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今年はのんびりしていこうと思った

近頃 私は電車に揺られている時間が多くなった。

約2年半のふらふらした期間に終止符を打ち、
会社に勤めることとなったのだ。

暗い中、目覚ましに助けられ起き上がる。
目がこれでもかと乾燥しているので、
目薬でなんとか目が開けられる状態へ持ち込む。

ふわふわの上着を羽織り、もこもこの靴下を履き、
冷え切った部屋の中を動けるようになったら
リビングでお湯を沸かす。

待つ間に歯磨きを終えたら、白湯を少しずつ飲む。
身体に「そろそろ起きるよ〜」と教えるつもりで続けている習慣だ。

弁当の用意と朝ごはんを終えたら身支度をして
少し重たいけどお気に入りのコートを羽織り
寒い寒い外へ出る。

駅に向かう道中の人がまばらな朝の時間は割と好きだ。

駅に着くと目的のホームのポジションへ向かう。
何度か試して1番効率が良さそうだと判断した車両へ乗るためだ。

すでに何人かの人がふわふわのマフラーに首をすくめながら
電車を待っている。

電車が来るまですることがない私は
ここでやっとホームの屋根に縁取られた空を見上げる。

あー今日はこんな色なんだな。
真上には雲はないけど、端っこのほうに雲が多いな。

ぼーっと気が済むまで見つめると
スマホを手に取る。

「muute」というアプリに今の気分を記録するのだ。
「楽しい」とか「嬉しい」とか「疲れた」とか
その時の感情を選択し、コメントをつける。

心地よいデザインでできているこのアプリは
みるだけでなんだか癒されるから好きだ。

時間通りに着いた電車に乗り込むと、
空いている席は他の人に譲り、
お弁当と水筒でずっしりとしたリュックを網棚にのせる。
上手く載せれるか少しだけ緊張する時間だ。

お気に入りのコートのポケットにすっぽりとおさまったKindleを手に取り
読書をはじめる。

最近まで電車の中のでどのように過ごすか、ものすごく悩んでいた。

・高い学費を支払い通信の芸術大学へ入り、動画授業を見る時間を充てる
・高い料金を支払い自己理解のプログラムに入り、動画授業を見る
・本を読む

この3つで悩んでいた。

実際に会社に勤め始めると想像以上に疲れる。
とてもじゃないが芸術大学へ入学し、課題をこなせる自信がなくなった。
自己理解プログラムも毎日続ける必要があるとなるとしんどく感じた。

そしてどうして今ここまでこの二つを急いでやらなければならないと
自分を追い詰めているのだろう?と考え始めた。

2年半、貯金を切り崩してフラフラと過ごしたのでお金に余裕がない。
そんな中、ローンを組んでまで自分へ鞭打ってやることなのか?
なんか生き急ぎすぎている。

何者かにならなきゃと自分で自分を追い詰めている部分があると気づいた。

普段から少しずつ自分なりに絵を描くのもいいのかも。
本を読んで自分なりに自己理解を深めるのも悪くない。
だんだんとそう思えてきて、肩の力も抜けていった。
その時初めて自分の方に力が入っていたことに気づいた。

まずは久しぶりに働く機会を与えてくれた会社に感謝しつつ
仕事を覚えて行こう。

定時を過ぎたら仕事は忘れ、のんびりと過ごそう。
そう思うと電車の時間はぼーっとするかKindleで読書という選択になった

実際やってみるとかなり心地がいい。

また変わるかもしれないがそれはそれでいい。
けど今は「今年はのんびりする」と決めて
心地いい時間をすごそうとゆるりと動くのが良さそうだ。

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