カレーと本とPodcast / 休日はミスタードーナツ https://troutf.wordpress.com

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マガジン

  • プレイリスト

    いつからか特別な存在になっていた 耳の奥に、頭の中に、在る音について

  • Turn around and eat curry.

    カレーにはじまりどこにも着地しないエッセー集

  • 雑記(プ)

    プライベートな雑記。プライバシーを詰め込んだ記録。四半世紀の人生、感情、職業を整理整頓をした記録。題して「雑記(プ)」。 わたしと喫茶店でコーヒー啜りながら人生を語らっている感覚でどうぞ。

最近の記事

コーヒーにミルクを入れるような、あるいは恋に落ちたような

旅から帰ってきて自分のベッドで目覚めて、ああ帰ってきたんだよなと心のなかで呟く瞬間のことがすきだ。 それから思い返す。つい昨日はたしかにあの街で目覚めたのだ、あのホテルで、あのベッドで。そう思いだす瞬間。 ワシントンスクエアのベンチで眺めた人々のこと。近くのカフェで読んだブローティガン。夜明け前の街を歩いて買いに行ったドーナツとコーヒーのこと。さしておいしくもないのに手が伸びてしまうホテルの朝食のトースト。 自転車でたどりついたハイウェイとその向こうに波をうねる太平洋。突

    • 1108

      あたためていた退職メールを送信。 この手の連絡というのはどこか気持ちのやり場がない。 裏切ったような気持ちにもなるし、居心地があまりにも悪い。そういうものだと分かってはいるんだけれど。 これまでにいろんなところを辞めてきたと思う。辞めるのはいつも簡単だった、今回もそうだった。あっけないと思う間もなく、気づいたら外に出ていて、そこにあった何もかもが無関係になっている。 そういう、便利なシステムだったはずなのに。 それなのに、発したメール一本が、便利なシステムを人間の顔に変え

      • 1107

        本を読む手を止めているせいか、いまいち日常にぐっとくるものがない。うーん、ない。 のろのろと起きてカレーをつくり、HPをつくり、バワリーキッチンへご飯を食べにいった。ビーフピラフ美味かった・・食後におおきなティラミス。昼間のカレーを半人前にしておいた甲斐があったというもの。 さむいさむいと言いながら帰った。わたしは歩こうかと思ったけれどあまりの寒さにループに課金した。 ぐっとくる何かを探しているものだから、このnoteでやっている日記にも新しい風を吹かせたいなとかおもっ

        • 福来(ふくれ)みかんと幸福だんご

          1106 外がすっかり暗くなってから家をでた。 空気がひんやりしている。つめたい。きもちのよいひんやりではない、ツンツンしたかんじ。 ミーティングの15分前に起きたり、田園都市線で高校生に足を踏まれたり、健康診断へ行ったら体重が減っていたのがうれしくて体組成計を買ったりした。 文化の日の三連休中日、水戸出身の先輩と筑波山へ行った。 茨城の学校は遠足でかならず登るしどこの校歌にも「筑波山」という言葉が入っているらしい。 筑波山神社前からつつじが丘まで歩いて、ロープウェイで

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        • プレイリスト
          19本
        • Turn around and eat curry.
          1本
        • 雑記(プ)
          5本

        記事

          11月

          1031 急に寒いじゃないかい。 みんなスウェットとか着込んじゃって、この前まで半袖だったのに。 作業をしながらララチューンをみて涙がでるほど笑って、身体が内側からあたたまってきて、愉快な夜である。 夜も深まったころにサンフランシスコゆきの便と宿をとった。飛行機の残席はかなり厳しい状況で、いろいろと工夫を強いられた。 海外旅行にいくのに2週間前に予約をとる人間が、いったいほかにどこにいるだろう。 台湾は、勝手が分かれば気楽で楽しかった。慣れて気が緩んできたら電車乗り間違

          桜色のジェリーフィッシュ

          下高井戸にたどりつくまでの時間がいつもより長く感じられて、というかそもそも開演時間にはもう間に合いようがないし、家でだらだらしていた自分のせいだし、世界に背を向けて膝を抱えていたいような気持ちになる。 グラース家のズーイは、自分のエゴを、本物のエゴをやっている人間には、趣味のために割ける時間なんてないのだとフラニーに言う。 エゴのようなものが醜く思えて、実家の部屋で見つめた天井は、フラニーの見ている景色と似ているだろうか。 地面だけ見て歩いて、歌舞伎町。 扉を開けた先、

          桜色のジェリーフィッシュ

          1024 崩・転

          友だちと話してめちゃくちゃ面白かった うまく言えないけどとにかくめちゃくちゃよかった クラスTシャツとかに代表される「団結感」には同意していない人の精神的犠牲が伴っていた、建前を使いこなした、楽しくもないのににこにこしたことで得られた成功体験なんて我々にはない、「帰属意識」はきもちわるい、わたしの中高時代の友人関係はもはや形骸化した、あるいは綺麗さっぱり消え失せてしまった、それはもしかしたら建前の友人関係だったからなのかもしれないというかなり淋しい事実。 丘の上でセーラー

