#36 大人脳と子供脳
運気を上げていくうえで相手の立場になって物事を考えるという事がとても重要になってくるのですが、相手の立場にたつという事で最も苦労するのが子育てだと思います。
皆さんも経験ないでしょうか?同じ事を教えているのに物わかりの良い子供と物わかりの悪い子供がいたりしませんでしょうか?
または物わかりのいい部下と物わかりの悪い部下。
ここではわざと良い悪いと書きましたが、相手にとっては良い悪いと判断しているのは自分なので(自分に都合の)良い子供(自分に都合の)悪い子供と判断されてしまいます。
そうなってしまうと相手からの信頼関係は築けず、運気も良くなっていきません。
ではどうするか?
脳の仕組みを理解する事が重要になってきます。
脳の記憶方法は2種類に分けられます。
一つは共通する部分を連想し横軸で記憶する方法。
もう一つはそこに繋がる背景を縦軸で連鎖的に覚える方法です。
想像が難しいと思うので皆さん思い出してみて下さい。
昔、歴史の教科書などで1ページ進むと全く違う時代、違う出来事を書いていたりします。
なんでこんなにバラバラの書き方をしているのかわからなかったのですがそれでも歴史などで高得点を出す同級生がいました。
そういった人たちが何をしていたのかというと大河ドラマを観ていたのです。
この大河ドラマを観て歴史を時代の流れ通りに連鎖的に覚えるというのが縦軸の記憶という事になります。
対していろいろな時代の出来事を点でとらえ連想で繋げられる部分をつなげて覚えていくというのが横軸の記憶なのです。
ではなぜこういう事になってしまうのか。
脳は「成長し続ける臓器」と言われていますが、大人になると脳の記憶回路を作る(成長させる)ことは出来ても記憶から取り出す(思い出す)という行為が苦手になってきます。
実はこの《記憶》という行為と《思い出す》という行為を一括りにしてしまう為
「歳をとると物覚えが悪い」
という認識になってしまっているのです。
でも実際は記憶の配線が多すぎるせいで思い出すという行為に時間がかかるだけで物覚えが悪いわけではありません。
そうすると記憶の配線が多い大人は今ある記憶の出来事を点でとらえそれに新しい意味づけをして横軸で覚えるようになります。(下記:図1)
そうする事で今まであった出来事に意味を持たせるだけなので思いだすという行為が楽になるのです。
こうすることで覚えやすい。と大人は思うわけですが子供や若い人は違います。
だから大人が作っている教科書を子供が覚えづらいと感じるのです。
何年か前に「一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書」というのがベストセラーになりましたがこれはまさに縦軸で本を書いたために記憶しやすかったのです。
なので子供が「なんで」や「どうして」と言ってきた時には縦軸で物事を教える必要があります。
この考え方がまず教育の基本となります。
ましてや「AとBが同じことでしょ、考えたらわかるだろ」と本人を否定するような事を言ってしまってはいけません。
子供の教育というのはすべてのコミュニケーションの基本となるので是非意識して人間関係を良くしていきましょう。
それでは皆様が良い人生でありますようお祈りしています。
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