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海堂尊「イノセント・ゲリラの祝祭」「アリアドネの弾丸」

海堂尊著「イノセント・ゲリラの祝祭」「アリアドネの弾丸」を読了。

「イノセント・ゲリラの祝祭」は厚労省の会議が舞台、「アリアドネの弾丸」は警察VS大学病院という壮大な話で、ぶっちゃけ「アリアドネの弾丸」は殺害の方法が奇想天外すぎてリアリティはなかったかも。(公安警察の暗躍…)

最新のMRI機器が重要な舞台で、昨年MRI検査を体験したので、そのあたりは興味深かったです。

海堂尊さんのこのシリーズは、従来の解剖に代わる、死因を画像診断で特定する手法の認知拡大がテーマのようです。(創作秘話では「面白いエンタメを作りたいだけ」というスタンスでしたが…。)

死因を解明するには解剖をしなければいけないのですが、日本では予算がつかず、遺族も望まないことも多く、9割以上が「死因不明」のまま亡くなっており、先進国とは言えない状況らしい。

明らかに他殺でも、警察が事件化せず自殺と認定する(エクストリーム自殺)ことがあるというのは知っていたけど、解剖率が数%とは知りませんでした。

殺し屋?には天国らしい。

小説では、ブラックボックス化している「死因」にメスを入れ、解剖よりも手軽に診断できる死後画像診断を導入したい医療現場と、それに反対の警察組織と法医学者たち、という構図のようです。

シリーズは30作ほどあるので、まず骨組みのストーリーを読んで、後から派生した物語を読もうと計画中。

今は「ケルベロスの肖像」を読んでいます。


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