四十にしてピンク

ピンクが似合うようになりたい…

JKだったころの私は(当時この言葉はなかったケド)そう思っていた。声に出して友人につぶやいたこともある。ピンクが似合わない。可愛げがない。それがコンプレックスだったのである。

洋服だけではない。持ち物にもピンクには抵抗があった。いつぞや、夫が私用にと買ってきたピンクのケータイは…あれはどうしただろう。渋々使っていたのだろうか。ケースで隠したのだったか。初対面の『え。ピンク??』の記憶だけが残っている。

そんなだったのに、最近、ピンクを好む自分がいる。どうやらピンクベージュというのだそうだ。20年以上経って、チームピンクのメンバーがグローバル化してきたのだろう。それにしたって、それにしてもだ。自分で驚いている。

けっこういい。なかなかいい。派手すぎず、若すぎず、地味すぎず。イイ。心地よいのである。

知人にその色すごく似合ってるよ。と言われ、嬉しくてちょっとスキップしたくなった。JKの私に教えてやりたい。そのうちいけるよ。と。

ピンクを目にするだけで人は優しい気持ちになり、女子力がアップし、若返りまでできるらしい。

四十を過ぎてピンクを好む私は、それを本能的に求めているのかもしれない。欠けているもろもろを補いたいのだろうか。

けど、あれ?

ピンク

この三文字の並びをみるのは、三文字を打つのは、なんだかまだ気恥ずかしい。見てるとなんだか、もぞもぞする。


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