15年IT業界に携わっていましたが、34歳の時 他の人から引き継いだプロジェクトの度重なる良く分からないシステムトラブルの深夜対応等でシステム業界を続けていくことに不安を覚え、業界から足を洗って、未経験の飲食事業を立ちあげました。

ただ、それは地獄の始まりでした。
サラリーマン時代にためた1000万円はあっというまにそこをつき、
子どもが通っていた塾も解約し、更に積み立てた学資保険も解約、それでも足りないので、母親に泣きつき父の遺産を数百万かり、雇っていたバイトに辞めてもらい、一人経営で何とか乗り切りました。
経営面でも、Amazonビジネス書売上ランキング一位の神田昌典さんのコミュニティで知り合った方々にアドバイス頂きながらなんとか黒字化することができました。
最後は日本一大きいケバブなど作ってギャル曽根などの芸能人が来てくれて全国放送で取り上げられたりしましたが、精神安定剤を服用しながら一人で経営し、身も心もボロボロでした。
結局、1年半で店をたたみ
昔務めていたIT企業に戻りサラリーマンのありがたさというものを痛感しました。

一度IT業界から足を洗ったのも私自身の勉強不足が原因の一つだったので、復職後はプロジェクトマネージャ試験、システムアーキテクト試験、情報処理安全確保支援士試験等の勉強を通して知識を補いました。
また、知識を陳腐化させたくないという思いで、副業として突破口ドットコムを立ちあげ情報処理技術者試験の有料講座を始めました。2017年からYouTubeチャンネル立ちあげていますが、動画サンプルを数本広告としてあげていた程度です。

2020年5月にコロナの影響でサラリーマンの本業がテレワークになったことから、浮いた通勤時間2時間を何か人のためになることに使いたいと思い、ITの基礎解説動画をYouTubeで公開し、10月にチャンネル登録者1000人を達成することができました。

そして、2020年11月にGoogle社に招待頂いた、YouTube教育クリエイターサミット2020で、とある男が授業をしてみたの葉一さん、文部科学省の方、Google社員との対談セッションの中で、親の所得の都合等で塾に通えない人のためにYouTube動画を作成している葉一さんの熱意、だた、情報教科については葉一さんの世代ではちゃんと習っていないという実情など に感銘を受け 高校情報対策講座をスタートしています。

情報教育を本質から理解したいという思いで、4月に会社を退職し
情報教員免許取得のため佛教大学の通信課程3年に編入しました。
必要単位は60単位ですが、教職科目・情報科専門科目の単位はほぼ取得して5月に行われる教育実習関連が無事に終了すれば教員免許申請ができる予定です。

通信制で教員免許取得するのは、孤独とモチベーションとの戦いです。
今後情報の教員免許取得目指される方の参考になればと思い、
情報教員免許状取得への道のブログ記事と動画を定期的に作成しています。

YouTube動画も試行錯誤を繰り返しながらクオリティを高めていっています。
特に2021年9月以降にリリースした教科書完全準拠版の動画に関しては、出版各社の検定教科書の内容、文部科学省が出している新学習指導要領や教員研修用教材、私自身が情報の教員免許を取得するために大学で学んだ内容やIT業界15年の知見を交えて、動画を制作しています。

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おすすめの参考書や問題集や動画

2021年末現在 情報Ⅰに特化した参考書や問題集はほとんど発売されていないのが現状です。
ただ、情報処理学会や高校の情報科の先生などが対策動画などを公開しています。
私が知っている範囲で勝手に紹介させてください。

まず情報処理学会のIPSJ MOOCで授業動画を提供しています。
実際に情報の教科書の執筆に携わった方や文部科学省の情報教育の担当の方など、権威者が高校生目線で分かりやすく動画解説しています。


