見出し画像

若者にもっと手紙を書いてもらうための、キャッチコピー

みなさんこんにちは!
「ことばの研究生」のtontonです。

さて、前回の研究生ブログで最後予告したとおり、
第三回目となる今回の研究課題は・・・「キャッチコピー」です!

具体的には
若者にもっと手紙を書いてもらうためのキャッチコピー」

実はこれ、3ステップライター塾で課題として出されたものなのです。

世間で「デジタル化」が叫ばれる中、あえてアナログな「手紙」を選んでもらう。

しかも、ターゲットはデジタル時代の中心にいる「若者」

正直、いちばん「手紙」と縁のないターゲット層の気がします。。

今回もなかなか難しいお題・・・。

けど、今まで縁がないからこそ、若者は手紙の良さをきっと知らないはず!

それをうまく伝えられたら、若者も手紙の魅力に気づいてくれるかもしれない!

ここからは、そんな思いで書いてみたコピーとその制作意図を10本紹介してみたいと思います。




若者にもっと手紙を書いてもらうためのキャッチコピー 10選(tonton)】

①メールの私より、手紙の私の方が、私に近い気がする。
【制作意図】
S N Sやメールと違って、手紙は自分の手でしか書けない字や言葉で書きます。
そして簡単に書けない分、ひとつひとつの言葉を迷いながら、選びながら書いていきます。
そうすると、時間をかけた分、自然体で素直な気持ちが言葉に表れてくる。
そんな手紙は、書けば書くほど、自分自身の想いに近づいていくような気がします。
このような、手書きならではの手紙の特徴から考えたコピーです。

② あの人の声が聞きたい夜は、あの人の手紙を読んでいる。
【制作意図】
何か嫌なことがあったとき。少し寂しいとき。迷っているときー。
大切な人の「声」が聴きたくなる瞬間は誰にでもあると思います。
そんな時は直接声を聞く以外にも、「手紙を読む」という方法があります。
手書きの文字を読んでいるとき、頭の中では自然と相手の「声」で再生されている。
みなさんも、そんな経験をしたことはありませんか。
手紙は、大切な人の思いを、大切な人の「声」で読むことができる。
そんな気づきをもとに作ったコピーです。

③こんなに話したかったんだと、書いてみて思った。
【制作意図】
本来、手紙は「書きたいことがあるから書く」ものです。
一方で、書きながら、普段忘れていたことや、意識していなかった自分の思いに気づくこともあります。
ちゃんと言葉にまとまってない部分があっても、とりあえず書き出してみる。
そうすると、自分の気持ちを発見できたり、整理できたりして、不思議と筆が進む。
そんな手紙の思いがけない一面をもとに、書き手を後押しするコピーを作りました。

④メールは「もらう」なのに、手紙が「いただく」なのは、なぜだろう。
【制作意図】
S N Sやメールは「もらう」と表現するのに対して、手紙はよく「いただく」という表現を使うことがあります。
当然ながら、「いただく」という言葉は、「もらう」の謙譲語。
そこには、時間をかけて、想いを込めて、一文字一文字丁寧に書いてくれた相手への敬意が伺えます。
そう考えると、どうしても伝えたい想いがあるときには、手軽なS N Sやメールより手紙の方が大切に受け止られる気がしませんか。
「もらう」と「いただく」の表現の差は、そんな違いをよく表しているなと感じて書いたコピーでした。

⑤手書きの文字は、嘘をつけない。
【制作意図】
普段言えないことや、何か特別な想いを伝えたいとき、
人は、手書きで手紙を「贈る」のだと思います。
そしてそれは、建前や体裁を気にせず書いた、素直で正直な気持ち。
手紙は、そんな偽りのない真っ直ぐな想いが詰まった大切な贈りもの。
そんな手紙の一面に焦点を当てたコピーです。

