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ゲッシング・ゲームというジャンル♪

 自分は「詰将棋」が好きで情報公開する傾向の記事を書いてきていた。今回は「軍人将棋」のような秘匿の楽しさについて書こうと思った。それがゲッシングゲーム

タイトル

 終盤はTRPGのシナリオに組み込む為の方法等を紹介。

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解決01

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■序盤。意味・ゲーム紹介
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推理03

 ゲッシングゲームは、自分の感覚では日本だとあまり知られていないジャンル名(?)みたいだけども、でもゲーム名を聞くと恐らく知っているという不思議なジャンル名。そのゲッシングゲーム自身についての説明。

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●辞書・事典的な意味合い
ゲッシングゲーム(guessing game)とは
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辞書的な意味
★1個目
 《guessは、根拠なしに推測する、の意》相手の意図を推し量ること。腹の探り合いをすること。

★2個目
 参加者があいまいに述べられたものを当てることで競争するゲーム

★3個目
 推理ゲーム

★4個目
 日本語でいう「なぞなぞ」のこと。

★5個目
 山岸 凉子のコミック(これは辞書というよりはwiki的な観点だけど…)

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 上記では意味が抽象的だ。しかもゲームのジャンルの一つの筈だけども、日本語版wikiにはない。一方、英語版wikiの記事の一部に記載がある。

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●どういうゲームがあるの?
ゲッシングゲームの紹介。
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ゲーム

具体的なゲーム名
 2022年現在だと「汝は人狼なりや?」「20の質問」「マーダーミステリー」が有名。その他にも「バトルシップ」「ヒット&ブロウ」「ハングマン」「神経衰弱」も指す。デジタルゲームなら「マインスイーパー」も含む。類似だと「軍人将棋」も含むだろう。カードゲームにも秘匿性を利用したゲームも多い。

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★「汝は人狼なりや?」

ワンナイト人狼

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★「20の質問
 別名、水平思考クイズ、シチュエーションゲーム、ウミガメのスープとも言われる。

ブラックストーリーズ

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★「バトルシップ
 
別名、潜水艦ゲーム。

バトルシップ

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★「ヒット&ブロー」
 
元々は、マスターマインドという商品から、数字当てゲームとして、ヒット&ブロー(ヒット&ブロウ)という派生が誕生している。

ヒット&ブロウ

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★「ハングマン」

ハングマン

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★「神経衰弱」

神経衰弱

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★「マーダーミステリー」

マーダーミステリー02

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★「マインスイーパー」

マインスイーパー

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★「軍人将棋」
 軍人将棋は秘匿性とその予測によって攻略するという箇所はゲッシング・ゲームというジャンルに相応しいが、ボードゲームの要素も強い為、純粋にゲッシングゲームと言えるかは怪しい(日本語版wikiでゲッシングがなく軍人将棋は英語版wikiでは記事がない為)。

軍人将棋3

軍人将棋2

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解決01

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■中盤。ジャンル自身の傾向
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 ゲッシング・ゲームというジャンルの概要・傾向・魅力などを紹介。

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●概要
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 ゲッシング・ゲームと呼ばれるゲーム達にある共通項を洗い出した。

(1a) ゲッシングゲームは、「いい当てる」「全ていい当てる」事がゲームの目的(ゴール)となる傾向がある。そして、いち早く「いい当てた人」が勝利する。

(1b) 自分の手番で「いきなり解答を『述べる』『選択する』と勝利する事も出来る」。解答がわかってると1手番でクリアする事も出来るゲームもある。

(1c) 一方で、回答がハズレで解答でなかった場合その回答がヒントになって、そのヒントを繰り返しながら、解答に近づける事も出来るの要素も大きい。

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●傾向
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ダウンロード (1)

 ゲッシング・ゲームというジャンルで人に思われやすい傾向や、ゲーム自身の傾向。

(2a) ゲッシングゲームは全体的に『冗長的でダレ易い』

(2b) 特に前半がランダムや総当たりになり易い。

(2c) 手番を繰り返して、カウンティングしながら確率を狭める事解答をあぶり出す傾向がある。

(2d) ゲームのルール自身や、設問や誘導(ヒント)の内容が弱いゲームだとより一層ダレ易い。

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●魅力
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ハート達

 当たり前と思われてしまう部分ばかりに思われると思うが、大切な事なので記載している。

(3a) 人は「隠し事」を「隠し続ける」「騙し続け」事が好き。それだけでドキドキと楽しめる

(3b) 人は「隠したがっている秘密」を「秘密を暴こうとする行為」も好き

(3c) 人は「追い詰められているのではないか」という負けそうでヒリヒリしている緊張感も好き

(3d) 人は「勝利する事」も好き。悔しがる姿も見たい。

(3e) 人は「負けて悔しい。次こそは勝つぞ!」と思っている間も好き

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●原因
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 何故『冗長的でダレ易い』のか?
 ゲームの多くは、カウンタープランループ『<A>状況把握 → <B>状況予測 → <C>対策を錬る・心理戦 → <D>決断・実行 → <E>結果の評価』の繰り返しがあり、ゲームのプレイヤーは、その<A>~<C>を考え込みつつ、<D>をして<E>を検討するから「ゲーム的な楽しさ」を感じるワケだけども、<A>~<C>に考える余地が少ない・ないと「総当たり」か「ランダム」で判断して<D>になってしまい易い。

