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シベリアでの生活

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ロシア連邦ブリヤート共和国ウランウデでの生活
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#音楽家のエッセイ

ロシアにとっての第二次世界大戦がわかる戦勝記念日

今日はヨーロッパの終戦記念日、ロシアの「戦勝記念日」だ。そういえばロシアは戦勝国なのである。ソ連からの貧しいイメージが、他の戦勝国であるアメリカ、フランス、イギリスと大きく違うということもある。 ドイツでは敗戦の日だし、祝われていなかったわけだし日本ではもちろん何も関係のない日だからこの祝日を体験するのは初めてのことだった。 盛大に祝われる戦勝記念日ロシアでは1か月ほど前からずっとこの祝日にむけて積極的なプロモーションがされてきていた。毎年街では大規模なパレードが行われ盛

豚の角煮とチェコのビール

自粛生活中の楽しみはやはり食事だ。パン、ヨーグルト、あんこ、ベーコンは全て自家製だしもちろん夫婦で三食自炊している。 ブリヤートは肉がおいしいブリヤートは果物や野菜の種類は多くないし、超内陸だからもちろん新鮮な魚はない。缶詰はそれなりにおいしいものの、日本のようにはいかない。まあ6年のドイツ生活で慣れている。 しかし遊牧民の土地ブリヤートは肉がとても安く品質もいい。成城石井のような高級スーパーでも豚バラは1キロで199ルーブル(300円程)牛肉のステーキも1キロで320ル

曇天のシベリアと新緑の丸太

真冬でもいつも怖いくらいに晴れるブリヤートだが、ここ数日は曇天が続き気温も10℃以上下がった。朝は5℃だった。 急に気圧が下がったからなのか朝は8時を過ぎても起きられず、日中は片頭痛に苦しめられる。ずっと太陽に恵まれてきた生活を送っていたせいかずっと曇っているのが思った以上に辛い。 気晴らしに買い物へ家から歩ける範囲に5件スーパーがあり、全て違う方向にあるから毎回違うところへ行って気分を変えている。今日のスーパーにいったのは1週間ぶりくらいで景色が随分と進んでいた。新緑が

自粛生活を機に始めた奥さんのパン作りの記録 ホームベーカリーなし

普通に仕事していた頃から毎日3食自炊していたが、自粛生活になってからさらに幅が広がり様々なものを自家製で作るようになった。自分がヨーグルトやあんこなどを作り、妻がパンを作ってくれるようになった。 ロシアでホームベーカリーなしでつくる自家製パン最初はロシアの粉の種類がよくわからなかったが、薄力粉や強力粉はもちろん、米粉やライ麦粉もある。ロシアの粉についてはブログの方に記事を書こうと思っている。 ちぎりパンとあんぱん 一口サイズで食べやすく、ふわっとしている。あんこも毎日の

ロシアのニュースを読むようになったけど内容がおもしろい 引きこもり生活㉒

ドイツに住んでいた時はドイツのニュースサイトを見ることはなかった。住んでいる日本人が多いから重要な情報はTwitterで勝手に回ってきたり日本でもニュースになったり。 しかしロシアのニュースはよほどのことでない限り日本には伝わらないしTwitterでも日本語ではほぼ出てこない。 モスクワ・サンクトペテルブルクならまだしもブリヤート共和国の情報はもちろん全くない。英語でもほぼ0に近い。 新聞を読める語学力日本でも子どもは日本語がペラペラだが新聞を理解することはできない。使

ブリヤート共和国も5月11日まで外出禁止を延長 シベリア引きこもり生活㉑

ブリヤートは日に日に景色が変わっていき、毎日新緑が芽吹き始めている。もう半袖で歩いても平気なほどに暖かく、つい最近まで素手を出したら一瞬で爪が凍っていたところとは思えない。 劇場前にある数少ない整備された植物もきれいに葉をつけカットもされていた。 劇場前にあった、葉が付かずにやたらと小さな蕾をぶら下げていた木にも不思議な花が咲いていた。 ようやく春を実感できるようになってきたのはうれしいことだ。天気や自然のことばかり書いているようだが、これはあくまでも日記なのだからむし

シベリアにもついに新緑が…/ ブリヤートでクラスター発生⑳

気温が20℃を超えて雑草は生えてきても木はずっと冬の姿のままで、あまりに急激に変わる気候についていけていない様子だった。日本で20℃をこえる頃になると桜も咲いて新緑で溢れ、たんぽぽがやシロツメクサが見られるわけだがブリヤートは違う。 サングラスをしないと目を開けられないほどの眩しさとこの気温で緑がなかったのはとても寂しかった。 ついに新芽が… そんな初夏のような陽気なのに冬の景色という違和感満載の時期も終わりを迎えたようで、ついに道端の雑木に新芽が付いているのを見ること

