ゆるゆる読む京極杞陽 #08 昭和17年
『くくたち』下巻は、上巻から約1年を空けて昭和22年4月に刊行されました。昭和17年から昭和20年の句が収録されています。
昭和17年(1942年)の収録句数は78句。
俳句に描かれる人と作中主体の関係性がじんわり伝わってくる。
1句目のスキーヤーと作中主体はたまたますれ違っただけの薄い関係かもしれない。にもかかわらず、雪山で同じ時間を過ごす「同志」感がある。一方、2句目のスケーターと作中主体の間には演者と観客のような関係が生まれている。
スキーヤーもスケーターも技術