不満

 この<A>~<C>が「総当たり」「ランダム」で<D>を行っている間、ゲームに参加しているプレイヤーは、作業させられている印象を与えてしまう。この作業感がダレた感覚となる。

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●解決
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 『冗長的でダレ易い』そのつまらない感覚を回避する施策。下記は加算式で1個だけでも効果があり、個数を重ねる事で相乗的に「つまらない」感覚が減っていく。

(4a) ゲーム始める前にテーマ(題材)などヒントを伝える。

(4b) 数手番分、あらかじめランダムプレイした後からスタートする(数手番を、完全なランダムか、ハズレだけのランダムかでも楽しみ方は少し変わる)。

(4c) 1ラウンド毎に、ラウンドの1番最初に1個情報を開示しPL全員が閲覧できる。

(4d) 選択肢が多いゲームなら、「アタリ1個、ハズレ4個」を混ぜてシャッフルして選択肢を減らす。盤面なら範囲を狭める。

(4e) カウンティングを許可する。明示し続けられるようにする。

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解決01

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■終盤。TRPG化&対策
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カードゲーム01

 TRPGのシナリオに盛り込んだゲッシングゲームについて。

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●TRPGの中のゲッシングゲーム
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 サブタイトルにTRPG化とは書いたが、実は「TRPG」に「ゲッシングゲーム」はよく盛り込まれ易い。

推理01

 ゲッシング・ゲーム的な要素はTRPGのシナリオに存在する。多くは卓中の「ミドルフェイズ」「リサーチフェイズ」「メインフェイズ」等と言われるタイミングに登場する事が多い。

 一方、シナリオを作る人・GMする人はゲッシング・ゲーム的な探索やリドルを盛り込みたがる傾向がある。一方で、PL側はゲッシング・ゲームに苦手意識を持ったり、退屈に感じたり、冗長的に感じたりとネガティブに想う人も多い。

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●ゲッシングゲーム解決策
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解決

 解決策は「中盤:解決」を用いる事でかなり軽減できるだろう。
 TRPG的な解決としては「自分の手番時に何が出来るかが分かる」「総当たり出来る選択肢は明示されている」等の必要最低限な事が明示されているとわかりやすい。

 しかし一方で最適化し過ぎるとTRPG感が乏しくなったり、テーブルゲーム感が強くなったりする。理由はGMがPLに説明する事が多くなったり「ルールだから」と割り切った対応をする事で演出を省く事で起き易くなる。TRPG的な演出を十分に行う事である程度軽減する事が出来る。具体的には「NPCとしてPCに会話して説明する」「自然な状況・環境がそうさせてしまっている」演出をする事。これらにPLがPCとしてRPをしたくなる状況も追加すると、更にTRPGらしさを出す事が出来る。

 「TRPGらしさ」とは、「PLがPCとして冒険人生を生きている」と空想し続けられる事だ。それを意識すれば解決する道筋は上記以外にも方法は見つけられるだろうと思う。

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●拭えない問題
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 ただゲッシングゲームは、根本・根幹として『ダレる』事を内包している。更にゲッシングゲームは「1手番」or「短い手数」で目的を達成してしまう場合がある。

 通常のゲッシングゲームなら勝敗があるので「短い手数」が問題になる事はないのだが、TRPGでは、短過ぎると「冒険人生の謳歌」「銀鱗躍動」の観点から物足りなさを感じてしまう。しかしGMは、ここの部分について難度を調整するのは難しい。

人

 これを解決するのは、ゲッシングゲームをしながら、一方でPC達は「説得」や「心境の変化」などRPで解決するクエストを用意し、ただPCの全員が何かしらRPしたほうがいいような目標によって、ゲッシングゲームへの不満や物足りなさは軽減できる。またこのクエストの解決は難しくする必要はない。人間は一度に複数の事をしなければならないとなったダケで難しく感じ易いからだ

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解決01

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■まとめ・所感
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 今回はTRPGに盛り込まれるゲッシングゲーム自身について紹介し、問題点の解決方法を記載した。これによってTRPGの冗長化している探索を面白くし易くなるだろう。

怒り

 しかし、探索にしろリドルにしろ、苦手意識が強くトラウマになっているゲーマーもいる。つまりいくら改善しても過去にひどい目にあっている人にとってゲッシングゲームは鬼門になってしまっている(ダメな人は本当に拒否感が強い)。つまり紹介はしたモノの、個人的にはゲッシングゲームの要素を用いたミドルフェイズはあまりオススメしない。

ショゴス0

 だからといって完全に取ってしまったらCoCなどの探索をメインとするゲームでは探索しないワケにもいかない。だから探索やリドルを入れる事が求められるTRPG作品(システム)なら、ゲッシング・ゲームは意識した方がいい。それ以外にそれに対する答えはまだない。
 それでもあなたの卓に、あなたのシナリオに、何かの役に立ちより良いモノになったなら嬉しい。


おわり。






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