トモユキ

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モノカキ。趣味はバイク、プロ野球、ガジェット、物語全般。気を抜くと、原神や雀魂やっちゃうのが悩み。 日々の雑文と、泣けて笑えてハッピーになれる短編小説を公開しています。 何かありましたら、Twitter: @tomoyuki2019まで。

マガジン

  • コメディ短編

    コメディ系短編小説詰め合わせ。笑いたい時に気軽に読めます。

  • 魔法のブリタニア・スプーン

    ブリタニア・スプーンに隠された謎に迫る、日常の謎ミステリー。 Web小説投稿サイトの企画で、最優秀賞を戴きました。約2万文字の殺人のないミステリなので、気軽に謎解きを楽しめます。 あらすじ: 結婚式を間近に控えた妻・奈々実(ななみ)は、たまたま入ったアンティークショップで見つけたスプーンに、どういうわけか夢中になってしまう。 老店主の説明では、これはブリタニア・スプーンと呼ばれるもので、実用的な硬度ギリギリまで銀を使用した、非常に珍しい英国アンティークのスプーンらしい。 購入しようとするも、老店主から「売り物ではないから」と断られてしまう。 奈々実から事情を聞いた僕は、スプーンについて調べ始めた。 それが、知られざる彼女の謎を暴く事になるなんて、思いもせずに。

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第19回書き出し祭り ピックアップ感想 ~完全ネタバレ編~

第19回書き出し祭りのトモユキセレクト、ピックアップ本文感想です。 完全ネタバレで書いてますので、先に本文読了推奨です。 同お祭りは、9/2(土) にタイトル、あらすじが公開。9/9(土)に本文が公開されています。 作者でも読者でも、各会場お気に入り3作品に投票できますので、是非読んで投票をよろしくお願いします! 〆切は9/30(土)! 投票は、全作品必ず読まなくても大丈夫です。気になったタイトル・あらすじだけ、特定の会場だけ、でも結構ですが、投票は各会場毎に1~3位の3

    • 第19回書き出し祭り第4会場 全作品タイあら感想

      9/2(土) 、ついに第19回書き出し祭りが始まりました!(何回言うねん) 既に第1~3会場タイあらは公開しており、こちらは第4会場向けタイあら感想です。 他会場のタイあら感想は、最後にリンク張っていますので、そちらからどうぞ! ではタイあら感想最終回、第4会場いってみましょう! 第4会場4-01 Machinery Warriors Online VRゲーム帰れまてん! SAOライクなゲーム世界で、アーマードコア的なロボット同士の戦いが待っている。やらねばやられる。生

      • 第19回書き出し祭り第3会場 全作品タイあら感想

        9/2(土) 、ついに第19回書き出し祭りが始まりました! 既に第1、第2会場のタイあらは公開しており、こちらは第3会場向けタイあら感想です。 第1、第2のタイあら感想は最後にリンク張ってますので、そちらからどうぞ! では今日も元気に、第3会場いってみましょう! 第3会場3-01 Sと、Fと、 あらすじはなし。つまるところ、SFなんでしょうか? もしくは、キャラクターの頭文字をとって、SとF? とにかく、本文を待ちましょう! 3-02 /The_Master_Prot

        • 第19回書き出し祭り第2会場 全作品タイあら感想

          9/2(土) 、ついに第19回書き出し祭りが始まりました! 既に第1会場のタイあら感想は公開しており、こちらは第2会場向けタイあら感想です。 では早速、第2会場いってみましょう! 第2会場2-01 奴隷に転生した俺はにゃんこと公爵令嬢に溺愛されて幸せになります 奴隷だった俺が異世界転生して、公爵令嬢に溺愛される展開はよくあるパターンですが、さらに、にゃんこですか! 異世界転生好きに猫好きまで取り込もうとするその姿勢、あざとい! あらすじを見るに、騎士に追い駆けまわされた

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        • コメディ短編
          1本
        • 魔法のブリタニア・スプーン
          5本

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          第19回書き出し祭り第1会場 全作品タイあら感想

          昨日9/2(土) 20:00頃、ついに第19回書き出し祭りが始まりました! 今回初参加のトモユキは、狙い通り第1会場でした。いやー、匿名参加のコンテストはドキドキしますね。匿名投票方式だとなおさら! 書き出し祭りはお祭りですから、作者としての自分はひとまず置いといて。 読者としても、このお祭りを思う存分に楽しみたいと思います! 具体的には、全4会場のタイあら感想を書いて、その後はマシュマロで希望作者に匿名応募してもらい、本文の感想を書いていきたいと思います。 どんな感想

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          第30回電撃小説大賞 一次選考を紐解く!

