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アイドルライブ写真の現像・レタッチについて

久し振りに書きます。
今日は、アイドルライブ写真の現像・レタッチについて、大切な事と、やり方(順序)の概略について書いてみます。


最初は、女性の写真を撮る時はやるべし、と言われていることについてです。

(1) お顔のトラブルは消す

マイクを持って歌って、衣装のなびきや髪の動きすらコントロールしながら踊って、最高のスマイルを見せてくれる推し。きっと相当なエネルギーが要ります。汗だってかくし、ダイエットも(たぶん)しています。後日エゴサしたら、お顔のテカり、荒れが克明に写った写真が上がっていた…その時ご本人はきっとツラ!ってなるんじゃないかと思います。お顔のトラブルは必ず拡大してチェックして適度に消しましょう。

https://www.photografan.com/basic-knowledge/luminar-4-portrait-ai-enhancer/

手違いでホクロまで消さないように注意です。

(2) お顔を明るくする

不自然なまでに明るくするとやったなとバレてしまいますが、ほんのり明るくするのは流儀かなと私は思います。

(3) 肌色の発色を綺麗にする

ライブの照明は暴力的なまでに原色の嵐です。肌の色が青白かったり緑被っているまま世に出してしまわないようによくよく確認した方がよいと思います。綺麗な肌色ってどんな色?と迷ったら化粧品メーカーのホームページを開くと癒されます。

(4) 髪が綺麗に見えるようにする

ご本人の髪色から逸脱しないように色味に注意しながら、一本一本の髪の流れが埋もれないように、できるなら目に留まる位を目指してコントラストを調整します。

(5) 衣装が綺麗に見えるようにする

衣装の刺繍や飾り、カタチ、模様はお顔と同じ位大切です。難しい場合も有りますが、できれば白とびを抑えて見て楽しめる位にしたい所です。また、実物と色味が変わってしまわないように整えるのも要トライです。

と、ここまで書いた所で、自分が今までアップさせていただいた写真を振り返ってみたら、全然できていなくて愕然としています。もっともっともっと注意します。ホントに。


次は、現像・レタッチのやり方(順序)の概略についてです。
この順に進める必要はないですが、分解して考えると頭に入りやすいのではと思ったので書いてみますね。

STEP0 ヒストグラムを見ながら明暗を整えます

明るくしたい → 露出を上げる → 山が右にスライド
暗くしたい  → 露出を下げる → 山が左にスライド

※山の裾野が切れないようにします
※撮影時より露出を上げた場合はノイズリダクションを掛けます

山が広がり過ぎている → コントラストを下げる
山が固まり過ぎている → コントラストを上げる

これをやると良いこと
    白とび、黒つぶれに気付きます
これをやると悪いこと
    恐ろしくつまらないありきたりな写真になります ←

ここがレタッチの出発点です。

STEP1 全体の色合いがなんかイメージと違う!

ホワイトバランスを調整する
または
強めたい色の補色を抑える ⇔ 弱めたい色の補色を増やす

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%9C%E8%89%B2

STEP2 ふんわりさせたい?クッキリさせたい?

ふんわり → コントラストを下げる
クッキリ → コントラストを上げる

STEP3 インパクトを出したい?儚くしたい?

インパクト → 色を濃く
儚く    → 色を薄く

※インパクト余談:照明の光や色を強調するワザも有ります。接近して広角で撮るプロのライブカメラマンさんがよく使っています。

STEP4a 衣装の色あいが素敵!

→ 白(黒)を正確に出す

STEP4b 透明感を出したい!

→ 緑を控えめに

STEP4c 暖かく優しく

→ 赤黄をちょい足し

STEP4d キラキラ感を出したい

→ ハイライト/ハイキーを上げて、白くテカっている部分を強調する
 (やり過ぎ注意)

STEP4e 白っぽく冴えない感じになってしまった

→ 黒レベルを上げます
 (黒髪や服の影、背景など黒いものがアクセントになって締まります)

STEP4f 解像感が下がってしまった (≠ピントが甘い)

→ シャープネス/ディテール補正を掛けます

などなど、この手のノウハウ/テクニックは沢山有って、雑誌や書籍で学ぶこともできます。自分も時々情報収集します。


なんてめんどくさいんだ!と引いてしまった方も居るかもしれません。
奥深いんだなぁと沸いた方も居るかもしれません。

カメラは凄く 凄く 凄く 高性能ですが、「どんな写真にしたいのか」「捉え方、伝えたいコト」までは汲んでくれない場合があります。
レタッチの知識と腕を磨くとツヨイと思います。

※レタッチは万能ではありません。
 やり過ぎると写真が劣化するのでご注意を

もしも何かのヒントになれば嬉しいです!


<追伸>
最近教えてもらった Remini というオンライン写真アプリが優れものだったので簡単に紹介します。

ISO 感度が上がってしまったり、シャープネスを掛け過ぎてザラザラになってしまった写真を滑らかかつシャープにしてくれます。
驚く事に、オリジナルより画素数が増えます。魔法か!

スマホアプリからだと1日に3回まで無料で高画質化できます。

万能ではなく、写真によってはまつ毛が消える現象を確認しました。
「とりあえず Remini」みたいに頼り切ってしまうとダメかもしれません。

どうしても救いたい写真が有る場合に心強いなと思います。
よかったら試してみてください。

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