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1日いちアート17(じゅうなな) ~世界は全て水玉でできている~


草間彌生さん、水玉の人。

芸術家でもあり、日本では多くはない、"activist"と言われる存在でもあるのかな、と私は思っている。


アイコンである「水玉」が生まれたのは
何かを描こう!アートを誰かに届けよう!と言うものではなくて
小さい頃に持っていた、脅迫性障害と総合失調症から見えてくる
水玉や動物や植物が話しかけてくる、という現象から逃れるためだった、
と語っておられるのを読んだことがあるのだけれど、

それが見えない人や聞こえない人からすると
それが見えることや聞こえることが
障害や失調症になるのかもしれないけれど
それは本当に障害や失調症と呼ばれるべきものなのか?
と読みながら少し不思議に思った。


世界中の全てのものは小さな小さな粒子(ドット)の集まりでできていて、
だとすると彼女の言う
「世界は全て水玉でできている」は宇宙の真理なのかもしれない。


草間彌生さんがドットに全身包まれて、
ドット柄の馬の横に立つ写真を見つめてみる。

そして自分の部屋を見回して、
もしこの空間がドットに埋め尽くされていたら?と想像する。

何だか異空間に自分がタイムスリップしたみたいな映像が浮かぶ。

アートって時間も場所も超えてしまえるのか、
と改めてすごく当たり前なことを思う。

時間と空間は超えられないってすごく普通に言われるけれど
考え事をしていたり、
想像や妄想をしているときって、
時間も空間も超えているよね、みんな。


めちゃめちゃ妄想して話が進んで30分くらい過ごした気分なのに1分しか経っていなかった、とか
めちゃめちゃ考え込んでいて、あっという間だったのに気づいたら1時間も経っていた、とか。

そういえば美術館とか劇場で過ごす時間も、
体感はあっという間だったりめちゃめちゃ長かったりするんだよなあ。

ローマで草間彌生さんの空間展示で、
鏡ばりの部屋の中に入れるものがあって
それだけとても混むからひと組3分ずつしか中に入れなかったんだけれど
長いような短いような不思議な3分間だった。

そして鏡ばりの水玉だけに囲まれる空間は異質だけど
とても居心地が良かった。


そんなこんなで今日は水玉の夢を見れたらなあ、と思う。




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