⑥ 父の敬語は、少しだけ背筋が伸びる。
【制作意図】
私が二十歳になるとき、父が下宿先に手紙を送ってきてくれました。
そこには、どんな大人を目指してほしいかが書かれていましたが、
それが、初めての父からの手紙、初めての父からの敬語でした。
これまでと違い、ひとりの大人として扱われている気がして、
気持ちが引き締まったのを覚えています。
身近にいて、いつでも気軽に話ができる存在。
だからこそ、大切な場面では手紙を書いた方がちゃんと伝わる。
そんな実体験をもとに作ったコピーです。

⑦直接会えないから、直接書きたくなりました。
【制作意図】
コロナ禍で帰省や旅行ができない。
家族や友人など、大切な人にもなかなか直接会えない。
そんなときだからこそ、直接手で書いた手紙を出してみる、
というコミュニケーションもあると思います。

ほんとうなら、久しぶりに会ってゆっくり語り合いたかったこと。
その一つ一つを、時間をかけてじっくり手紙に書いていく。
そんな手紙を読めば、会えなくても少しだけ相手を身近に感じられるのでは
ないでしょうか。

今の時代ならではの手紙の役割を表現したコピーです。

⑧簡単に繋がる時代だけど、簡単に伝わらない時代だから。
【制作意図】
より簡単につながれる。
よりたくさんの情報を、早く伝えられる。
いわゆるデジタルデバイスの誕生で、
コミュニケーションは非常に簡単で便利になりました。

でもその反面、ひとつひとつの想いはちゃんと伝わっているのでしょうか。

たくさんの情報の中に埋もれてしまう。
読んだらすぐ返事をしなくてはいけない。

そんな中で、本当に大切にしたい想いは
なかなか伝わらない気がします。

タイムラインに流されたり、即レスを求められたりせず、
ひとつの想いをじっくり味わう。
時にはそういうコミュニケーションも必要なのかもしれません。

今の時代背景を意識しながら、手紙の役割について考えてみたコピーです。

⑨なんでもない言葉が、こんなにうれしくなる。
【制作意図】
例えば、
大切な人に普段照れ臭くて言えない「ありがとう」。
大切な人と喧嘩してしまったけど、なかなか謝れないときの「ごめんなさい」。
滅多に帰れない実家の母からの「体に気をつけてね」。
大切な一言に限って、言いにくいときってあると思います。
そんな言葉は手書きの文字にしてみませんか。
きっと口で伝えるよりも伝えやすいし、伝わりやすいはず。
あまり意識されない手書きの効果に着目して作ったコピーでした。

⑩ひとりで読んでいる時の方が、あの人をそばに感じる。
【制作意図】
恋人や家族など大切な存在ほど、そばにいるのが当たり前になって、そのありがたみを感じにくいものです。
むしろひとりでいる時に、何かその人を感じるものをふと目にした瞬間、
その人の大切さを強く感じるような気がします。
その代表的なものが手紙です。
大切な人からの手紙をひとりで読んでいるときこそ、その人をそばに感じて、
改めて大切な存在だと気づくように思います。
手紙が教えてくれる、いつもそばにいてくれる人の大切さ。
そんな情景を思い浮かべながら、このコピーを作りました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「若者にもっと手紙を書いてもらうためのキャッチコピー」を書いてみて


いかがでしたでしょうか。
ターゲットが「若者」ということで、
「S N Sやメールにはない手紙の良さ」という観点から
手紙ならではの魅力や書きたくなる場面を考え、コピーを作ってみました。

若者はもちろんですが、
それ以外にもコピーに共感していただき、
「手紙が書きたくなった!」という方がいらっしゃいましたら、
ほんとうに嬉しいです。

さて、次回は研究生仲間のむすびめさん、おーしろさんとともに
それぞれが書いたキャッチコピーへの感想や気づきなどを交えながら、
若者に刺さる手紙の魅力の伝え方についてさらに研究していきます。

次回もぜひご覧ください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?