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黄道山羊家臣団

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#ポエム

浪人と忍者のはなし 2

浪人と忍者のはなし 2

 忍者は城のなかに入り込もうとしましたが、警備が厳重なので入れませんでした。このままでは、敵の武将を殺すことができません。

 そこで、忍者は、来た道を引き返して峠に戻りました。みると、真っ暗な山の頂上に、ぼんやりと明かりがともっています。

 そこにいたのは、昼間にすれちがった子供たちでした。子供たちは、忍者が殺した父親たちの屍体を見つけて、そこにうずくまっていました。

 忍者は、荷車の中から

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浪人と忍者のはなし 1

浪人と忍者のはなし 1

 忍者は隠れて仕事をするのが得意なので、いつもこそこそした作業をやれといわれます。

 侍や武将などは、戦争で功績を挙げるのが大切ですが、忍者はそういう目立つことはしませんでした。大体、人目につかないところで、内密に何かをやらされます。

 ある忍者が、主君から、敵の武将を始末するように命令されました。敵の武将は、となりの城にいて、その城下町には10万人が住んでいます。

 10万人は皆銃をもって

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わざ、の後のもの 1

わざ、の後のもの 1

 文字を持つ、動物がいなくなった。

 死んだということ。

 しかし、今やることと、昔やったこととは、違う。

 死人たちの環に加わろうとしたが、それはできなかった。

 死んだ。

 

 恐竜が死んだとき、わたしはそれを発見した。

 発見することで、わたしはそのものたちに近づけないことがわかった。

 困りごとは、何かといえば、それは動物の相が変わっていること。

 こうして文字を書いても

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