美術館に行きたくなる!アートの見かたのハナシ
今回は、わたし灯火のコアな活動領域の1つ、アートについてです!
ちなみに、わたしは、中学時代の美術の授業で、完全に絵と距離を置くようになりました。元々特別スキ!とかでもなかったのですが、楽しんで絵を描くようなことは一切なくなり大人になって早数十年。
そんなわたしが、Youtubeで色々な方に動画に出逢い、本を読み、実際に作品に触れていくことで、どんどん世界が広がっていきました。
「絵とか何を見ていいのか、美術館に行ってもどうしていいかわからない」という方のために、大枠の見かたをシェアできればと思います。
ちなみに、今回の話は、以下のYoutubeチャンネルや書籍と、わたしが実際に色々な美術館に行きはじめて、感じたことをまとめたものです。
あくまで、最近アートに興味を持ちだした人間の1つの意見として、参考になればうれしいです。
1.写真みたいな絵だけが上手い絵ではない
写真のように緻密な絵。基準がわからないからとりあえず、それが「上手い」ことはゆるぎないことだ!
っていう考え方が割と一般的になっているのかなと思います。正直、わたしもそうでした。
ちなみに、その路線だと、日本初の写実絵画美術館のホキ美術館(千葉県千葉市)は、息をのむ絵画ばかりなので、オススメです!
話が逸れましたが、こうした写実的な絵画を見ていると、ふと思いませんか。「これなら写真でよくない?」と。
そう、この写真の登場が、特に風景画を主体としていた画家さんにとっては、死活問題だったのです。
ちなみに、このときまでのモチーフにされていた題材を大別すると、
➀宗教画
②人物画
③風景画
の3つとなります。
➀の宗教画については、ユダヤ教からキリスト教に変わり、広がっていく過程はそれはそれで世界史の大きなドラマと深く関わっていて面白いのですが、今回の主旨とは外れてしまうので一旦置いておきます。
②の人物画は、王様や貴族を描き、お抱えとなったり、報酬をもらう形。サロンに出品し認めてもらうことが生活を安定させる主な方法であり、ステータスでした。
描くのは人物画だけではありませんが、お金を出してくれる人に認めてもらうことが大きなポイントとなります。
③の風景画については、多くの画家がキャリアのなかで描いているものが多いものの、写真の登場によって大打撃を受けたのが風景画を中心にしていた画家たちです。
もちろん、描く題材を変えて生き残りを図るわけですが、ここで大きな問いにぶつかります。
「絵画だからこそできることは何か?」
2.絵画だからこそできること
そういう観点で考えると、先ほどの宗教画は写真では不可能です。聖書の一幕や神については、目に見えないため撮影することが出来ません。
また、人物画についても、実物よりも雰囲気を出したり、表現に重きを置くことができました。
風景について、チューブの登場により屋外での制作が可能になり、光をより表現したい、”明るい絵”を表現しようとしたのが、日本でも大人気のモネやルノワールなどの印象派でした。
また、色彩によってよりダイナミックな表現にチャレンジしたマティスなどに代表されるフォーヴィスム、ピカソなどの立体感を表現しようとしたキュビスム(立体派)など、表現の仕方に注力していったことがわかります。
さらに、そこからは、人間の内面を描こうという試みや、夢の情景をリアルに描こうとする動きも出てきました(シュルレアリスム)。
描く対象との葛藤ですね。
まぁ、用語とかは後でいいので、まずは、そうした試行錯誤があったことを念頭に置くと、「マティスの絵はなんでこんな色なんだろう?」「ピカソは何がしたかったのだろう?」というヒントが垣間見れると思います。
*実際にはこのあたりの疑問は、もう少し詳しい解説が必要となるので、山田五郎さんのYoutubeがオススメです。
もう一つの戦い
ここまでは、絵画の歴史・流れ的なことを超駆け足で見てきましたが、もう一つの戦いと言えるのが、「アートとは何か」という、もう少し大きなくくりでの軸です。
大きな出来事となったのが、マルセル・デュシャンの『泉』。
デュシャンは、「芸術は美しいもの」という固定概念を壊すために、なんと男性用小便器に偽名のサインをし、出展したのでした。
さらに、この流れは加速し、何を描いたか、何を表したいのかという枠を超えた表現が次々と出てきます。
バンクシーなどは、メッセージが強く、わかりやすさもありましたが、いわゆる「現代アート」のくくりに入るものは、「考えるな、感じろ」スタイルのものが多くなっています。
この辺りは、小学校の先生でもあるゆるメモさんのnoteがわかりやすかったので、ぜひ見てみてくださいね!
オススメの鑑賞方法
ということで、美術館に行く際には、まず、歴史的な絵画なのか、現代アートなのかで大きな方向性を分けるのがオススメです!
現代アートの場合は、心をからっぽにして、感じるままに全身で味わう。理解しようとしない姿勢や、何を感じるかを重視する形がいいかと思います。
もちろん、そのアーティストの方が普段どういったメッセージを発信・表現されているかなど、事前の情報があるとより感じるものがあるかもしれません。
一方、有名な絵画の場合は、ざっくり時代背景などを知っておくと、理解しやすいと思います。
ただ、大切なことは、絵の解釈に正解などないということです。
そのため、実はこちらのパターンでも、頭で理解する背景やテクニックなども重要な一方、本物を目の前に感じる感性も非常に重要です。
あれ、2パターンと言いながら、結局、事前知識を活用する形とありのまま受け止める形の両方を使うことになりましね!
ということで、事前調査は完璧じゃなくていいので、軽く調べておき、作品の前ではありのまま感じたものも大切にする。
そんな形でいいのではないでしょうか。
もちろん、色々な情報が入れば入るほど、「もっとこの作品やあの美術館も見てみたい」というのは増えると思いますが、まずは、ぐるっとパスなどを使いながら色々見てみるのがオススメですよ!
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みなさんが美術館に行く際に大切しているポイントなども、ぜひ教えてくださいね!
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