ローテンブルク 街ごと保存されたドイツの中世
ヴュルツブルクの記事が比較的好評だったので今まで行ったヨーロッパの街のことを写真とともに紹介していこうと思う。好き勝手なことを書いていこうと始めたnoteだがやはり無益な自分語りをするよりは人が読んで楽しんでくれるようなものを書きたくのはブログを4年も続けていたからだろう。
”ドイツらしい観光”は南ドイツ
”ドイツ旅行”と聞いて人がイメージするのは
オレンジ色の屋根、中世のようなヨーロッパ的な古い町並み、というところだろう。観光のイメージでよく出てくるドイツは大抵南ドイツだ。ロマンチック街道というものに沿ってバスツアーをすることが多い。
それ以外の地域も非常に魅力的ではあるのだが、まさにヨーロッパな観光をしてみたい人は南に行くことをおすすめする。リューベックやブレーメンなどの北の街の魅力はまた別の記事にしよう。
ど真ん中な街ローテンブルク
先日紹介したヴュルツブルクからロマンチック街道を下る形で1時間ほど電車にのると、ローテンブルク・オプ・デア・タウバーという街がある。
カタカナで書くと非常に滑稽な感じがするが、このob der Tauberというのは「タウバー川沿いの」という意味だ。8世紀にヴュルツブルクの時にも登場したフランク王国の貴族がタウバー川を望む丘の上に城を建て街を作った。
ローテンブルクは「進撃の巨人」のように街をぐるりと大きな壁で覆われており、その中にはいると突然中世の街並みが現れる。伝統的なドイツの建築が街ごと保存されているのだ。テーマパークに入ったような非日常感はまさに海外旅行をしていると実感させてくれるだろう。この街はまさにど真ん中なドイツが見られる。
写真を撮るのに夢中になってしまうような景色だ。だがあくまでも街なので普通に人が暮らしているので銀行もあるしベンツは走っている。
ローテンブルクの旧市街はとても小さく城壁に登って街を1周しても大した時間はかからない。1日で充分だ。この街をすごく隅々まで堪能したい場合でも2日で足りる。
中世犯罪博物館
ローテンブルクはこんなメルヘンな街だが、「中世犯罪博物館」という変わった趣向の博物館がある。
この博物館には12世紀から19世紀までのドイツの立法についての資料の展示のほか、大量の拷問器具が展示されている。
中でも下手な音楽家をさらし者にする「汚名の笛」という器具は興味深い。楽士が下手な演奏をするのが罪だったというのは恐ろしい話だ。残念ながら写真はないので興味のある人は検索し見て欲しい
美しい景色とは
ドイツに住み始めたばかりの頃は豪華で整った景色に感動したしとても美しく感じたが、今は日本の伝統的な風景や建築の方がずっと美しく感じる。
西洋の「整頓された美」というものに対して日本の美的感覚はとても独特なものがある。侘び寂びであったり質素なものの中に見出す美しさはヨーロッパにはない感覚で、その静けさにはとても惹かれる。
しかし日本の美的感覚に興味や理解でたのはヨーロッパで相反する文化を多く見てきたからだろう。他国の文化や美意識を知ることで自国の文化の良さを知ることができるのも海外旅行の素晴らしい点の1つであると言える。
そんな日本とは真逆の世界を楽しめるローテンブルクという街にもぜひ行ってみて欲しい。