人生最愛のパートナーは「自分自身。」わたしの本業は、心の声をきくひと。
まず、質問をしてみる
昨晩、初記事を投稿し終え、今朝目が覚めると
「質問をしよう」というインスピレーションが降ってきて、記事に質問を追記した。
ぜひ答えてみてほしいし、気が向かなかったら答えなくてもいい。それにもたいせつな理由がある。
はじめて”質問の力”に出会ったのは、「しつもん家」のマツダミヒロさん。もう10年も前になる2015年頃。
その後もさまざまな角度からの学びや経験を重ねていくと、点と点が繋がっていった。そしていろんなことに気づいてしまった。
日々、心の声を聞くトレーニングを続ける、私の感性による独断と偏見で心の声の聞き方をおつたえする。
日夜こんなことばかり考えているものだから、いくらでも語れる。本業、”心の声をきく人”と急に名付けてみた。
心の声の”しらせ”
心の声は、その響きにだまされて”ゆるふわしたもの♪”のように思えるけれど、実はとても明確だ。でも、たいていの場合、声が小さい。心の声の大小には個人差がある。
心の声は、深いところから湧き上がってくる質感を持っている。
心の声をふだんから聴いている人の心の声は大きいし、
ふだん心の声を無視している人の心の声は小さい。
イメージを共有するために、たとえば親子の情景を思い浮かべて欲しい。
「あれ食べたい」「あれ買って」「ここ行きたい」「遊んでほしい」と、わめいている子供。それが心の声に近いもの。
それに対して親が「お菓子買ったらご飯食べないからだめ」「そんな高いものうちでは買えない」「今忙しいから遊ぶのは無理」「ここは電車だから静かにしなさい」と厳しめに伝えている。これが頭(思考)の声。
子供の声も、繰り返し親から「それは叶えられない」と言われ続けるとしゅんとしてしまう。最後にはあきらめてしまう。きづいたら、欲しいものがわからなくなってしまう。それが心の声の大きさ。
もしもこの例えを聞いて、罪悪感を抱いてしまった親御さんがいたら、ただの例えなので気にしないでほしい。そんなあなたは、すでにがんばりすぎている。
ある不思議な話では、「子供は、親自身が禁じていることを体験させに来てくれている」と聞いたことがある。お母さんがずっと遊ぶことを我慢して仕事をしていたら、やたら遊んでとせがむかもしれない。真面目すぎるな親には、おちゃらけた子供が来てくれるかもしれない。だから、価値観が違って当たり前で、反発が起こっても大丈夫。そんなときは、もしかしたら自分の奥深くに隠れている望みを発見するいい機会かもしれない。
話が逸れたが、
心の声は、純粋な欲求に近いもので、空気も読まないし、場をわきまえない。ただ、心の声の”しらせ”は、ただのわがままな欲求ではなく、
じつは「魂がしたいとおもっている体験」に深くつながると私は思うから、大切に扱う。
「頭」をだまらせ、「腑」に落とす
いくらか乱暴な表現かもしれない。でもそのくらい大切なことだ。
思考はどこかへ走っていってしまう暴れ馬のように、わたしたちを惑わすことがある。手綱をにぎれていない思考の大抵は「未来への不安か、過去の後悔」だと言われるくらい、そこに「今」が抜けているのだ。
ただ、それは野生動物が自然の中で危機管理をしているように、古くからつづく脳の機能が、私たちが危険にあわないように、ブレーキを踏んでくれているありがたい機能でもある。
あまりに頭の声が鳴り止まないとき、不安や恐れに支配されそうな時は、冷静に、”天の声”で「それってあなたの妄想ですよね?今この場にないですよね?」と伝えてだまってもらおう。
心、頭、脳、と3つの言葉をまぜて出してしまったが、脳=頭というわけではない。頭=思考、というと良いだろうか。心の声がじっさいにどこから来て、魂がどこにあるのかないのかは、わたしにはうまく説明できない。顕在意識や潜在意識について話していくともう少し複雑になる。
個人的には、心の声がわからなくなったときは「腑に落とす」身体感覚を大切にしている。たとえば「子宮」や「丹田」に意識を向けると、深いところから湧き上がる声が出るように感じる。
質問は、検索機能のアクティベーション
例えば、あなたが来週髪を切りに行くとしよう。ロングヘアをはじめてショートヘアにしようかと思っている。
街中に出ると、ショートカットの人が気になり始める。ネットで芸能人を見れば「こんな髪型もいいな」という目線で見ている。
それが、車を買うために車種や色を考えている時、でもいい。
そのとき、あなたは気づかないうちに自分自身の脳に検索をかけているのだ。
「髪を切ろうと思うのだけれど、どんなのがいいかな?」
「車を買おうと思うのだけれど、どんなのがいいかな?」と。
ほかにも「職業病」「三日坊主」といわれるように、わたしたちは慣れ親しんだ視点や染み付いた習慣で世界を見て、行動していて、それを変えるには工夫が必要だということをお伝えしておく。
冒頭の質問を見てみよう。
