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ミュージカル作品紹介vol.8/ウィキッド

ミュージカル作品紹介の記事は1ヶ月に1回だから、毎回どんな順番で書いていたかしら、と前回の記事を見直すのだけれど、1ヶ月前に書いた記事に「最高気温17度、寒い!」と書かれていた。

今日の東京の最高気温は10度。流石にちょっと着込み始めました。けど、11月もまもなく終わるのにまだヒートテックを着ていないから今年の冬は例年より暖かくなるのかしら?なるといいなぁ。

この記事ではいつも大体最近観た作品について書くのだけれど、11月は野放しちゃんとちょうど明日観に行く予定だからこれまでのストックから紹介。

二人の魔女の物語、と言ってミュージカルファンならピンと来ると思いますが、今回は『ウィキッド』を紹介します。(やっと)

日本ではユニバーサルスタジオジャパンにて『ウィケッド』として公演された後、劇団四季で『ウィキッド』に改名され、汐留にある四季劇場海で上演された。ブロードウェイでもガーシュウィン劇場でロングランされている。(トップ画像は昨年ニューヨークに行ったときに撮った看板)

わたし一個人としては日本初演のタイミングからどハマりし、累計20回以上(20回超えたあたりで数えるのをやめた)は観た。東京で久しく上演していないため、最後に観てから何年経ったかはわからないけれど、今もたまにCDを聴き直すくらいには好きな作品。

長いけれど完璧なので劇団四季のストーリー引用させていただきます。いつも本当にありがとうございます…!

⦅ストーリー⦆
人も動物も同じ言葉を話し、共に暮らしていた自由の国──オズ。
平和なこの国にいつしか異変が起きていました。
動物たちが、次々と言葉を話せなくなっているのです。
しかし大多数の国民は、その事態に気付いていません......。
全寮制のシズ大学に入学してきたエルファバ。
特異な緑色の肌のため家族に疎まれ、周囲の学生たちとも馴染めずにいた彼女は、偶然と誤解からグリンダと同じ部屋に暮らすことになります。
見事な美貌とブロンドの髪を持つグリンダは、天性の明るさを備えたクラスの人気者。
一方、思索的で激しい気性のエルファバは、生まれながらに不思議な魔法の力を持っていました。性格も外見も異なる二人は、はじめは対立するものの、 次第に互いの内面を理解し合い友情を育んでいきます。
ある日エルファバの元へ、この国の支配者にして強大な魔力を持つと言われるオズの魔法使いから招待状が届きます。グリンダを伴い、魔法使いの住むエメラルドシティを訪れたエルファバは、緑色に輝く大都会の素晴らしさに感激しました。
偏見のない、自由な空気に包まれた憧れの都に、自分たちの居場所を見つけたことを2人は喜び合うのでした。
しかし、宮殿を訪ねた二人は驚くべき事実に遭遇します。
エルファバがずっと憧れていた「オズの魔法使い」こそが、自分の権力を強化するために動物たちの言葉を奪っていた、異変の元凶そのものだったのです。
陰謀の正体に驚き怒ったエルファバは、動物たちを解放するために闘うことを決意。
「魔法の書」を奪って空高く飛び立ってしまいます。
真相を見抜かれた「魔法使い」は、国民を駆り立てエルファバを「悪い魔女」に、そしてグリンダをオズの国を救うシンボルに祭り上げるのでした。
心ならずも正反対の道を歩み始めたエルファバとグリンダ。
怒り狂った群衆たちの魔女狩りがエルファバの身に迫ります。
互いを思いやりながらも、自らの信じる道を貫くため二人はある決意をするのですが……。
(公式HP https://www.shiki.jp/applause/wicked/story/index.html)


①名作のアナザーストーリー

ストーリーを読んでいただければ分かるかと思うが、この『ウィキッド』という作品は、かの名作『オズの魔法使い』のエピソードゼロとも言える作品である。

『オズの魔法使い』の映画を見てもらえると分かると思うけれど、「悪い魔女」とされているエルファバは何故悪い魔女になったのか?オズはどうして悪い魔女を殺そうとしているのか?ライオンはどうして臆病者なのか?……色々な疑問の答えがこの作品では明かされる。

初見ならば、観劇前に必ず映画を見てほしい。そうするだけで物語のいろんな場面でハッとさせられると思う。

②スティーヴン・シュワルツの名曲

この名前に見覚えのある人は序盤から読んでくれている人ですね、ありがとうございます。

そう、以前紹介した『ピピン』の作曲もスティーヴン・シュワルツが担当している。

ウィキッドは名曲揃いなのだけれど、その中でも2曲は必ず押さえてほしい。

まず1曲目は「For Good」。
二人の魔女が歌う静かな曲なのだけれど、この日本語訳はこれまでのどんな日本語訳よりも美しいと思う。

小舟をいざなう 風のように
花の種運ぶ 鳥のように
私を変えてくれたの
忘れない あなたのこと
せせらぎを分かつ 岩のように
砂の山流す 波のように
私を変えてくれたの
忘れない 忘れない あなたのこと

ちなみにこの場面はド派手な装置が沢山のこの演目のなかでも1・2を争う舞台の簡素さ。本物の炎を使ったトーチがついているんだけど、彼女たちの心の動きを表しているから最後の方で火が消えるようにしている。装置で消すのではなく、このくらいの量なら何秒で消えるか、というのを計算して用意されている。スタッフさん半端ねぇ。

そしてもう1曲は「Defying Gravity」。
1幕の最後にエルファバが大空を舞いながら歌う曲。日本語のタイトルは「自由を求めて」。

最後のハイトーンはどんなに歌の上手い歌手でも難しいと思う。この曲を舞台で初めて聴いたとき、子どもながらに号泣した。エルファバの強い決意がこの曲にこれでもかと詰め込まれている。

……あああ、もうこれは聴いてほしい。聴いてもらわなきゃ良さが伝わらない。聴いてください!!!

以上!
これほどリピートするのに最適な演目は無いと思います。2回目観に行ったら最初の曲で涙が出てくるから。意味がわかると泣いちゃう的なアレです。

ちなみに明日は有給を取って野放しちゃんと『天使にラブソングを』を観てきます。次回の紹介がこれになるかは分からないけれど、久しぶり(?)のオーブを楽しんできます〜!

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