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71.縄文時代に想いを馳せる

小学6年生になると、歴史の授業が始まりました。縄文時代から始まりました。するとなんともいえない高揚感がありました。想像しただけで、いても立ってもいられません。

竪穴式住居に住んでみたい。どんななんだろう?

縄文式土器や土偶を作ってみたい。楽しいだろうな。

もうとにかく朝から晩まで縄文時代のことばかり考えていました。クラスメイトが縄文時代にタイムスリップする漫画も書き始めました。

お友達のヨウコちゃんに縄文式土器を作る提案をして、畑の土で大きな壺のような器を作りました。周りには縄を押し当てて模様をつけました。

クラスのみんなも、私と同じように興奮しているに違いないと思っていました。先生が「じゃみんなで竪穴式住居をグランドに作って生活してみよう!」「やったー!」という展開を何度も何度も想像し夢見ました。

しかし、意外とあっさり時代は弥生時代へ移りました。残念でしょうがありませんでした。やっぱり縄文時代に戻りましょう!という展開も想像しましたが、願い叶わず、熱い意見も出ませんでした。

あの熱い想いは何だったのでしょうか?今でも不思議です。あれからしばらく経って、ヨウコちゃんちで作った土の器からは沢山の草が生えていました。私の夢は儚く終わったのでした。


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