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同じ夏空を見ている

いつからだろうか。
何がきっかけだろうか。

夏に青空を見ると、反射的にバカンスや開放的な気分になりたいような感覚になるがあまりならない。もう、若いときからなっていない。
ホントに夏の空は青く、雲が大きくて雄大だけども。

いつからか夏空は戦争の空、戦時中の空。悲劇の青。

それはもう拭えない。拭わないけど、共有は不要。ただ一度だけで良いから夏空について自分の気持ちを文章にしてみたかったので、ここに書いている。

子どもの頃に見たはだしのゲンや火垂るの墓のセリフや映像。特にはだしのゲンは小学校の図書室で何度も何度も繰り返し読んた。漫画が読みたかっただけだと思うけど、熱中して読んだ。もう随分読んでないけど、覚えいるシーンは沢山あるし、8月6日が晴れていたことはよく覚えいる。
火垂るの墓も自分の中に残っているのは夏だ。

また、夢を追いながら精神がどんどん腐っていく苦しい中、その持て余す時間の中で、何故か特攻隊の方が運営する掲示板を見つけ熱中して読み、お金のない中、ひょんな縁で知覧に行けたこと。そしてそこで感じた特攻隊の空も当然(出撃できないため)晴れていたこと。

THE BACK HORNのコバルト・ブルー。

夏休み、田舎のおばあちゃんとお寺まで散歩してたら偶然戦争の話を聞けたとき、夕方だけど空はよく晴れていたこと。

少しずつ積み重なり形成された自分の中の夏空の形。
強烈に日本を意識する夏空。

この夏の空の青さは昔も今も変わらないと思うと、時代を超えて同じ空を見ている事実に我思う。

平和と日本の歴史と現状の自分が混ざり合う。
苦い。

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