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【Art Report】モネ 連作の情景(上野の森美術館)”本物”に圧倒された日|2024年1月

今回は、美術館や博物館の企画展などのレポートシリーズを始めていきたいと思います。
こちらも、わたしがかなり熱を入れてお届けしていくコンテンツになるので、ぜひご期待ください。


はじめに

「Art Report」シリーズは、以下のコンセプトを基に進めています。
他の方が公開されている「展示会行ってきました」系と異なる部分もあるかと思うので、主旨をご確認いただけると幸いです。

・「リ・キュレーター」として、アートとかよくわからない、美術館とか行ったことがないという方をメインターゲットに書いています。
 わたしの記事が、アートに興味を持ってもらうきっかけの一つになれたら、本当にうれしいです。
 *造語「リ・キュレーター」については、コチラで解説しています。

著作権や権利関係については、各美術館等に確認を取っています。
 ただ、お気づきの点等あれば、各関係団体の皆さまにご迷惑はおかけしたくないため、コメント等でご指摘いただけましたら幸いです。

・著作権の関係もあり、作品の写真等が少ない場合もあります。
 詳細は、展示会や開催美術館・博物館のHP等でご確認ください。
 *開催終了しているものもエントリで紹介しています。

1.やっぱり、作品は「生」で見に行こう!

野球やサッカーなど、スポーツ観戦はやっぱり、生・Liveで見るのが一番いいですよね!演劇や舞台のお芝居なども、引き込まれ方が違います!
同じ文脈で、やはり、絵画や彫刻などのアートも、実物を見に行くことをオススメします!!

と、まぁ、今回の上野の森美術館でのモネが、初めて自分から行きたいと動いたわたしが言うのもおかしな話なのですが、今回、本物を見に行くことの凄さに圧倒されました!

そもそも、約150年前のものが、今目の前にあることにも色々思いを巡らせます。また、重ね塗りの質感や筆のタッチを感じられるのは、本などで見るのとは一味も二味も違ったものを受け取れること請け合いです。

今回、中田敦彦さんのYoutube大学でアートや印象派のことを少しかじり、印象派のなかでも特に「モネがいいな」と思っていた時期でした。
そんななか、ちょうど上野の森美術館でモネの特別展があることを知り、滑り込みで美術館デビューを果たしたというのが、今回の第1回Art Reportとなります。

2.今回のモネ展と印象派 ざっくり解説

今回の「モネ 連絡の情景」は、「100%モネ」をキャッチコピーに、モネの作品のみを集めた展覧会です。
2023年10月~2024年1月が東京 上野の森美術館。
2024年2月~5月が大阪中之島美術館にて実施されました。

印象派というくくりで、複数の画家にスポットを当てた展覧会もよく開催されていますが、今回はすべてモネのみの作品ということで、大人気の展覧会となっています。

今さら聞けない、印象派って?

印象派の始まりにつながった、モネの作品が公開されたのが1873年。今から約150年ほど前の話です。詳細の解説は書籍や動画などでたくさんあると思うので、ここではざっくりとだけ触れておきますね。

印象派とは、一言で言うと、「光」に注目し、表現者=挑戦者の枠に漏れず、伝統的なテーマや技法に挑戦状を叩きつけたグループと言えます。
もちろん、印象派自体も一枚岩ではありません。
そのなかでも、人物というよりは、水面に特にフォーカスしている印象を受けて、わたしが大ファンになったのがモネでした。
連作の積みわらや非常に作品数の多い睡蓮をテーマにした絵が有名ですね。

他にも、女性や人物をモチーフにしたもので、有名な作品が多いルノアールや、日本でもなじみの深いゴッホなども印象派の画家として紹介されます。一人一人の考え方や関わり方、時代なども微妙に違ってくるため、一人ずつ追いかけるのも楽しくてオススメですよ。

今は、作品も写真で多く載っていて、体系的な部分から押さえてくれる本も多く出ているので、入門書もとっつきやすいのがいいですね。
わたしは、図書館で見た後に早速購入したこの本がサイコーでした!
『イラストで読む 印象派の画家たち』杉全 美帆子 著(河出書房新社)
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309255521/

今回のモネ展をざっくり

そして、今回の特別展は、「連作の情景」とある通り、同じモチーフを異なる時間帯で描くという、モネがヒットさせた「連作」とう手法を活かした作品が見所の一つです。

そして、それだけでなく、有名な作品であり、今回初来日した『昼食』(ドイツ シュテーグル美術館)や、作品60点以上のボリューム、さらに、モネの軌跡を追う形で時期や場所ごとに分かれた、展示や解説も見ごたえたっぷりでした。

初めて自分から行きたいと思って行動した美術館デビューということもあって、多くの刺激を受け、大満足でした。
また、ショップも充実していて、ちょうど探していた普段持ち歩くためのブックカバー+しおりも購入し、読書のほうも捗るというおまけつきです。

モネ展オリジナルのブックカバー、しおり(プラスチック製)

3.美術館デビューを終えて、わたしが感じたこと

ここからは、改めてわたし自身の視点で、今回のモネ展について、感じたことや思ったことを書いていきたいと思います。

まず、一つ目は冒頭にも書きましたが、美術館や博物館に行って、本物を見に行くことで得られるものがまるで違うということです。
質感はもちろん、近くで見てもやはり、あの独特の空の表現、水と光の表現は、ただただ魅入られるばかりでした。

また、シンプルに空間の使い方や照明という作品の見せ方や、建物や空気感なども、自分としては好きなのだということも再確認できました。

そして、二つ目は、より個人的なことで備忘録的な内容で恐縮ですが、自身が惹かれるもの、つまり、自分自身がアウトプットするものの大きな方向性のヒントにもつながりました。
印象派は、その名の通り、対象から受けた”印象”を表現したかったという説があります。これにはすごく納得で、かつ、境・光・水というものが自分にとっても重要な要素になることを確信しました。

そして、副次的にですが、グッズの購入により、移動中や移動先での読書もより楽しくなりました。ブックカバーに触れることやしおりを挿し直すたびに、穏やかな気持ちになります。

そう、アートに触れる=表現に触れるということは、色々な感動や知的好奇心の刺激を受けるのも大きな役割ですが、それと同時に、禅的な思考、つまり、自身の内なる声を聞き自分が大切にしていたことを思い出しイマココをじっくり味わう役割もあると考えています。

そうした時間がわたしはたまらなく好きですし、自身の「表現」への欲求やヒントを受けて、さらに感受性と意欲が高まっていくのを感じました。

今回、第一弾ということもあり、少し文量が多くなってしまいましたが、今後もこうしたArt Reportをどんどん出していきたいと思います。
*また、「」つきの「表現」については、以下のエントリにわたしの考え方をまとめていますので、気になった方は読んでもらえるとさらに喜びます。

みなさんの美術館体験や、今回のReportへの感想もぜひコメントで教えてくださいね。
ちなみに、美術館系のnoteですと、「今年やりたい10のこと」リストをお持ちのBanana310さんのnoteがとても面白かったです!
このリストをちゃんと決めてるだけでも、既にさすがすぎました!

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