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システムとは

僕はIT業界に入って15年以上になります
いわゆる「SE」を仕事にしています

その中で、SEになる人のほとんどの方が
・パソコンを扱えるから
・プログラムが好きだから
・人と話すことが少ないから
といった理由であると感じています

しかし、僕はそのどれでもなく(むしろプログラムは苦手ですww)
技術を通じて人の生活や仕事が楽になる事
を目指してIT業界に入りました

この考えは今でも変わりません

そんな思いの中、この動画の話に当たりました

システム<環境>を変えれば人は変わる
という内容です

これを聞いたときに「まさにそれだ!」と感じました

ヒューマンエラーとは

システムを扱う中で「ヒューマンエラー」という言葉を耳にすると思います

これは人が間違いをしたことにより、システムで思ってもいなかった結果が返ってくるということです

これが起きることを想定しながら、システムは作られます

しかし、人は自分たちの考えた範囲でしか起こることしか想定できません

「○○したいです」「こういう使い方をします」
という要望があった場合、それを鵜呑みにして失敗することがよくあります

それは、要望を出した人にとって、その使い方は当たり前でも、他の人にとって当たり前ではないことがあるからです

例えば、ゴミ箱を例にしてみましょう

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このタイプのゴミ箱を見ると、「何でも捨ててもいいんだ」と思いませんか?
このゴミ箱は「何でも捨ててもいい」というシステムで作られているので、これに「空き缶入れ」と書いてあっても雑誌とか入ってしまうのです
これは、ヒューマンエラー(人のせい)ではなく、このゴミ箱というシステムが人にそうさせるのです

一方こんなタイプのゴミ箱はどうでしょう?

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まず部分で別れています
そして、ゴミの入り口の大きさが違います

ビン・カン・ペットボトルの箱は口が丸型なので、その形状のものが入りやすくなっているし、新聞・雑誌の箱は口が狭くなっています
いかにも「それを入れてください」という形をしていますね

このようにすれば、ヒューマンエラーは大きく減ります

僕がIT業界に入ってすぐに教わったことがありました
それは
「常に素人であれ」

この意味はシステムや業界の「常識」にとらわれると、使う人にとって「常識」ではないからトラブルになるということでした

だからこそ、ウェブページでの登録などで「何でこんな当たり前のことに注釈があったりするんだろう?」ということがあるのです

ヒューマンエラーを起こさせないためには

この「常に素人であれ」という考えをずっと意識していたのですが、これはつまるところ「相手の立場になって考えよう」ということです

システムは使う人が便利になることが目的です

しかし、予算を決められ、スケジュールが決められてしまうと、IT技術者はその枠で納めることを考えてしまうので、相手の立場を忘れてしまうことがどうしても出てしまうのです

そして、そうして作られたものの多くはがトラブルを起こします

先ほどのゴミ箱でいえば、「空き缶専用」と書いてあっても雑誌が捨てられてしまうことが起きるのです
もし、これを使う側の心理を考えれば、ゴミ箱の種類をかえるか、口の部分にフタをして缶しか捨てれない穴をあけておけばいいのです

何よりも大事なのは「使う人にとってどうなのか?」ということです
クライアントの提案がそれに合わないのであれば、気づきを与えるのもSEの仕事であると思っています

コンピュータの世界に限らず

ここまではコンピューターの世界の話でしたが、このシステムの話は僕たちの生活や習慣にも関わることです

例えば、スマホがあると仕事をさぼってしまうという人の場合
スマホがあるから悪いのではなく、仕事中にスマホを触ってしまう環境(システム)が悪いということになります

こちらがいい例だと思います

このように「スマホを使えなくする」というシステムがあれば余計なことに気をとられなくなるのです

まとめ

システムが人を失敗させる

この言葉は強烈に刺さりました

これまで相手の立場を考えたシステム作りを意識してはいましたが、よりその想いが強くなりました

また、自分を失敗させない、改善していこうと思うのであればシステム(環境)を変えることがいいんだということも学ぶことができました

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