言葉を、絵葉書のように手渡す
作文教室の同士であり、「子どもとことばの教育ラボ」発起人でもある永田盛香(ながたせいこ)さんのメルマガを購読している。
毎週届くお便りにいつもほろっとさせてもらっているのだが、今回は、春に向けて引っ越しをひかえた親子のやりとりが綴られていて、クーッて一人で悶えてしまった。
日常に溢れる感動。
感動っていうと、チンケだな。
もっと純粋で、美しいもの。
SNS全盛時代に、メルマガを楽しみに読むようになったのっていつぶりだろうと、ふと思うのである。
せい子さんは、私と同じように、書くことを通じて子どもたちの成長を見守っている人である。
書くことを通じて子どもたちの力になりたい、と純粋な気持ちで作文と向き合っておられ、同業者としても本当に励みになるし、こちらのラボでは、子どもたちに「全然わからん」って言われて白目になる感じとかも共有させてもらっていて、まさに同志のような方。
そんなせいこさんのメルマガには、何か衝撃的なドラマが綴られているわけではない。ビジネス情報を共有されるわけでもない。
ただただ、書くことへの実践と深い気づき、また何気ない日常が、そっと綴られている。読むたびに、まるで、せいこさんというカメラで切り取った大切な日常を、絵葉書のように手渡ししてもらっているような気持ちになる。
心情の吐露だったり、教室での出来事だったり、親子の会話だったり。
なんでもないようなことが幸せだったと思うとはロード第2章だが、せいこさんのメルマガに綴られる世界もまた、
なんでもなくて
ただただ優しく、儚くて
でも確かに、
心の琴線に触れる世界なのだ。
子どもを見守ることしかできない、親の心細さ。
その目線、声、手ざわり。
盛大に見せることでも、卑下することもなく、不安も喜びも一緒くたして自分自身のまま綴られる文章に、私は本当にたくさんのことを学んでいる。
書いて、深く自分自身を見つめることを、誰よりもご自身が実践されてきたんだな。
その誠実さが、広く届けようというよりも「手を取り合っていこう」というささやかなエールが、力強く聞こえてきて、もうクーッてなるしかない(笑)。
贈り物みたいな日常の輝きに気づかせてくれる、せいこさんのメルマガ、購読無料です。ぜひ。
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