僕の「エンド・オブ・ライフ」
寝つかれずにベッドでスマホを使って書いている。初めてのことだ。
夕方、ノンフィクション作家の佐々涼子氏死去のニュースを知った。悪性脳腫瘍で闘病されていたことすら知らなかった。
熱心なファンでもないのにこのモヤモヤというか、喪失感。
少し前に彼女の「エンド・オブ・ライフ」を読んでいた。患者に接する緩和ケア医らに密着したノンフィクション。
読後に、どういうことを書こうかと思いながら書けなかった、というか、少し間をおいてから、と思ったままだった。
どすんと重しのような言葉もあり、また読み返してから、書こうかとも思っていた。
で、さっき本棚から取り出してさらさらとめくった。
「人は病気になってから変わるというのはなかなかありません。たいていは生きてきたように死ぬんですよ」
ページの端を折ったところを見たら、死期が近づいても明るく振る舞う女性とその家族について訪問診療を行う医師の、こんな言葉が載っていた。
書きたいことは書けないけど、この本について書いておきたいから、僕はただそのために書いた。
佐々涼子さんに感謝🙏
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