          1024 崩・転

          巡る秋、駆ける秋

          春の祝宴の夜に、これから出張なのだ、と二次会にいくわたしたちに背を向けて去っていったひとが、夢にでてきた ぱんぱんにふくらんだリュックからぶら下がった赤色のヘルプマーク。 むかし一線で活躍をして、輝いているようにしか見えなかったけれど、完璧にみえていたこのひとにも、あれからいろんなことがあったのかな、と遠ざかる背中に勝手に推測をめぐらせた夜だった。 知らないところで、知る由もない無数の時間が流れていて、それを全部、感じることができない事実に、もどかしくなる。 懐かしい音

          巡る秋、駆ける秋

          ダンス・ダンス・ダンス/パリ、テキサス

          1015 みあげた月は何か言いたげだった ごめんね、なにが?ごめんね、わかんないけど 会いたいなとずっと思っていたひとに偶然会えた。 1016 安西水丸のポストカード、ロング・グッドバイ、ホンジュラスのハンドドリップ、寝ぼけた顔のわたし。このまえ流れてたバーテンダーが氷を切り削ぐドキュメンタリー。はじめてのヴィム・ヴェンダース、気分はスペースエイジ、夜中のライブハウスに、ハイウェイ、ユキを車に残して走る僕。退職のワークフロー、あっけない、まだ決まってないけど。リファレンス

          ダンス・ダンス・ダンス/パリ、テキサス

          10xx~1014

          10XX 読書しかりバンドは体験であってカタログではないので・・ と理由をつけてポパイを買うのをやめたところで、口を開けば文句ばかりになっている気がして悲しくなった。自分の愚かさに気がつく、うう それでいうとファッション雑誌というのはかなりいい商品だなというか、ファッションとカタログってやっぱり相性がいいよなと思った。 新宿に立って働いていた時は、通行人をみているだけで雑誌を見ているのと同じ感覚だった。つまり、日々の景色がカタログ的機能をもっていたのである。カタログ的機

          10xx~1014

          心のチューニング

          SHISHAMOのLINEスタンプに「心のチューニングした?」というのがある。使った記憶はないけれど、いい言葉だなあと思う。 このまえ、通りがかった人気店で、生ドーナツを買ってみた。 家に帰り夜も深まる頃合い、外出して疲れたなあというところでぱくぱくと食べてみたのだけれど、いまいちその、「生」というところの、意味合いといいますか、魅力というものが、分からないまま、ふわふわのパンはわたしの腹のなかに消え去った。ミスタードーナツのほうが好みである。というかドーナツは、ミスタード

          心のチューニング

          1001

          じゅうがつついたち。 きりがいい。なんといっても2024年度の下半期のはじまりですから。 しかもflumpoolの結成記念日、じゃない間違えた、デビュゥ記念日であり、コーヒーの日である。 今日はプールに行ったり蕎麦を啜ったりした。 今季初のりんごを買った。 秋の空気の色濃くなってきた、いい日である。 そんないい日、きりがいい日の夜に、石破氏の首相会見の中継を横目に、これを書いている。 喉の調子の悪そうな記者の健康状態が心配になる。 テレビ画面に浮かぶオブジェクトに、テキス

          Turn around and eat curry.(1)

          カレーにはじまりどこにも着地しないエッセー集です。 2019年くらいから2024年夏までのカレー的生活、つまりせっせとキッチンに立ったり、おいおいと働いたり、引っ越しをしたりする日々を文章に納めました。続編は現在進行形で書いています(とはいえ継続可能性はなんとも) ※ネットプリントで出したものと同内容ですので、くれぐれもお気をつけください。読み逃したかつ読みたい方がいたらどうぞ。 1万4,000字。結構ボリューミーではないか、、? よろしければ読んでみてくださいね。

          ¥500

          Turn around and eat curry.(1)

          ¥500

          適切に保存したい最後の初恋

          むかしよく音楽雑誌をよんでた。 カナブーンとかシシャモとかシャンペインとかのライブレポートやインタビューを、隅から隅までよんでた。泥臭いとか、観客を沸かせたとか、なんかそういう、綺麗にまとめてある文章を読んで、こんなふうに、自分の言葉で伝えられるのっていいなと思ってた。 でも最近はもう、泥臭さという言葉とか、綺麗に整理された語りを素直に受けとれない。だからこそ、知らない誰かの物語の一部として語られるYouTubeのコメントとかって味があっていいなと思う。自意識過剰すぎて書け

          適切に保存したい最後の初恋

          0928

          調子がよいことと調子がよくないことを行ったり来たりしている。なんといってもずっとこんなふうである。 人とうまく会えなかったり、別のひととはうまく会えたり、でもうまく会えなかったことのほうが気になって、物哀しくなったりする。 やたらと蕎麦屋さんに行きたい気持ちでいっぱいなのに、結局いつもちがうものを腹にいれている。 髪の毛を切りに行ったのに、なんだかいつもより満足感が少ない。どうしてだろう。 すきなお菓子屋さんでパウンドケーキを買ってみたけれど、甘みが強くてもうあんまり

          0923

          流れるように過ぎ去る日々の中で、なにを愛おしみ、なにを味わい尽くしたいのか、五感を研ぎ澄ませて思考を重ねる。秋の夜風には、そんな風情がある。きがする。 ところでなんだか今年は、いわば4月くらいから、ずっと焦っているのでは・・?と思う。 きつかったプロジェクトからぬけてゆっくりして、ようやく時の流れを自分のものにできたからには、全部自分の思うようにせねば、とか、もっとこうしなきゃ、とか、こうであらねば、形にしなくちゃ、すすめなきゃ、だってそうしたいから、そうでありたいから。