【発達性協調運動障害】身の回りに関することの困りごと。(スモールステップ!)
長男は、ASDとADHDグレー、発達性協調運動障害、軽度知的障害が先天的にあり、思春期の頃から、チック症を発症し、そのまま改善されずトゥレット症になりました。現在は20歳で、働いています。
息子のことをマガジンに綴っていますが、ASD、ADHDって割と認知度が上がってきたように思いますが、さて、「発達性協調運動障害」って、みなさんご存知ですか?
簡単にいうと、超不器用。超運動音痴。
なんですが、こんなの簡単に言い過ぎなんです。そんなもんじゃないんです。
軍手を2重くらいにつけて手先の作業をしているような状態です。
今日は特に、「身の回りに関する事」にフォーカスを当てて、息子の発達の中で実際にこれにつまづいた、という事例を挙げたいと思います。全部は覚えきれていませんが、こんな事まで?という点を少しでも感じてもらえれば幸いです。
今回は、身の回りに関する事ですが、他にも、「食べる事に関する事」、「日常生活に関する事」、「運動や遊びに関する事」についても今後書きたいと思います。
・ボタンのある服
2歳半くらいの時に保育園で、「ボタン付きのパジャマ」を持たせてください、と言われたのがきっかけで、ボタン付きの服にチャレンジ。なるべく大きなボタンのパジャマ、ボタンとボタンホールの色は同じで、全てのボタンの色が違うものを発見したので、それを買い、猛特訓。
動作を、
①ボタンホールにボタンを入れる、
②反対側の手で受け取る、
③受け取ったボタンを引っ張る、
の3種類の動作に分けて、何度も繰り返し練習。。。保育園でも先生と一緒に練習しました。
特に、②と③に工程(ほとんど💧)に苦労しました。②はどうやって受け取っていいか分からなかったり、あんな小さなボタンを親指と人差し指でつまみ続けなきゃいけない、何せ、軍手してますからねぇ。ボタンが指から離れちゃうんですね。
何日もかかりましたが、できるようになりました。
・ファスナー
これは、大変です。なかなか説明するのに難しい細かい指先の動きが必要ですよね。ずっと練習してもできなくて、私が二人羽織みたいにやって見せたり、一緒に持ってやったりしていました。
金具を左右ではめ込む作業がまず最初の難関でした。ようやくはめれても、チャーム部分を摘んで、引き上げなければいけません。うまくつまみ続けれられず、せっかくはめた金具部分がまたバラバラに、、、という状況。
金具をはめ込むことが少しできるようになったので、チャーム部分に紐をつけて、引っ張りやすくしてみたりしました。これはわりと良かったです。
とはいえ、ファスナーは教えるのがホネで途中で諦めました。でも、小学校の1年生のころには、自分でジャンパー着て学校へ行ってましたね。
・ベルト
ベルトは中学生になった時。制服のズボンのベルトで練習を始めました。結局これも、動作の分解なんですね。
まず、後ろが見えないから、
①ズボンを履く前にベルトを通す、
②バックルにベルトを通す、
③自分のサイズの穴に入れる。(最初は自分のサイズの穴の場所が分からず、印を付けてました)、
④最後、ベルトを通す。
一番難しいのが、④
通そうとしてモタモタやってる間に、穴から抜けたり。イラついてましたね〜。
場数を踏むのみ、と言うことで、、とにかく繰り返し繰り返し。
制服だし、毎朝だし、やるしかなかったです。
工夫としては、うちの息子は細いので、ベルトを必要最低限の長さにまで切って長さを調節し、④の通す長さを少しでも短くしていました。あとは、固めの素材だと、割と通しやすそうだな、と見ていて思いました。
・鼻をかむ
不器用な上に、アレルギー体質で小さい頃は体も弱かった息子は、よく鼻風邪をひきました。その度に鼻をつまらせ、中耳炎になったりして、耳鼻科のお世話になりました。
鼻をかむ動作は、まず
①ティッシュを半分に折る
②ティッシュを鼻筋から当て、人差し指で落ちないように抑える
③詰まっていない方の鼻をしっかり抑える
④口から吸って鼻から息を吐く、
という動作に順番付けできますよね。
これは生きていく上、健康を維持する上で外せません。ですが、息子がどうなってしまうかというと、まず、半分に折ったティッシュを、折った状態を保ちながら鼻に当てるのに苦戦。
とりあえず、綺麗じゃなくてもティッシュを鼻に当て、片方だけ抑えなきゃいけないのに、どうしても両手を抑えてしまう。片方だけだよ、というと、今度は、両方の抑えが甘くなる。
抑え甘くなるというよりは、、指の関節を自由に曲げたりするのが難しいらしく、指全体がピーンと、まっすぐになって、人差し指の指先なんか、外側に沿って、結果、ちゃんと抑えられていない。
🙏←極端に言うとこんな雰囲気で鼻を挟んでる感じ。
最終関門は、口で吸って、少し強めに鼻から吐くということ。どうやっても、「ふーん」と声が出てしまう。口で吐いちゃってるんです。
だから元気な時に、口から吸って、鼻から出した息でディッシュをひらひらさせる練習をしたりとかしていました。でも、片方ずつ抑えるのは難しく、両方一気に噛んでました。。大人になった今も、あまり上手ではないですが、鼻水は出せてます。花粉症なので、季節が来ると、大変そうです。
・深呼吸
深呼吸といいますか、病院へ行った際に、聴診器を当てて先生が、
「大きく息吸って〜〜〜」ができませんでした。
長く吸い続けることができない感じでした。単に、肩を上に上げて、吸ってる風にするんですが、実際はあまり吸えてない感じ・・・。伝わりますかねぇ。。
呼吸の強弱がうまくできない。いつも、隣で一緒に深呼吸していました。
ついでに声のボリュームの調節もうまくできません。深呼吸がうまくできない事を関係しているかどうかわかりませんが、ヒソヒソ声、少し大きめの声、とっても大きな声など、声のボリューム調節機能が、かなり目が荒く、普通の人が10段階くらいの調整機能があるとすると、息子の場合は、2か3くらい?
控えめ、普通の会話、遠くにいる人、の3種類くらい。これは今でもそうなんです。控えめと普通の会話の境目は微妙です。大きな声を出そうとすると、怒ってるみたいな声になってしまいます。悲し。
・スモールステップ
何もかも、とにかく、「スモールステップ」
動作を小さな段階に分けて、少しづつ、少しづつ。これに尽きます。
普通にみんながやっていることが、実は意外と何ステップもある動作で、同時に行う協調運動が入っていることを初めて実感しましたよ。
やばい、、このペースで書いていたら、終わる気がしない。。
いったん、ここで終わりにして、また続きは次回にしますね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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