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正義について考える~哲学~



正しい行いとは?

一人が死に五人が助かる状況があったとしたら、その一人を殺すべきか?
金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことか。

これは正義をめぐる哲学の問題
社会で生きる上で直面する、正解のない問題

哲学は机上の空論では決してない。
金融危機、経済格差、テロ、現代世界を覆う困難の奥にはこうした哲学倫理の問題が潜んでいる。

哲学はたかがそんなこととも思える問題について必死に考えたりもする。
自分の人生観、周りの人の人生観までもが見えてくる学問だ


最大幸福の原理~功利主義

哲学には様々な考え方があるがそのうちの一つを今回の題材としよう。

1884年の夏4人のイギリス人の船乗りが、陸から約1800キロメートル余りも離れた南大西洋の沖合を小さな救命ボートで漂流していた。

乗っていた船が沈没し、小さなボートで脱出したのだった。
持っている食料はカブの缶詰2個だけで飲み水はなかった。

乗組員は

  • トーマス・ダドリー船長

  • エドウィン・スティーブンズ一等航海士

  • 甲板員のエドムンド・ブルック

  • 雑用係のリチャード・パーカー

最初の三日間はカブを分け合って食べた
4日目にウミガメを1匹捕まえた
その後の数日間はウミガメと残りのカブで飢えをしのいだ

それから8日間は食べるものは何もなかった。
そのころには雑用係のパーカーはボートの隅で横になっていた。

パーカーは忠告を聞かず海水をのみ隊長を崩していた。死にかけているようにも見えた。

厳しい日々が19日目を迎えたとき船長は誰か死ぬべきものを決めようと提案した。
しかしブルックが反対した。

翌日になって助けの船がくる気配はなかった。
船長はパーカーが死ぬべきだと身振りで合図した。

船長は祈りをささげるとナイフで頸静脈を刺して殺した。
殺害に反対していたブルックもおぞましい恵みの分け前をもらった。

3人の男たちは4日間少年の肉と血で命をつないだ

そして助けが来た。
3人の生存者は助けられた。国に戻ると3人は直ちに逮捕され起訴された

ブルック以外の二人は裁判にかけられ、パーカーを殺し食べたといった。

あなたが裁判官ならどうさばくのか
哲学なので法律ではなく道徳的に許されるかを考えよう

おそらくパーカーはそのままいても死んでいた
そしてなにも食べれなかった3人も死んでいたかもしれない

私はこの選択が最大の利益を生むのなら仕方なかったのかと考えてしまう。
もちろん当事者ではないからできる考えかもしれないが。

ぜひ皆さんの考え方をコメント欄で教えていただきたい。

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