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【肘】上腕骨外側上顆炎について

こんにちわ!

今日は上腕骨外側上顆炎について書いていこうと思います。


上腕骨外側上顆炎とは

フライパンなどのものをつかんで持ち上げるときやタオル・雑巾を絞る時やスポーツではテニスのバックハンドなどの繰り返しによって、肘の外側の筋肉の付着部に疼痛が生じる病態です。別名テニス肘ともいわれます。

原因やきっかけは明確にはないことが多いですが軽負荷が継続的に加わったりオーバーユースで出やすいと言われていることが多いです。

特にバックハンドや物をもつときなどの手関節背屈動作で肘の外側の筋肉を使うので、それを反復することで痛みにつながってしまいます。


上腕骨外側上顆炎の原因の筋肉

原因の筋肉としては3つほどあります。

・長橈側手根伸筋

ヒューマンアナトミーアトラスより引用

起始:上腕骨外側上顆
停止:第2中手骨底
作用:手関節背屈


・短橈側手根伸筋


ヒューマンアナトミーアトラスより引用

起始:上腕骨外側上顆
停止:第3中手骨底
作用:手関節背屈

・総指伸筋


ヒューマンアナトミーアトラスより引用

起始:上腕骨外側上顆、前腕筋膜
停止:第2〜5指の中節骨と末節骨底
作用:手関節背屈・第2-5指の伸展

どれもテニスのバックハンドや物を持つとき、手関節背屈動作で使われる筋肉になります。

特に短橈側手根伸筋が障害されやすいと言われています。

上腕骨外側上顆炎の整形外科テスト

・トムセンテスト

肘関節伸展位で手関節背屈に対して徒手抵抗をかける。
外側上顆周囲に疼痛が出現すれば陽性

・chair テスト

肘伸展位の状態で椅子を持ち上げる。
外側上顆周囲に疼痛が出現すれば陽性

・中指伸展テスト

中指を上から押さえるのに抵抗して、患者さんに肘を伸ばしたまま中指を伸ばしてもらう。
外側上顆周囲に疼痛が出現すれば陽性


上腕骨外側上顆炎の治療

・安静

極端に全く動かさずに安静にするというよりも、疼痛が出る動作を避けるようにします。上腕骨外側上顆炎は名前の通り外側上顆(肘の筋付着部)での炎症なので疼痛が出る動作を続けていると経過は長引いてきます。

特に上腕骨外側上顆炎を発症しても、仕事・家庭の都合上休めない、使わざるを得ない患者さんはより長引きやすい傾向があります。そのため、疼痛コントロールを目的に患者への指導・上腕骨外側上顆炎についての患者さんの理解が大事になってきます。



・ストレッチ・外側上顆周囲の筋肉の柔軟性獲得

基本的には外側上顆に付着する前腕伸筋群(前述した長・短橈側手根伸筋・総指伸筋など)のストレッチや前腕伸筋群の周囲の筋肉の滑走性向上を行っていきます。


まとめ

今回は上腕骨外側上顆炎について書かさせていただきました。

私の経験としては上腕骨外側上顆炎の病態の理解度が不足している患者さんは前腕伸筋群の治療よりも患者教育の方がかなり大事になってくると思っています。

すぐに治る病態ではないので、治療介入のみならず患者教育も大切な病態になりますので覚えておきましょう。


ではでは。

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