           以前からTwitterで予告あった通り、本日12:00、第30回電撃小説大賞 一次選考通過者が発表されました。  今回、通算3回目となる電撃一次選考通過を決めたトモユキが、今年の一次選考を紐解いてみたいと思います。  もちろんこれは僕の勝手な考察であって、当たるも八卦当たらぬも八卦の精神で、読んで頂けると幸いです。 第30回応募作品総数について 今年はカクヨム経由での応募が解禁された事もあり、応募総数を大きく伸ばすかと思いきや、蓋を開けてみれば4,467作品(Web応募

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          コンビニバイトの城島くん

          「今日から入りました、新人の城島健次です、よろしくお願いします!」  私――寺島裕子は彼を見るなり……なるほど、店長の言った事は本当だと、妙に感心してしまった。  城島くんは身長一八〇センチを優に超える大男。  コンビニの制服はその大胸筋で今にもはちきれそうだし、パンパンに膨らんだ二の腕なんて、私の太ももより確実に太い。おまけに半袖から突き出た腕は色黒で、相当毛深い。  新型コロナウィルス対策でマスクをしているが、その隙間から覗く太い眉ともみあげ、つぶらな瞳は、アフリカの

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          「魔法のブリタニア・スプーン」第五章 解答編その2 (5/5)

           僕は、奈々実が話した『魔法のスプーンの話』を、かいつまんで敷島さんに説明した。 「奈々実が、琴子さんから形見のブリタニア・スプーンを受け継いだ時、三つの疑問を持ったそうです」  奈々実の疑問とは、  どうしておばあちゃんは子供の私に、『スプーンおばさん』の話としてじゃなく、自分のお話として聞かせたのか?  どうしておばあちゃんは子供の私に、それっぽいスプーンを持っていたのに、見せてくれなかったのか?  どうしておばあちゃんは今になって、このスプーンを私に遺してくれ

          「魔法のブリタニア・スプーン」第五章 解答編その2 (5/5)

          「魔法のブリタニア・スプーン」第四章 解答編その1 (4/5)

           柿色の空はすっかり翳り、夕闇がひたひたと地上へ忍び寄ってくる。  駅から走ってきた僕が『アンティークショップ・シキシマ』に着いた時、老店主は玄関扉の看板を裏返して店を閉めるところだった。 「あのっ、すいませんっ!」 「おや、あんた。この前の……」 「ちょっとだけ、お話を、聞かせてもらってもいいですか……敷島、幸士郎さん」  乱れる呼吸を整えながら、僕はポケットから取り出した新聞記事のコピーを渡す。老店主は記事を見ると、驚いた顔で僕を見上げた。 * * * 「ここ

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          「魔法のブリタニア・スプーン」第三章 調査 (3/5)

           次の日のお昼時、僕と奈々実は、奈々実の実家に来ていた。  彼女のお母さん、妙子さんが用意してくれた冷やし中華を食べながら、奈々実は早速スプーンの話を切り出した。 「あのね、お母さん。この前買い物に行ったら、おばあちゃんのスプーンと全く同じものがあったの」 「あら、えーと……何の話?」  妙子さんは、よく分かっていない笑顔で首を傾げた。 「これの話」  奈々実はテーブルの上に箱を置いた。中のブリタニア・スプーンを見ると、妙子さんはパンッと、小さく両手を打つ。 「あー

          「魔法のブリタニア・スプーン」第三章 調査 (3/5)

          「魔法のブリタニア・スプーン」第二章 祖母の作り話 (2/5)

           奈々実からルーペを受け取って、僕はスプーン裏側に刻印された四つのホールマークを覗き込んだ。  隣に置いてあるのは彼女のスマホ。今日、アンティークショップで撮ったスプーン裏側の写真が、拡大表示されている。 「まったく同じでしょ」 「うん」  刻まれた四つの刻印は、完全に一致していた。  ルーペとスマホを何度も行き来しながら見比べる僕のそばで、奈々実は二人分の紅茶を淹れながら解説を始める。 「最初のマークは、メーカーズマーク。製作した銀職人のロゴね。WSと読めるけど正式な

          「魔法のブリタニア・スプーン」第二章 祖母の作り話 (2/5)

          「魔法のブリタニア・スプーン」第一章 アンティークショップ (1/5)

           医師から、これが最後の別れになると告げられて、僕と奈々実は個室に入った。  病室のリクライニングベッドに横たわるのは、奈々実の父――克之さん。やつれた顔で俯いていたが、僕らを見ると幾分目元が和らいだ。  ベッドの傍には妻の妙子さんが座り、すっかり筋張った夫の左手を、慈しむように両手で包んでいた。 「奈々実、仁君。来てくれてありがとう」  末期がん患者に施されるモルヒネの影響で、長らく克之さんの意識ははっきりしていなかった。  しかし今日の義父は、明朗な声で僕達を出迎え

          「魔法のブリタニア・スプーン」第一章 アンティークショップ (1/5)