次に、高校の為のPython教室です。
難関進学校の情報科・数学科教諭の方が作成しているサイトで、Pythonのプログラミングの基礎から応用まで学べます。

また、ブログも同時に執筆されていて、教育分野全般で勉強させていただいています。


また、私の作成する動画を視聴頂き、こうした方が生徒に伝わりやすいなど、
教師目線でアドバイス下さり大変助かっています。
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つぎは、難関進学校の情報科の先生が運営するサイトです。
情報関係基礎の解説が非常に充実しており、2025年からの情報の共通テストも情報関係基礎と類似した問題が出ることが予想されるため、今後の試験対策としても非常に役に立つサイトになります。

https://note.com/tkmium

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つぎは都立高校情報科教諭の稲垣先生が運営されるチャンネルです。
動画も分かりやすく工夫されていて、私自身かなり参考にさせて頂いています。
イケメンですごく優しそうな方なので、生徒から人気がかなり高いのではないかと肌で感じています。

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つぎも情報科の先生が運営する情報科学習チャンネルです。
アナログデジタル変換の動画は特に分かりやすく 演習問題の解説もあるので実践力を養うのにおすすめです。

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つぎも現役の高校の先生が運営するケミカルチャンネルです。
ゆっくり動画が好きな方には特におすすめです。動画作成に手間をかけているという印象があります。


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つぎは、マイペース【社会と情報・情報の科学(ITパス・基本情報・情報Ⅰ)】
こちらも情報科の先生が運営するチャンネルですが、授業自体が非常に面白いです。
人気YouTubeチャンネルの予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」を情報分野でパワーアップさせたイメージで、先生もイケメンでノリが良く、私が生徒ならこの先生に習いたいと思わせる内容です。

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最後に問題集参考書関連で情報教科受験対策研究会です。
情報関係基礎の過去問集、情報Ⅰの教科書をベースとした用語集を安値で販売しています。
また、情報Ⅰの問題集も近日発売予定で、参考書や問題集が世の中にほとんど存在しない中パイオニア的存在で電子書籍を執筆しています。

動画内では紹介できていませんが以下もおすすめ(動画作成後に確認)
2025年から始まる大学入試情報Ⅰ・Ⅱに対応 e問題集2 
プログラミング 読むだけドリル[初級編]: 高校生が習得すべきプログラミングの基礎概念が全て分かる 2021/08/16
情報Ⅰ対応 e問題集1 情報社会 (高校情報問題集) 2021/01/24
山岸直生


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概要欄にもリンク貼っていますので参考にしていただければ幸いです。

また、情報教育に対する教育体制も問題視されていますが、
このような情報の先生方同士でお互いの授業内容を公開し合うなど活発に活動が行われているようです。

YouTube動画制作及び通信制大学生は孤独との戦いです。
家族との会話以外は、この1週間で他の人に発した言葉は「支払いはPaypayでお願いします」位です。
私が情報教員免許取得できた際には仲間に入れてくださるとうれしいです。

ここまで2021年末時点の内容でお伝えしました。
国立大学入試原則が正式決定すれば、情報教育は更に脚光を浴びてくると思います。
皆で情報教育を盛り上げていけたら幸いです。最後までご視聴ありがとうございました。

【引用・参考文献】

朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP7Z3WFKP7ZUTIL016.html

読売新聞オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae8d922e004fb47c86959609b889909c0e06ed4f

文部科学省 大学入学者選抜協議会(第6回)配布資料
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/112/mext_00005.html


大学入試センターサンプル問題
https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?f=abm00040342.pdf&n=12_%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%80%8E%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%80%8F%E3%80%80%E5%95%8F%E9%A1%8C.pdf


日文チャンネル【日本文教出版】
文教出版大学入学共通テストの「情報」サンプル問題(3/24公開)について - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=sMxwuOxjktQ

(共同通信) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/5803d32a7808aa11ad2411a9422de6ecda273a1e

(時事通信) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/a74847fe6fe2a02cb9ba76e917506b59de261797

【参考】実教出版公開の単元毎の評価基準(プログラミング関連抜粋)発展分野除く
https://www.jikkyo.co.jp/contents/22023322.html

(o◯o) Johnny Nakanoさん ツイッター 高校情報科 教科書需要数
https://twitter.com/nakano_lab/status/1471322239140532226


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