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ウソ婚、シッコウ、らんまん…23年夏ドラ最もロスになったのは?(後編)

というワケで、先日投稿した23年夏ドラ感想の続きです。
最後には、タイトル通り(超個人的)最ロス作品を発表したいと思います。


▼ウソ婚

紹介記事にも書きましたが、意外にと言ったら失礼ですが、マジメに面白かったです。

ヒロインの長濱ねるが新鮮というのもありましたが、テーマがハッキリしていて各話メインの登場人物にスポットを当てつつも、主演二人の関係性を描いていくという構成が良くできていました。

少女漫画にありがちな”二人だけがお互いの本心に気づいていない”みたいな面倒くさい構図も、30分というコンパクトな枠ならではのテンポで演出され、ウザくならずに済んでいたように思います。

逆に尺の少なさでキャラクターやストーリーの掘り下げの面では食い足りなさもありましたが、二人の関係性を描くという意味合いでは十分だったかなと。

最終話の超ベタ展開もそこから見始めた人にとってはもはやギャグという感じですが、最初から見続けた人にとってはさわやかに応援したくなる印象で、ヨカッタネという感覚でした。

しっかし、風磨君が無意味に上半身裸になるシーンがありましたが(笑)、思いのほかマッチョで驚きました。正直不動産の山Pもそうでしたが、彼らは脱がないといけないルールでもあるんでしょうか…

風磨君は次の10月期も「書けないッ!?」で共演した山田杏奈と新ドラマ(ゼイチョー)をやるようなので、こちらも期待したいと思います。

キャラクターが出尽くした後の展開がちょっとモタついた感がありましたが、掘り出し物を見つけたみたいなワクワクを感じさせてくれたので、超個人的ロス度は”★★★☆☆”で!

▼シッコウ!!~犬と私と執行官~

紹介記事は書いていませんでしたが、実は見ていました。

世代的に「踊る~」が刷り込まれていて、織田裕二ファンなので見始めましたが、客観的に見た場合にあまり書くことが見つからなかったため、記事にできなかったというのが正直なところです。

ジャンルとしてはいわゆる”お仕事モノ”に分類されるかと思いますが、執行官のお仕事に関して「歩合制」というのは面白い発見でしたが、他にもっと”執行官あるある”みたいなので「へえ~」とか「ホ~」とかしたかったので、その意味ではあまり知的好奇心をくすぐられませんでした。

その前の春ドラでやっていた「それパク」も「知財」がテーマということで興味が惹かれましたが、こっちももっと突っ込んだ話が見たかったので、それに近い感覚でした。

では、主演の伊藤沙莉と織田裕二の凸凹コンビによるバディモノとしてはどうだったのかというと、こちらも今一つ食い足りないというか、地味な印象に映りました。

個人的にはもっとバチバチにケンカするような感じで、ひかりが犬をけしかけたり、逆に小原が悪態ついたりと超仲悪かったのが、最後小原が犬嫌いを克服してひかりを助けるみたいな展開をイメージしていたので、何かどっちつかずな感覚で、入り込めませんでした。

ストーリーも一話完結は別に良いのですが、各話が全体として繋がってくるといった大きな流れを感じられなかったのも、モチベーションが上がらなかった要因かと思います。

もしかしたら気軽に見て欲しい意図でライトに仕上げたのかもしれませんが、自分は織田裕二にそういうのは求めていないんだなと改めて感じてしまいました。

とはいえ、主演の二人自体は頑張っていたと思うので、超個人的ロス度は”★★☆☆☆”で!

▼らんまん

朝ドラは半年枠なので、厳密には夏ドラではありませんが、この9月に終わったということで取り上げます。

紹介記事でも触れましたが、本作はやはり脚本が秀逸で、飽きさせずに半年を駆け抜けさせてもらったので、もう感謝しかないといった印象でした。

また、キャラクター造形と演者の相性も最高で、主演二人はもちろん、峰屋や十徳長屋の住人、大学の教室の面々など、どのパートの人物も魅力的で、群像劇としてもそれぞれのキャラクターの行く末に感情移入してしまったりと、物語に厚みを感じられました。

時代を丁寧に拾っていく物語の構成も素晴らしく、当時の物事の価値観や時世を汲んだストーリー展開はフィクションだとしても、そんな感じだったかもしれないなという想像を楽しめてワクワクさせられました。

自分は字幕付きで見ていたのですが、最終話で劇中に主題歌の愛の花が流れ、台詞と重なるように意味が響き合うように歌詞が併記されていたのにはちょっと舌を巻きました。

らんまん以前にちゃんと見た朝ドラは「カムカムエブリバディ」で、これも素晴らしいドラマでしたが、また一味違う、奇をてらわないまっすぐでまさしく”らんまん”な王道の良さを堪能させてもらいました。

この調子ならそのうち大河の脚本も任せられるんじゃないかと予想しますが、そんな期待を込めて超個人的ロス度は文句なしの”★★★★★”で!


・・・というわけで、ちょっと反則気味ですが、23年夏ドラで最もロスになったのは”らんまん”でした。

秋ドラは「パリピ孔明」「ゼイチョー」「セクシー田中さん」「いちばん好きな花」辺りを見ようと思っています。また興味深い作品があれば記事にしていきたいと思います。

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