太陽光が強すぎてセピア色なシベリアとFood Outo 引きこもり生活⑲

ブリヤートは暑い日が続いているが今日は東京と同じ最高気温で25℃まであがった。17時でもまだ24℃もあり室内はTシャツでも暑い。 異常な太陽光 17時は西日が差してくるのだがこれがとんでもないパワーだ。まさにこの写真のようなすさまじい光。サングラスがないと目を開けられなくなるほどだ。なぜかはよくわからないが景色が色褪せて見える。空も青いし気温も高いのにやはり冬と共通した陽の色がある。 日本の陽の光はやっぱり暖かいし落ち着くんだなと実感する。ブリヤートの夕日はギラギラして

半年の雨と脚丸ごと1本の生ハム シベリア引きこもり生活⑮

もう15日とは早い。この生活も慣れてきて心地よく感じるようにもなってきたくらいだ。ちゃんと給料も振り込まれてよかった。 ロシアは2回に分けて月給が支払われる劇場の給料は2回に分けて支払われる。毎月15日と月末。15日には給料の10%くらいがチョロっともらえる。お小遣い的な感じ。 劇場のシステムなのかと思っていたがどうやらロシアの法律で2回に分けるよう決まっているらしい。それほどお金を無計画に使ってしまう人が多いからなのだろうか。 ちなみにこの前払いをアヴァンスというフラ

シベリアでコロナ引きこもり生活⑥ ロシアが非労働日を4/30まで延長

引きこもり生活ももうすぐ1週間だ。元から家で文章を書いたりトランペットの練習をしたり動画を見て過ごすようなタイプだからそれほど問題ない。 実はブリヤートでも3/31から外出禁止令がでていたそうで、欧州諸国と同じ状況になっている。 ・スーパーや薬局のみ営業可。最寄りにのみ行って良い ・犬の散歩も許可されているが家の半径100m以内のみ。 といった感じだ。出歩いていると警察に声を掛けられる。 ロシア語学習暇なのでこんな時にこそロシア語を集中的に勉強しなければならない。毎

シベリアでコロナ引きこもり生活⑤ 家をでて2分で警察に注意を受ける状況

この引きこもり生活が始まってから毎日ロシア内の感染者は増え続けている。このグラフを見るといかに急増しているかがよくわかる。 3,548人の感染者がいて死者は30人。そのうち2000人以上がモスクワにいる。ロシアの衛生環境を考えるとヨーロッパのような大惨事になるまで秒読みかのように思える。ただでさえ医療環境も整っているとは言えず、重症化したら終わりな気がする。特にブリヤートのような地方になってくるとまずい。 外出禁止?ロシアでのニュースを見ていたりするわけではなく、自分

シベリアでコロナ引きこもり生活③ ロシア人の掃除とは

自粛生活も3日目だが案外退屈することはない。朝には日本在住のロシア人の先生のSkypeレッスンを受講。仕事に行かないとさらに全くロシア語に触れることがなくなってしまうから貴重だ。この休みの間にたくさん授業をいれよう。 暖かいが風が強いここ最近は毎日+5℃以上になり暖かいはずなのだが風がとても強い。砂も巻き上がるし寒く感じる。真冬は本当に無風だったのだなと実感。 いつも雲のない青空か、うっすらと曇っていることが多いのだが今日はなんとも立体的な雲が浮かんでいて日本のようだった

シベリアでコロナ引きこもり生活①

シベリアで約2週間何もせずに過ごさなければならなくなった。 街の様子は日々変化しており、この特殊な状況を書き残しておいたら後々になって楽しめるかもしれない。もちろんコロナウイルスのことを忘れることは一生ないのだけれど、案外何をして過ごしていたかというのは覚えていないものなのだ。 ちょうどnoteはこうした日記に適している。 街中の人がマスクをしているのにどこにも売っていない謎プーチンが会見してから街中の人が一斉にマスクをつけ始めた。多くの人はロシアの病院でいつも見かける

急増するロシアでの感染者 2週間の劇場閉鎖

コロナウイルスを巡るロシアでの状況は毎日変わっている。先月の今頃はみんなウイルスのことを知らないのではないかというほどに関心がなかったが既にブリヤートでも数名の感染者が発見された。最初の感染者がTITANという大手スーパーの社長夫人だったというのも意外な話だった。 ロシアでの感染者急増25日夜にプーチン大統領が会見を開き 「国民の健康を考え、来週1週間を非労働日にする。その間の給与は払われる。」と発表した。 3/5にまで1人しかいなかった感染者が3/27には1000人を