記事を読んでくれた方は、それぞれにいろんなことを感じ取ってくれただろう。でも、この質問をされた時にはじめて「あれ、自分の答えはなんだろう!?」と検索がかかる。
癖のある質問なので、混乱するかもしれないが落ち着いてほしい。あまりに理解できない時は、理解できる質問に変えた方がいいかもしれない・・・質問を投げかけてみることが大切なのだ。その質問によって脳が、「知らないうちに街中からショートカットの人を見つけまくった」ように働き始めてくれる。
それは、心の声を聞くための、ドアのノックになる。
できるだけ心を軽やかに答えを引き出すコツは、その質問が自分にとって前向きになれる形式(できる、なれる、叶える、など)にすることだ。
X「うまくいかない原因はなんだろう」
O「どうやったらうまくいくだろう?」
詳しく知りたい方は、RAS(Reticular Activating System)、日本語では、網様体賦活系(もうようたいふかつけい)について調べると面白いと思う。
対話練習
心の声は、アイドルかもしれないしキノコかもしれない
前回の記事で比喩した「表現の蛇口」でいえば、その特性が社会的にどう見えているかは一切関係ない。また、陰陽が表裏一体のように、自分が勝手にネガティブに評価してしまっているだけのことも多い。
その多様性の唯一無二さ、一致するかどうかでちぐはぐになる様子を例えてみると、
「舞台裏で人のサポートをコツコツするのが大好きな人」にいきなり「今からステージで歌え」と言ったらパニックものだし
「目立つのが大好きで、ステージに立ちたい人」に「山奥で落ち葉の枚数を数えてこい」と言ったら鬱になりそうだし、
「ただただ落ち葉の裏の菌類を観察していたい人」に、「アイドルのマネージャーをやれ」と言ったら驚いてキノコになってしまうかもしれない。
その特性をつぶさに見出せるのは自分だけ、ということがわかっていただけただろうか。幼少期の記憶だけがすべてではないが、親は親の価値観で世界を見ていて、上に書いたくらいの価値観の差が生まれてもおかしくない。その中で心の声がどれだけ外に出せたかどうかは、環境による。
心の声を深くしまいこんでしまわないと生きられなかったくらい、一般社会になじめなかった人が持っている強烈な個性こそ、だれもが見たことのない色の美しい水で、世界を面白くさせてくれると思う。
ささやかな日常で練習する
練習は簡単なところから始めた方がいい。
おすすめな質問は「今この瞬間、何食べたい?」だ。
一日に2、3回チャンスがある。忙しい方だと、普段どれだけ流れ作業で食事をしていたのか愕然とするかもしれない。
普段、誰かがご飯を作ってくれる場合は、外食をするときに試してみてもいいし、自分で食べたいものを作る日を作ってみてほしい。
普段”家族のために”ご飯を作っている方は、「ひたすら自分の食べたいものだけを作るウィーク/曜日」を開催してみるのもいい。
もしルーティンで食べるものが決まっている方は、「ほんとうにそれ、食べたい?」とぜひ訊いてみてほしい。
シンプルな質問で、必然的に回数が多いので練習になるし、
生理的欲求なので「体の声をきく」練習にもなる。
体の声にしたがったら「なんでも食べすぎちゃう!」と不安に思うだろうか。体は、あなたが必要としているものをわかっている。頭で食べている時ほど、満たされずにどんどん不要なものを入れてしまうのだ。
「満たされない」のはなぜ?
わたしが誰かと対話する時、とくにお仕事でセッションをするときには、相手の言葉が「頭の声なのか、心の声なのか」を注意深くきいている。
頭の声は、だれかが作った社会の価値観のなかで動いていたり、前記した、不安を埋めるために生み出されることも多い。その場合、その欲求を達成しても、どこまでいっても心から満足ができない状態になってしまう。
あなたの心の声が言った、
食べたいものを食べさせてあげる。
やりたいことや行きたい場所に行ってあげる。
叶えたいと思ったことを実現させてあげる。
そんな積み重ねをしていくと、びっくりするくらい満たされることに気づけると思う。その望みは、社会的大小は関係なく、一般的な幸福の形も関係なく、自分の特性だけの唯一無二の満たし方なのだ。
誰かに約束をやぶられると悲しい気持ちになるように、
自分との約束を、いちばんやぶらないでほしい。
最大/最愛のパートナーである自分の心の声をきき、自分との約束をまもっていると、自分だけで満たされることができて、源泉掛け流しのエネルギー温泉になる。
あなたのまわりの世界にその満たされ温泉がしみわたるようになったとき、はじめて本当の意味で、”世界”を思いやれるのではないだろうか。
あなたを満たす質問
今この瞬間、何が食べたいですか?
お金/時間の制限がなかったら、どちらを選びますか?
心から満たされた瞬間は、どんなときでしたか?(今日/今週/今月)
今週末、なんでもできたら自分に何をさせてあげたいですか?