やるべきことより、やりたいことを選ぶ理由
さて、どこから書き出そうか。
普通ならある程度構成を考えてから書くものかもしれないけど、ふわっと書き出して見ている。書き始めれば、書くことが湧いて出てきて流れができることを期待して。
今回書きたいなと思ったのは、以前書いた記事とも内容が少し被るけど、考えることと感じることの違いについて。特に、何かをしようとした時に、考えと感覚のどちらに従って決めるのか、ということ。
ここ1ヶ月、ある覚悟を決めて動いていたのだけど、苦しくて、疲れるし、どこか鬱屈した感覚が付き纏っていた。良くないなと思いながらも、決めたことだしやるしかないと思ってやっていた。
ふとしたことで、上記の違いを理屈ではなく体感したことで切り替えることが出来ました。今は大分楽に、そして効果的に動けている気がしている。そんな気づきを読んでくれた方に共有したいと思います。
最近1ヶ月
ここ最近の1ヶ月、どんな風だったかということから共有したい。
この1ヶ月の動き方を決めたのは、7月末。自分がコーチングを受ける中で、決めたこと。決めたのは、「兎に角、動く」ということ。やるべきと思ったことは、やる。程度感としては、大学受験をする高校生の夏休みくらいをイメージしていた。睡眠時間を大事にしていて7時間は寝るようにしていたけど、この期間は6時間切っても止む無し。
そんな感じで、昼も夜もやるべきことに意識を向けていた。
やるべきことの中には、それでも自己管理としてのランニングなども含んでいて、この期間新たに取り入れたのは、神社へのお参り習慣。30歳前後の頃は、通勤途上の神社に毎朝立ち寄っていた。神社の静かで落ち着いた雰囲気が好きで、その雰囲気を纏わせ、自分を整えていた。それを再開した格好だった。
神社では毎回、お賽銭を投げ入れてパンパンして祈っていた。恥ずかしいけど内容は、「自分がブレませんように」ということ。意思が弱く、不安に流されやすい自分を戒める意味もあって、自分の決めたことをやり切るためだった。
お参り習慣を開始した時は、自分で自分の人生を管理しているような感覚が強くなり、良き感触を得ていた。
ただ、この感覚は良しとしても、実はあまり結果に繋がっている感覚はしていなかった。すぐに結果が出るものではないものの、兆しくらいは見えても良いと思っていたが、前に進んでいる感じを得ることができず、モヤモヤ、不安を感じていた。
不安に苛まれる度に、いろいろな理屈を引っ張り出してきて、それをなだめることを繰り返した。瞑想もしたし、できている事に意識を向けてポジティブ変換をしたりもした。
この後気づきましたが、何をしたにせよ感情面ではワークしていない状態だった。
気づきの到来
そんな感じで過ごしていたある週末、家族で出かけるために玄関で準備する合間、友人のFacebook投稿を読んだ。一緒に子供たちも玄関にいて出かけるためにそれぞれに動いていたのだけど、記事の内容に意識を奪われて私一人だけ動きを止めた。
その友人は、コーチングを一緒に学んだ仲間で、お互いの活動を応援し合う関係だった。会えば、「最近どうしてんの?」「そっかぁ、すげぇな」「大変だな。なんか手伝う?」「頑張ろうぜ」なんていう言葉を交わしていた。
でも、その投稿を読んで浮かんで来た言葉は、そんな感じではなかった。ちょっとここでは書きたくない言葉で、その友人の頑張りを否定するような内容だった。友人の頑張りを否定して、自分の行動を肯定する。自分の方が頑張っていて、難しいことにチャレンジしている。アイツは大したことをやっていない。そんな風に考えて自分を守っていた。
車の運転席に座って、家族全員が乗り込むのを待ちながらも、モヤモヤした感じは消えることはなかった。
でも、5分くらい車を走らせて、信号待ちをしていた時だっただろうか。ふと、「何で友人に対してこんな風に思ってしまうのだろう?」と考えてみて、気がついた。
友人を否定する言葉がどこから出てきているかが明確に分かった。それは、自分の焦りや不安から出てきたものだった。
私は、不安に駆られていた。だから、神社でも「自分がブレませんように」と祈っていた。不安に駆られそうな自分に気がついていて、ブレる可能性を感じていたのだろうと思う。
不安から動くことは、私が目指してきたことではなく、むしろそこに陥らないように気をつけていたことだった。頑張ろうと思い走っていたけど、知らぬ間に落とし穴に落ちていた。
願いを起点にする
では、私が目指してきたことは、なんだったのか。
それは、願いや期待、希望を起点にして、感じたことを選択していくこと。
何かを決めるときに、誰しもが考えて論理的に判断することが多いと思う。後先を考えて、失敗を回避するためにどんな風に事を運んだら良いか、過去の経験則や理論、誰かのノウハウを頼りに決めていく。
そして、「こうやるべき」が生まれてくる。
