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日本人の知らない イタリアの地方料理:リグーリア州

こんにちは、ともちきです。

今回はリグーリア州をご紹介します。

リグーリア州…

実は北イタリアに位置しながら、オリーブが特産物という少し変わった州。

そのオリーブオイルのコクを生かした伝統料理が多く存在し、オリーブ好きにはたまらない州なんだとか...

また、あのバジルの香りがたまらないパスタ ”ジェノベーゼ” 発祥地としても有名なんです。

そんなリグーリア州について詳しくまとめていきたいと思います。

今回の州

今回は、タイトルにもある通りリグーリア州です。

では、リグーリア州はイタリアのどこにあるのでしょうか?

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リグーリア州は、リグーリア海(リグーリアすぐ下の海)に沿って緩やかな曲線を描くように位置しています。

また、面積もとなりのピエモンテ州の5分の1ととても小さい州です。


環境

リグーリア州の大きな特徴ともいえる北イタリアにありながらオリーブが取れるという謎を紐解くカギが実はこの環境にあります。

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リグーリア州は、北イタリアに位置する州だが、この写真のように周囲の山々によって冷たい風がシャットアウトされるため温暖な気候に恵まれる。

そして、この山の丘陵地帯に石垣を積み、温暖な気候を生かした野菜栽培が行われるということになるわけです。

種類はトマト、ズッキーニ、栗、桃、が特産品となるが冒頭でも説明した通りオリーブ栽培が特に有名。

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オリーブの中でもきれいな黄金色と酸味が少なく繊細で甘い風味を持つタジャスカ種のオリーブが作られている。

また、タジャスカ種は小粒だが大量の油が抽出できることから、最もジューシーなオリーブといわれるそう。

高級なオリーブとしてとてもポピュラーなオリーブで塩漬けなんかも流通しているので、オリーブ好きの私としては、ぜひ一度は食べてみたいと思います(^▽^)/

食文化

ここリグーリア州は昔は海洋国家、ジェノバ共和国として栄えており、イスラム圏、スペイン、ギリシャ、シチリアなどの影響を受けていることが大きな特徴といえます。

具体的には、

発酵乳のソース = ギリシャのヨーグルト

パスタ料理 = シチリアより

ひよこ豆粉で作るファリナータ = シチリアのパネッレ
                  (ひよこ豆の粉で作る揚げ物)

という風な具合です。

イタリアはもともと別々の国家なので食文化を追っていくとやはり面白いものがあります。

では、この州の料理はどのような料理なのでしょうか。

ざっくりいうと、オリーブ油ベースに様々な香草を生かしているのが特徴です。

実は、ヴェネツィアも同じく海洋国家として栄えていましたが、

 ヴェネツィア = スパイスをふんだんに使っていた料理

 ジェノバ(リグーリア) = 香草を使った料理

という違いがあります。

その真偽は定かではないですが、ジェノバでは当時高価だったスパイスは商品に回し、自分たちは手に入りやすい香草を使用したのではないかというそうです。

まぁ、そんなこんなで、
シチリアのパスタ文化+身近な香草で生まれたのがあの有名なジェノベーゼというわけです。

また、海に面していることから魚料理が多いが、それだけでなく野菜をふんだんに使った料理が数多く乗っています。

現在は、青森と姉妹都市となっており、今でも産業(農業など)の交流が盛んにおこなわれています。

伝統料理

Cappon magro(カッポン マーグロ)

出典:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AD

ジェノヴァで生まれた、魚介と野菜のサラダ。もともとは漁師飯だったが、貴族料理として磨かれ「サラダの女王」という異名を持つまでに大出世した料理。

数十種類の食材をピラミット上に重ねた豪華なもので、現在はクリスマスなどのイベントごとで提供されている。

ちなみに、冷製料理っぽいが常温で提供される。


pesto alla genovese(ペスト アッラ ジェノベーゼ)

リグーリア州の代表的な料理。先ほども説明したように身近に手に入る香草(バジルやパセリ)と松の実、オリーブオイルなどをミキサーにかけ作ったジェノバ風ペーストを使い、仕上げにペコリーノチーズをふんだんにかけたパスタ。

この料理は、日本人にもとてもなじみ深いものです。ただし、ハーブ類の比率や松の実ではなくクルミを使用したりするなど作り手によって全然違う味になるためいろんなお店のジェノベーゼを食べ歩きたいものです。


Zuppa di ceci(ツッパ ディ チェーチ)

エジプト豆のスープでイタリア各地で食べられているが、リグーリア州のものが有名。

イタリア版お彼岸である「死者の日」にお供え物とされることもある。


Stoccafisso accomodato alla genovese
          (ストカフィッソ アッコモダート アッラ ジェノベーゼ)

干しだら、トマト、じゃがいもを主役にブロードで煮込んだ料理。
干しだらは開いて塩漬けにする(バッカラ)とただの丸干しにする(ストッカフィッソ)の二通りがあるが、この料理ではストッカフィッソの方を使う。

わき役としては干しブドウ、オリーブ、松の実が入る。

これも、料理名にジェノベーゼと入っていることからリグーリア州の有名な料理となっています。

まとめ

リグーリア州は北イタリアに位置しながら、魚介類やオリーブオイルがふんだんに使われる面白い州だったと思います。

シチリアやヴェネツィアなどの他州からの影響を受けているところも面白いと思いました。

個人的には、やはりペスト アッラ ジェノベーゼが大好きなのでぜひ本場で一度食べてみたいですね(⌒∇⌒)

また、イタリア料理は地方によって全く違う料理で覚えるのが大変なため、私はリグーリアと言ったら香草、オリーブオイル、魚介類の3点セットで覚えておくことにします(笑)

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