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#85 タワマンを2回購入して感じたメリット&デメリットを本音で

分譲か賃貸か。これは本当にいろいろ複雑な条件が絡み合うので、人それぞれメリットがあるし、デメリットもあります。

2000年代に、マンションを購入したのですが、このときはそれほどお金がありませんので、安いのを買いました。安いといってもそこそこの値段ですが、周囲と比べて安いもの、という意味です。

なぜそのマンションが安かったかというと、まじ駅までが遠かった。マンションからシャトルバスが出るくらいでした。では、なぜそのマンションにしたかというと、まずは景色が良かったんです。いわゆるタワーマンションだったのですが、目の前が海なので、建物が建つ心配が100%ない。だから、将来にわたって眺望が確約されている。そして日当たりもいい。さらに、大手不動産会社なので、万が一何かあったときに対応してくれる。そのような思いがありました。

使い勝手があまりよくない地下鉄の駅は歩いて五、六分なのですが、いわゆるターミナル駅までは歩くと十五分以上かかるとちょっと不便な場所に建っていましたが、その後、時代が味方をしてくれました。
アベノミクスでどんどん景気が良くなっていった結果、マンションは値上がりしました。なので、売却しました。

海外赴任に伴う貸出はOK

ちなみにニューヨークに行ってる間、そのマンションは賃貸に出していました。2009年から2013年までの四年間ニューヨークに赴任していたのですが、その間は賃貸に。住宅ローンを組んだ物件を、本来賃貸に出すのはNGです。
自分が住むから居住用としての安い金利で住宅ローンを組むことができるので、それを営利目的の賃貸に出すのはNGなのです。

NY マンハッタン

ただ、特例として海外赴任などの場合は、自分の意に反しての引越しなので、OKなのです。なので、四年間賃貸に出していたのですが、眺望がいい、ジムもある、コンシェルジュもいる、ゲストルームもあるし、パーティールームもある。プラスアルファの設備がついていることで、その四年間、一度も空いたことがありませんでした。

入れ替えはありましたが、空いた瞬間にすぐお客さんがつく状態でした。ただ、八割ぐらい法人のお客さんでした。つまり、賃貸で借りる方々は経費として処理できる、そういうメリットがあるので、賃貸を選んでいるわけです。

でも、私達サラリーマンは、経費として落とすこともできないので、だからこそ、借りる場合と貸す場合で、メリットとデメリットがずいぶんと変わってくるんですね。僕の場合は買って貸すことによってメリットがありました。それを借りる方は借りた方がメリットがありました。

だから、この分譲か賃貸かという話は、一概にそう簡単に白黒つけられる問題ではないのですけが、サラリーマンの僕の経験則から言えば、物件を購入できるならば、絶対僕は分譲の方がいいと思っています。

賃貸価格とローン額を比較

そして、もう多くの方はご存知だと思いますけれども賃貸で借りるときの値段と、ローンを組んだときに払う金額、これを比べた場合、確実にローンを組んで払う金額の方が広くて、いい物件に住めます。だから、もしサラリーマンで、上がる物件を見極めることができるならば、そしてそれを購入できるならば、絶対に分譲がいいと思っています。

ただ、いまは結構難しい時代だなと思っています。そもそも物件の価格がかなり上がってきている。高止まりしている状態とも言えます。なので、これまで二十年間、こうした不動産を見てきた経験則から言えば、大きく上がることは、おそらく可能性としては非常に低い。下がる可能性の方があるとみています。

では、物件自体をどのようにしてみていけばいいか。安全パイを探す尽きるんですけれども、まず大規模開発であること。これは結構大きな要素となります。公園が整備されて、図書館が整備されて、学校が整備されて、区画が整理される。五年、十年かける都市計画、そういった大規模都市計画の中にある物件であった場合は、価格が落ちる可能性は低いと思っています。

東京 湾岸地区

一軒目のときは、たまたま知らずして、自分の収入から考えた場合、万が一なにかあったときのことを考えて、このぐらいが限界だなというかなりゆとりを持たせた予算に設定しました。ボーナス払いは危険だと思っています。

夏冬ボーナス払い設定をした場合、月々のローンよりもかなり多めに払う設定も可能ですが、それはやめました。僕の見方が残念ながら正しかったかどうか、フジテレビはこの二十数年の間にだいぶ景気が悪くなりまして、ボーナスも極めて低くなりました。二十年前と比べてなので、やはりボーナス払いに頼る方法を取らなくて正解だったなと思っています。

一軒目は、たまたま公園が近くに整備されて小学校も整備されました。さらに駅までの短い道路、直線の道路も整備されました。結果論ですが、町が整備されたことにより、そのマンションの利便性も上がり、さらに、アベノミクスも手伝って、価格が上がったのです。このような複合的な要因で、物件は買ったときよりも十数年経ちましたけれども二、三割上がったのかな、それで売却できました。

いま住んでいるマンションも高層物件ですが、大規模な都市計画のエリア内に建つマンションです。なので、購入したときよりは今のところ上がっています。住んでいるので関係ありませんが。

戸建は終の住処としての覚悟を

ただ、戸建てとなると、値上がる可能性は低いと思っています。上物の価値がなくなっていきます。よほど土地の値段が上がらない限り、買ったときよりも上がるということはほぼありません。腹を据えて、終の住みかとして考えて購入するしかありません

マンションよりは、同じ値段を出すと、少しもちろん都心から離れるケースが多くなりますが、やはり広くなりますよね。そして、駐車場付きを建てることができるならば、車持ってる場合は駐車場代がかからなくなる、そういったメリットもあります。ただ、総合的に考えるとですね、上物三千万、四千万かけて家を建てたとします。それがゼロになってしまうことを考えると、僕はやはりマンションの分譲派です。

ニューヨークに赴任していたときに先輩が千葉の戸建を貸していたのですが、月々のローン額より低い値段で契約せざるを得ず、毎月赤字だと嘆いていました。なので、戸建ての場合は、家族構成がかなり限定的になるので足元を見られやすいんです。
マンションの場合は、だいぶお客さんの層としては多いんですね。だから貸し出した際にもすぐお客さんがついてくれる、これもちろんエリアにもよりますが、きちんとそうした大規模都市開発に基づく一角であったり、駅から五分以内ないし十分以内に行ける、そして近くに公園もある。そういった整備された場所だとお客さんがつきやすい。

僕の経験則で言えば、値上がるであろうエリアをきちんと見極めて分譲のタワーマンションを購入する。

この先はどう考えてるかといいますと、二十年、三十年、四十年経ったとき、タワマンがどうなっているか、誰にもわかりません。マンションの整備は極めてコストがかかるとも言われています。だから、値上がっているうちに、例えば十年、十五年ぐらいの間に売ってしまう、それが僕が今のところ描いているプランです。

軽井沢にフジテレビの保養所があり、たまに行くのですが、たまたま犬の散歩させていた軽井沢に住んでいらっしゃる女性の方と出会いました。お話の中で、軽井沢に別荘が本当に憧れなんです、という話をしていたら、その方は東京と軽井沢、両方にご自宅がある二拠点生活をしていて、新幹線で東京勤務されていたのですが、だからこそ現実をよくご存知で「軽井沢はマンションにしなさい。戸建を買うなら東京にしなさい」とおっしゃっていました。

管理が本当に大変なんだそうです。マンションの場合は管理費を払うから管理してくれますよね。ただ、東京の方が確実に過ごす時間が長いのだから、東京は広い家にして、軽井沢はマンションにしなさい、という話でした。

さあ、皆様の選択は。

(voicy 2022年10月7日配信)

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