音だけがかき乱してくれる
午前0時 祭りのあと 並んだグラス
ある空間に
さっきまで賑やかだった仲間たちの微かな気配とともに一人残されたその一瞬
何処からともなくつるりと肌を撫でるように吹く風
ふいに押し寄せる無性な寂しさ
幾度も埋めようとしてきたのに決して埋まらない、心にぽっかり空いた穴
結局自分ではどうすることもできなくて間違いをくりかえしてきた、それでもなんにも良いことなんてなかった
もう大丈夫だって誓ったはずなのに、また同じ間違いを起こしそうな自分に怯えてきょうも目を伏せている
この穴ぽこ、いつか誰かが塞いでくれるんだろうか
わたしはいつまで、自分の手で自分を幸せにしようだなんて強がってもがいている
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午前0時 祭りのあと 並んだグラス
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そう歌ったのはOptloquatというバンドだった。
耳にした瞬間、風が吹いた、
音だけが、無味乾燥という名の日々に馴染むことをおぼえたこの心をかき乱してくれる。
そうして乱れて心地よくなって
やっぱり最後に残るのは虚無だ