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4つの帰省

ゴールデンウィークには4つの場所に「帰省」した。時系列順に以下の通り。

城崎温泉

  • GW前半訪れた

  • とりあえず関西に行こうと思い立ち神戸まで移動し、神戸の宿で、翌日城崎温泉まで行こうと決めた

  • 私の名前「直哉」は、父が作家の志賀直哉のファンであることに由来する。志賀直哉縁の地である城崎温泉に行ってみることにした

  • 私の父は20年以上前に他界しており、実家に帰省しても会うことはできない。そのため、父の記憶をトレースすることが、私にとっての認識論的な「帰省」である

  • 父が愛した作家である志賀直哉に思いを馳せることで「帰省」を成し遂げようとした

  • 志賀直哉は城崎温泉で『城の崎にて』を執筆したことで知られる。この作品は死生観が大きなテーマとなっており、早世した父について考える上でも良い題材だと思った

  • 宿泊した宿の(若?)女将さんが志賀直哉文学に非常に詳しく、いろいろ教えてくれた。一人旅はこういう出会が醍醐味である。そしてこの出会いも父が私に与えた名前を通して生じたものであると考えると、世の中よくできている

  • 城崎温泉は落ち着いていながらも、廃れていない、非常に良い温泉地だった。新幹線に取り残された場所だからこそ、ローカルな雰囲気が残っている。また近いうちに、半年以内に訪れたい

城の崎にて。

松本市の実家

  • GW後半は、私が高校生まで暮らしていた松本市の実家へ

  • 母がやたらアクティブ、あるスポーツで国体に出場したり、事業を設立したり、海外へスキーしに行ったり、フルマラソン完走したりと、自分より相当に体力がある

  • 長野県のような田舎では、子供が独立した後も、女性が夫の世話のための家事労働をするというケースがまだまだ見られるが、私の母は完全自由である。自由を謳歌している様子がうかがい知れて良かった

  • 知人の両親が離婚しようかと悩んでいると聞いたが、私の母の様子を見せて、シングルの老後はとても楽しいと教えてあげたいと思った。ちなみに私の周囲では、子供が独立したから離婚を検討するご両親が多い印象である

  • 高校時代の友達と飲んだ。やはり気心知れるのは高校の友だち。地元が同じだからなのか、10代の時期を過ごしたからなのか、なぜだろうか。既婚者が増加していて遠い目になった。なってないけど。

祖父母の家

  • 長野県某所の母方の祖父母の家へ

  • 農家を営む祖父母は非常に健康。メガネなしで安定した高速道路の運転ができるほど。

  • インターネット、大型ショッピングモールとは無縁の場所に住んでいるが、明らかに都会に住む我々より豊かな生活を送っている

  • インターネットは無いが、地域社会や会社の若者から情報は随時仕入れているので非常に物知り。弊社が合併し、社長が長野県出身であることも、フツーにしっていて驚いた。

  • 都会の人のよくある誤解として、農村部では都会の豊かな暮らしを知らないからその生活に満足しているだけだ、というものがあるが、これは明らかに誤り。農村部でも、都会と同等異常の情報は入ってくる。その上で、豊かな自然、美味しい食べ物、などのさらなる恩恵を受けている

  • しかし、だからといって、都会生活に順応してしまった私は田舎には戻れない歯がゆさ。私のようなコミュニケーションが不得意人間にとっては、友人が少なくとも金さえ払えば生きていける都市機能がこの上なく便利なのだ

長野県某所の祖父母、ストリートスナップ風に撮った

富山

  • ゴールデンウィークのレジャーとして富山へ。富山へは松本市から飛騨山脈を超えて3時間ほどでだどりつける、ほどよいドライブルート

  • 富山はすでに亡くなっている父方のルーツ(らしい)

  • 父方の家系は高身長で、父や祖母は非常に背が高い。統計的に富山県は全国有数の高身長県なので、父方が富山にルーツがあるのは納得がいく。実際に富山の街を見渡しても背が高い人が多かった。

富山。松本の裏側から飛騨山脈を拝める。

総括

  • 今後も「識論的帰省」しようと思う

  • ゴールデンウィークは全国の宿泊施設の価格が跳ね上がるので、実家に泊まった方が安上がり

  • 城崎温泉また行きたい、直哉という名前だと特に親切にしてもらえる

わゎ