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#052 英語に向いてる人の特徴3選

☑️ 今回の記事

英検1級IELTSアカデミックリーディング9.0
英語講師通訳経験者の野中妻が考える
英語の才能のお話。

✅ 質問:英語に向き不向きはあるのか?

正直ある。多くの生徒さんに教えてきた経験からもそう思う。
とはいえ、大前提で伝えたいのは、
努力次第でいわゆるペラペラには絶対になれる。

ただ、そこに至るまでのルート、プロセスが
向き不向きで異なる。

✅ 向いている人は音感がある

英語はそもそも「学校の教科」ではない。言語である。
話者がコミュニケーションのために使用するものであって
マルバツのクイズではない
スピーキングやリスニングを重視しようがしまいが、それは勝手だが
言語は口で音を作り出し意思疎通を図る道具である。

すなわち英語習得には、シンプルに音が外せない

多言語話す人を見ても、
「音感」「リズム感」
これが才能の一つと言える。

英語がうまい人(言語学習がうまい人)は
大抵の場合、音をそのまま真似できる音感・リズム感がある。
歌がうまい人が有利だ。
逆に歌が下手な人は言語習得には相当不利。

日本語にはない音をいかに自分の口で再現するか。
抑揚や音の上がりさがりまでそっくり真似をする。

特に日本人の場合は日本語の影響からか
単語区切りで発音する傾向にある
Do you know what I mean?
例えばこの英文を読む時、6単語をそれぞれ区切って同じ長さ、同じ強さで発音しがち。

しかし、この英語をネイティブが読めば、連音が発生。what I の部分は米語だったらワライくらいに聞こえる。
その時に、音感がある人は自分の耳を信じて発音ができる。

聞いた音をそのまま真似できると言うのは本当に才能だ。

じゃあ、歌下手な人はどうすればいいのか。
それは自分の耳を信じる訓練が特に必要になる。
目で読んでいる英語と、自分の聞いている英語に差があることを
まずは認めなければならない。

そして、認めたら、
勇気を出して、自分の耳を信じる。
単語数が10あっても、5つの音のかたまりに聞こえたのならばそちらを優先する。
視覚よりも聴覚よりの学習にシフトしていく必要がある。

✅ 向いている人は完璧主義ではない

完璧主義な人は
文法学習には向いているかもしれないが
英語の習得には難がある。

英語は、繰り返すが、学校の教科ではない。
言語であり、人間が日々使っているもの。

人間が日々作り出している不完全なもの
そもそもこの現実を見なければならない。

不完全な存在である英語という一つの言語に
共通点や法則を見出し研究した成果が文法である。
選び出した法則は美しく見えるが、
文法で説明がつかない例外だらけなのが言語。

理論が崩れ、例外が多い。そこで気持ち悪いと感じる人は、
英語に向かない。
そもそも一貫性のない気持ち悪いのが言語だから。

英語が学校で教えられることの弊害は
生徒たちが英語は何かいつも答えがある理路整然としたものだと捉えがちということ。

特に、大学受験などでスコアを取らなければならない時に
「どれが正解ですか?」
「なんでですか?」
すっきりした説明を求めがちである。

私は医学部受験のための英語も指導していたし、
文法もある程度勉強した。
それでも、よく言っていた
「英語の気持ち悪さになれないと英語は伸びないよ?」と。

もやっとした時に
「そうか、こういう表現もあるんだな」
そう思って、一旦自分の中に納めておく

そうすると、あちこちでその表現を見聞きして、
「本当にネイティブはこういう表現を使っている」
と納得できる。
多くの人が使っているのであれば、コミュニケーションの道具として正解だ。文法的な理屈が通らない場合でも、自分の中にストックできる。

しかし、英語に向いていない人はここで完璧主義を出す。
「どうして?」「これは納得いかない」
無駄な時間をそこに費やして消耗する。

言語は不完全、しかも言語は日々変化していくことを直視しなくてはならない。

✅ 向いている人は客観性がある

英語学習には客観性が欠かせない
自分の能力を俯瞰できる能力
これがある人の方が成長が早い。

自分の英語力に客観性があるというのは例えばこんな感じ。

・映画でみる単語をほとんどわからない。単語力が足りない。
・他動詞と自動詞の区別がつかない。
・どうしてもカタカナ発音になってしまう。
・文を作るのに時間がかかる。
こういった自分の欠点を客観的に把握できる。

