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憧れが、コンフォートゾーンをつくっちゃってるのかも

今日は、こちらの塾で「本づくり」についてお話しさせていただきました!


講座の末席に座らせていただきながら、本当に勉強させてもらうことばかりで、それはコーチ陣にしても、受講される皆さんにしてもそうで、やはり

文章のスキルを上げることは、自分を見つめる精度を上げることにつながる

と、実感します。みなさま、お疲れ様です&ありがとうございます!


さて、今日は座談会という形で「本づくり」についてお話をさせてもらったのですが、

やっぱり「本を書きたいな」とぼんやり思っているだけでは、ただ単に本づくりに「憧れる」という状況に陥ってしまうな、というのが最近、思いを強くしているところでもありまして。

今日もお話してて、そこからどう脱するかってやっぱり結構大事だなと思いました。

本を出すって、確かにすごいことでもあるんです。

とくに商業の場合は、本を出すことが、かえって自分の活動のデメリットになったりすることだってある。本=商品扱いですから、タイミングややり方を間違えると、本の存在によって、自分のやりたいことができない、みたいなことも起こりうるんですよね。

だから、本を出すってことのハードルが下がったようで、実は格段に上がっているような気もしていて。

こんだけ誰でも本を出せる世界になって、私はすごく嬉しいな、楽しいな、と感じている一方で、

誰でも出せるからこそ本物しか残っていかないだろうな、という冷徹な出版業界のリアルも感じています。

だから、手放しに「本を出しましょー!」と焚き付けることなんてできない。それは、出版の世界が、いつまでも「本物」であってほしいと願うからでもあります。



そのうえで、

「書きたいな」という気持ちだけだったものが、実際に「書いてみよう!」「企画書作ってみよう!」になるってめちゃくちゃ大きなステップだと思うんです。

だって、それさえ取り組めたら、あるいは完成させられたら、出版って案外、あとはコツだけ、ちょっとしたタイミングだけだったりするから。

だけど現実にはですよ、「本を書きたいです」という人に、「じゃあ、企画書送ってください」と伝えたとして、実際に企画書を送ってくれる人がどのくらいいるか? 

って、これはたぶん、ほとんどの人がその後音沙汰なし、になるんじゃないかと思うんです。

熱意だけの人は、企画書、今、持ってないと思います。

私も全くもって、同じだったからわかります。本書きたいです!とアピールはできる。でも、見せられるものが何もない。

もし私が逆に編集者の立場だったら、その日のうちに企画書送ってくれるくらいの方じゃないと、お返事を後回しにしてそのうち忘れてしまうかもしれません。

書きたい、だけじゃなくて、書くための準備を始めているか?

その前段階でも、ぜんぜんいいんです。

書きたいんだけど、何が書きたいのかわからない。じゃなくて、書きたいものを突き詰めて、メモ書きでもいいからそれを文章にしてみる。

どちらも簡単なことのようで、実はものすごい大きな変化を起こすことなんです。


私は、そういう人の中に眠っている「伝えたいもの」を、「伝えられるべきもの(誰かがそれを待っているもの)」としてみなします。そのための、編集やアドバイスを含めて、それらを外に出すお手伝いをしたい。そんな感じ。


という意味でも、今日お話ししていて、

私自身もそろそろ自分なりのオリジナルな、編集者としての独自の視点をもっと出していくべきなんだな〜、と思うようになりました。

こんなふうに思えるなんて、自分なりにすごく成長を感じる。

なんとなくね、これまでは誰かの正解、を追いかけていた気がするんだ。

こうすれば「売れる」という正解。こうなれば「話題になる」という正解。そういうのを意識しながら、商業からブレないように、うまく行ってるふうになるように、編集しようと努力してた感じがする。

私なりの編集視点ってなんだろう?

今はまだ、この辺の、こんな感じのことー?っていうぼんやりしたものに過ぎない。のだがしかし、

「私は、こういう本を作って、世の中と繋がっていきたい」

そんな旗印みたいな、自分のオリジナルな編集視点を育てていきたいって、思えるようになってきました。私を育ててくれた皆さん、ありがとう。いやこれからもよろしくお願いします。

本づくりが本当の意味ですごいのは、ここで突き詰めて考えたことは、自分の一生ものの礎になってくれるということです。

とことん、じっくり、自分と向き合うことになりますから。

その時間は、決して未来の自分を裏切らないです。



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