VIVANT、ハヤブサ、トリリオン…23年夏ドラ最もロスになったのは？（前編）
2023年も9月が終わり、今年の夏ドラマも一通り終了してしまいました。
そんなわけで、それぞれ完結を迎えた（自分が見ていた）物語の感想なんかをつらつらと書いていきたいと思います。
▼VIVANT
やはり、まずはこのドラマでしょうか。紹介記事の時点ではまだそこまで盛り上がっておらず応援投稿のようになっていましたが、終わってみればそんな心配も稀有だった程の盛り上がりで、最終話は20％に迫る勢いだったようです。
このドラマが良かったのはやはりエンタメに徹していたところで、制作陣は考察ドラマではないと言っていましたが、実際、裏切りとかのどんでん返しもそんなには繰り返さず、こけおどしの展開はなかったので素直に楽しめました。
普段ドラマをあまり見ない嫁さんも一緒に見ていたので、これは広い層に届いているなという感覚がありましたが、オリジナルストーリーでここまで視聴者を引き付けられたというのはすごいことだと思います。
個人的には、序盤映画のようなアクションで魅せてくれたので、最後ももう一押し派手なアクションを魅せて欲しかった気持ちもありますが、十分満足しました。
余談ですが、VIVANスターウォーズ説が出たときは「またまた～♪」とか思いましたが、ちょっと考えてみて「ハッ！だから、砂漠で人身売買なのか（スターウォーズの主人公ルークは砂漠の星タトゥーウィンで奴隷として暮らしていた設定）」と気が付いて、確信に変わりました（笑）。
楽しかったですが、意外にスッキリ終わって後腐れがないので、良い意味で超個人的ロス度は”★★★☆☆”で！
▼ハヤブサ消防団
紹介記事でも書きましたがこのドラマはやはりその捉えどころがなく、先の展開が読めないところが面白かったように思います。
後半、犯行グループの存在が明らかになってきてスイッチが切り替わるところはゾワっときて、どう決着をつけていくんだろうと注視していましたが、最終話、主人公と教団の弁護士との言論バトル？は見ごたえがありました。
ヒロインが改心したところは少し性急だったかもしれませんが、ドラマ的にはそうするしかない流れでしたし、聖母の親友の世話をしていたことを考えると納得できる展開でしょうか。
ラストは原作と違うということなので、そちらも少し興味がありますが、ドラマはドラマでキレイに終わっているので、興味本位で手を出さない方が良いかもしれないな～とか考え中です。
序盤、ドラマは面白いんだけど、今一つちゃんみなの主題歌が合っていない気がするなーとか思っていましたが、後半の展開になった途端もうこれしかないくらいになる辺りは、やられたって感じでお見事でした。
教団の話が出てからはそこまで意外な展開にならなかったので、やや小さくまとまった嫌いもありましたが、記事にも書いたようにそもそもそういう物語ではなかったような気もするので、あまり気になりませんでした。
話自体はキレイに終わっているのでその意味でのロスはありませんが、もっと消防団のみんなや中山田さんの活躍を見たかった気持ちはあるので、超個人的ロス度は”★★★★☆”で！
▼トリリオンゲーム
不満があるわけではないですが、もう一段突き抜けた内容を期待していたので、その意味ではちょっと弾けきらなかったという印象でしょうか。
要因は自分が思うに二つあって、一つはハッタリじゃなく企業が成長していく過程が今一つ説得力がなかったこと。もう一つは、主人公のバックボーンや目的が最後までハッキリしなかったことかなと。
持ち前の度胸や仕掛けで様々な契約を取り付けていくところはスカッとする展開で爽快感がありましたが、その後の企業が大きくなる流れは類型的というかそんなに目新しいアイデアや駆け引きが見られなかったので、令和の時代、いわゆるＺ世代相手に本当にそれで通用するのかな？と疑問が湧いてしまいました。
また、主人公はいい加減なようで頭脳明晰、人たらしだけど冷徹なところもあるという複雑な人物造形でしたが、なぜ冷徹になれるのか、そうしてまでも目的達成を優先するのかといった共感性を得るための人物の掘り下げがしっかりと描かれなかったため、主人公に感情移入ができなかった。これは大きかったと思います。
空騒ぎする目黒連の演技にもいろいろ言われていましたが、そういうことではなく、なぜそうなのかの回答がドラマ内で示されなかったので浮いて見えてしまっていたのが要因かなと。
それこそ令和感なく良いアイデアとは全く思いませんが、例えば、主人公がドラゴンバンク社長の隠し子で酷い目に遭わされた母親の復讐のために～とかだったらまだ説得力があったように思います。
いろいろ勿体なかったところもありますが、新鮮味があって期待させてくれたのと、トリンリンが可愛かったので、超個人的ロス度は”★★☆☆☆”で！
～後編に続きます～
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