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受刑者お仕事日記『永遠に0』

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人生において0とは何か 実体験を元にしてリアリティを追求した実験作
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#保護会

小説 永遠に0(第七回)

押上の保護会に着いた。保護会というのは社会で自立した生活を送る準備をする所だそうだ。俺の場合は半年間ここを出ることができない。なぜなら、まずガラウケ(身元引受人、保証人とは異なる)がいない。以前住んでいたアパートもすでに別の人が住んでいるため、住む場所も家財もない。生活保護を受けようにも、まだ刑は終わっていないから受けられない。だから仮釈放の間に仕事を見つけ、金を貯めて一人暮らしができるようにする

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