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元気いっぱい!凸凹ちゃんの驚きの成長ストーリー

支援員のともです。

終業式からの夏休みのスタートは、両親が体調を
崩してしまいドタバタの幕開けでした。

そんな中、私が担当している元気いっぱいの
凸凹ちゃんの成長についてお話しします。

4月:新しい生活の始まり

就学時健診や兄弟を迎えに来た時の様子から
凸凹ちゃんがとても元気いっぱいであること
わかっていました。

なので4月の入学式では「まず座っていればOK」
と考え両親が一緒だったこともあり
式や教室で離席することなく過ごせました。
式では5分に1回体を動かすことが
ありましたが、許容範囲でした。

翌日からの歩いての登校。
「学校に来るだけ」で疲れてしまい
ランドセルをおろすと廊下やトイレへ散歩に
行くことがありました。

「歩いてくるだけでも疲れるよね」
気分転換かなと温かく見守りました。

指示には従えるタイプだったので
「教室を出るときは黙っていかないでね。
黙っていなくなると心配だから」

とまず伝えました。

なので私に「~言ってきます」と伝えると約束しました。

「トイレに行ってきます~」と言って走って行き
柱の陰で様子をうかがうこともありました。
そんな時は「おかえり、教室入るよ!」とさらっと
声をかけることもありました。

ランドセルの片付けや提出物も
一つ一つ声をかけるとできるようになりました。

今では授業の途中でトイレに行くことは
ほとんどありません。

ランドセル片付けは友達と話に
夢中になることが多いですが
「かばんの片付けが先だよ!」と声をかけると
提出物も出せるようになりました。

5月:学校のルールを理解する

5月になると、凸凹ちゃんなりに
学校のルールがわかってきました。

登校後、ランドセルを片付けると
教卓の下に潜るようになりました。
凸凹ちゃんは狭くて暗いところが好きな子が多いです。

そこで、隣の空教室にを作りました。
黒板のところに教卓やオルガンを置き
隠れるスペースを作りにしました。

行くときの約束は同じです。
「~室に行ってきます」と言ってからです。

秘密基地では「何をしてもいい」ことにし
大声を出しても物音を立てても構いません。

教室では暇になると鉛筆を机にドンドンする
こともありました。音を立てるのは、他の子にも迷惑です。
また自分を傷つけたりしないか心配でした。

そこで先生と相談してスクイーズや握れる投げても
安全な小さなぬいぐるみを用意しました。
それを秘密基地にも持っていき、気が済むまでやらせました。

秘密基地では、凸凹ちゃんが自分から出てくるまで声をかけない
ようにしました。同じ空間で見守り、記録をし、どんな行動を取っていたかを観察しました。

出てきたら「どうして秘密基地に行きたくなったのか?」を
毎回聞きました。理由はやりたくないことがあったり、友達の些細な一言にイラっとしたり、などいろいろでした。

小さいながらも今の自分の気持ちを話せることは素晴らしいことです。
気持ちを受け止め、クールダウンできたことをほめました。

そして「学校は勉強するところ」と伝え
みんなが今勉強していること今やらないなら休み時間に勉強すること
を伝え、どうするか選ばせました。

その結果、途中からですが支援の教室で
落ち着いて勉強に取り組むことができました。

こんな日々が2週間ほど続き、秘密基地にこもる時間も
だんだん短くなりました。
やるべきことが終わると
教室の後ろを静かにウロウロするようになりました。

今ではこの秘密基地に行くことも
教室の後ろをウロウロすることも
全くなくなりました。

6月:安定した学校生活

6月になると、教室の後ろをうろうろすることもなくなり
廊下やトイレへ行くことも減りました。
だんだん廊下やトイレへ行くことも減りました。

勉強も本格的になり、算数は好きですが国語の「ひらがな」
書くことには苦手意識がありました。

そこで赤で書いてなぞらせる方法を取り入れました。
また、書くことの負担を減らすため
生活科のワークシートでは聞き取りをして
代筆することもありました。

ある日、支援の教室でプリント学習をしていたとき
「小さくて書きづらい」からヤダ!と言ってきました。
何種類かに拡大コピーして書きやすいサイズを選ばせました。

言葉はたくさん知っていて伝えたいこともたくさんある子です。
それからは「書くこと」への抵抗がなくなりました。

「書きにくいかな」と思った時には
大きくするか確認しています。でも今ではみんなと同じ
サイズの用紙でも書けるようになりました。

7月:テストへの挑戦

7月には国語や算数のテストを教室で受けるようになりました。
それは「周りがどんなふうにテストを受けているか知るため」
もしかしたら「集団のほうが落ち着いてできるかもしれない」と思ったからです。

教室で受けるテストは私も近くで見守ります。
基本的に何も言いません。
毎回「テストなので教えられません」
最初に声をかけ見守ります。声をかけるのは「やり忘れ」
があるときだけです。

と言っても毎日、音読をする
宿題をきちんとやってくるので
点数はとれています。

テスト中は大声を出さず、嫌がることもなく離席もせずに
取り組むことができました。終わると先生に提出し
静かに読書をして過ごしています。

友達と仲良く過ごすこともでき、ルールを理解し定着すれば頑張れることがわかりました。

凸凹ちゃんの子ども園時代を知る先生は「やりたくない」と一人でふらふらしていたことが多かったと話していましたが、今では驚くほど成長しています。

凸凹ちゃんは「やらなきゃいけない」のはわかっていても「できない」ことが多かったためクラスの先生や支援の先生とどう対応するかを相談し
特性を理解して対応してきました。

クラスでは静かな子どもたちが多い中、凸凹ちゃんはいつも最初に口火を切る頼りになる存在です。

私が支援の教室で先生と話し込んでいると「早く戻ろう」と手を引っ張ってくれる、かわいい子です。

凸凹ちゃんの成長の喜び

凸凹ちゃんは「落ち着かない子」ではなく好奇心旺盛な子です。

「目についたもの」は触ってみたい近づきたいだけです。初めに面白いものがあるけど「近づかない・触らない」とルールを伝えておくだけでもフラッ~とすることはだいぶ減ります。
説明すれば納得して行動できる子です。

クラスの先生、支援の先生、支援員で共通の認識をもち
その都度、どう対応するか話し合い
環境を整えたことにより、大きく成長できたと思います。

こんなに大きく成長したことに私も喜びを感じています。
新学期にまた元気に会えることを楽しみにしています。


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