そして把握した欠点を補う方法を試すことができる。
・単語力が足りないので、まずは英検2級レベルの語彙を覚えてみよう。
・他動詞と自動詞の区別がつかないので、文法書のそこだけ読んでみよう。
・カタカナ発音になるので、発音の本を数冊読んでみよう。
・文を作るのに時間がかかるから、簡単な応答は暗記して準備しておこう。

このように学習を進めることができる。
これらをやってみて、うまくいかない時でも客観性があると
・単語は本を見てるだけじゃ覚えられないから、口に出してみよう。書いてみよう。
・文法書の説明はわかったけど、身についてないから、文法書の英文を暗記してみよう。
・発音の本を読んだけど口の動きがわからないからYouTubeで発音の動画を見てみよう
・簡単な応答を暗記したけど、うまく使えないからイメトレして100回口に出してみよう

このように足りない部分を補う訓練をいろんなアプローチからかけていくことができる。

一方
客観性がない人は
どこが自分の弱点かわからない。
そして改善点もわからない。
ということになる。

それだけなら、自分より英語力のある人に指導を仰ぐこともできよう。
しかし、自分を客観視できてないので
「2級の語彙を覚えたら話せるようになりますか?」
「100回口に出して何になるのですか?
と指導方針にも納得ができない。

納得ができないものは、継続できない。
結局、誰に教わっても英語ができるようにならない。

そうなってしまう。
医者に診てもらって「この薬は本当に効きますか?」
と言っているようなもの
だ。

客観性がある人は、放っておいても英語力が伸びる。
客観性がないと思う場合は、信頼できる師匠を見つけて
師匠のいうことには疑問もたず時間とエネルギーをきちんと投下すること。
それ以外に道はない。

✅ まとめ

英語に向いてる人の特徴3選をあげてみた。
・耳コピできる音感
・完璧主義でない柔軟性
・自分を客観的に俯瞰できる
これらがある人は悪いことは言わない。
英語でなくてもいいから何か言語を習得されることをお勧めする。

これらがないが英語が習得したい人。
その場合は、ハンデがあることを認識し、自分の弱点を補うのに時間をかける、独自のプロセスをへて習得すると決意すること。

✅ 最後に

では、野中妻はどういうタイプなのか?
自己分析しておくと、
音感についてはまずまず。ある程度の耳コピはできる。
しかし、視覚的情報から英語をとらえる方が向いているタイプで、
天性の言語才能のような耳は持っていない。
さらに、音についてもイギリス系の英語が好きで、アメリカ系の耳コピは意欲が湧かずできない。(学生時代に英語に興味なかったのは、日本の英語教育が米語だったのが個人的には大きく影響したと思っている)

2点目の完璧主義者でないこと。こちらもまずまず。
英語の理屈が通らない部分を許容できる柔軟性はあるが文法的に意味がすっきりする方がやはり納得感はある。
ただ、もやっとしたところをそのまま放置できる大胆さはあるので、英語学習を継続できたとは思っている。

最後の、客観性。
ここは私の強みかなと思っている。
英検1級もIELTSも、誰かに習ってとか過去問を研究してとかいうタイプではない。
自分で「ここが足りないから、こういう訓練をする」というのを繰り返してきたタイプ。結構自分の英語力を俯瞰できている。

俯瞰が、できすぎているが故に、
「ああ、私はこのまま30年英語を続けてもネイティブにはなれない」と挫折しているくらいだ。
とりあえず、私の英語レベルは多くの日本人にとっては十分だと言える。
しかし上には上がいて、英語は上級者から超・上級者になるのは苦しい過程であると思っている。私がさらに上を目指そうと思えば、これまでにかけた以上の時間・エネルギー・お金・環境が必要となる。そう思って、これくらいで満足してもいいか。と諦めているのが本音。

とりあえず。野中妻が考える英語の才能とはこういうもの。
自分の得意・不得意分野を客観視して冷静に努力を積み上げれば
少なくともペラペラレベルは皆いける
というのは最後に繰り返しておきたい。

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