やるべきことを決めること自体は悪いことではないと思うのだけど、私の場合は後先を考えて決めたやるべきことは、不安を土台にした思考から生まれている。ほぼ100%。失敗することが不安だから後先を考えて、失敗しないように、失敗してもマイナスの影響が大きくならないように、思考していた。
同時に気がつくのは、不安を起点にしていると行動の影響力が低下しているということ。場づくりも、コーチングも、企画力も、すべて無難になる。おそらく、不安が根っこにあるから表情が硬くなっているし、声のトーンも悪くなっている。結果として、陰の気をまっとっていて、人の意識を惹きつけることができないから影響力が低下する。
思考した理屈を、正しいものとして振りかざすから、共感に繋がらないということもあると思う。
だから、願いや期待、希望を起点にしていくことを大切にしている。(出来ていなかったのだけど……)
願いや期待、希望を起点にすると、スッと目線が遠く、先の方に伸びる気がする。まだ見ぬゴールを見据え、そこに向けて自分の意識が流れる感覚。そこに不安はなく、あれしよう、これしよう、という思いやアイディアが湧いてくる。胸の圧迫感はなくなり、体が軽くなり、頬も緩む。
良い意味で淡々と思考と行動が前に進む。だって、やりたいから。
結果が出るかどうかは分からないけど、やりたいからやってしまう。
自分の中で湧き立つものがあったら、まずやってみる。淡々と。
願いや期待、希望を起点にすると、「やりたい」が生まれてくる。
今回は、気づきを得た後、すぐに自分の願いである「働く大人に働く楽しさを」伝えることに意識を繋げた。途端に友人に対する否定感情は収まり、心は穏やかになった。
その後、思い立った「管理職の語らい」という対話の企画は、思いついてすぐに立ち上げて、すでに2回開催した。お試し感があったのだけど、スッと参加者も集まった。
別の時は、企画を立ち上げようと話をしてから、連絡が滞っていた人がいた。思い立って連絡を入れてみたら、詳細の打ち合わせ日程をサッと組むことができた。
それ以外のことも、自然と流れが良くなっている気がする。
きっと、陰の気ではなく、陽の気を纏っているから、応じてくれる人が増えているのだと思う。たまたまかもしれないけど、たまたまだとは思えない感覚がそこにある。
「やるべき」と「やりたい」
「やるべき」は思考から生まれ、「やりたい」は願いや期待から生まれる。そして、思考は不安を起点にしていることが多く、ともすると陰気になりかねない。
もちろん思考が無駄とか、ダメだと言いたいわけでは無い。思考することはもちろん大切。
でも、思考ばかりではなく、願いや期待に基づく感覚も使っていった方がいいということ。要は、使いよう。
何かを判断するときには、まず、自分の願いや期待に意識を向ける。その上で、判断すべきことに向き合って、選択する。選択する時に、あと先は考えない。そして、選択したら必要なことを考える。
フォアキャスティングではなく、願いや期待を先に置いて、そこからバックキャスティングして、バックキャストする時に思考を使うイメージかも知れない。
今の私には、このやり方が良いらしく、前述のようにハマって流れている気がする。
私にとって、「やるべき」思考になっている時は、要注意なのかも知れない。
とはいえ、あと先を考えないのは、勇気がいる。全てにおいてそうするのは得策ではない気がするけれど、大事なことを決める時は「やりたい」を強く意識していこうと思う。
やりたいことは一本の線になる
これは、仮説レベルの話ですが、多分あっている。
振り返るとこの10年くらい、やりたいことを中心に色々なものを学んだり、実践したりしてきた。立場上、やらなければならないこともあったけれど、その中にも自分のやりたいことをどうやって混ぜ込むかを考えながらやってきていた。10年以前より、やりたいことをやっている割合が増していた。
そのことに気づいてみると、今、これからやっていきたいと思っていることは、これまでのやりたいと思ってやって来たことと繋がっていて、やって来たことが土台になっている。
最初は、コーチング。次にアドラー心理学。EQに、瞑想、ポジティブ心理学、レジリエンス。システムコーチングに、ファシリテーション。傾聴、NVC、対話、場づくり。その他、関連領域の様々な知識。
それら全てが今自分がやりたいこと、伝えたいことと繋がっていて、自分の力となっている。まだまだ、習熟や積み上げ、経験の必要な領域ばかりではあるものの、確実に関連し合い、それぞれに厚みをもたらし合うようになっている。
ということは、やはりやりたいことだけを選択して生きる方が、より良い結果に繋がるということのなのではないか。どこかで聞いたような言葉ではあるけれど、この1ヶ月を経た気づきで、きっとそうなのだろうと実感が持てた。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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