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バックオフィスのタスク管理にJIRAのをスプリントを起用した話

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今回は、今年5月からバックオフィスのタスク管理方法をJIRAに変更したことについて書きたいと思います。

これまでとJIRAで何が違うのか

これまではAsanaカンバン方式で管理していたのを、JIRAでスクラム方式に変更したということです。今回はスクラム方式の「スプリント」が変更にあたってのポイントになります。

カンバン方式では、タスクをかんばんボード上で管理しますが、そのボード自体に必ずしも開始日や終了日が必要ではありません。一つ一つのチケットの進捗をかんばんボードで可視化し、ボードは継続的に使われます。

スクラム方式では、期間が固定されているスプリントで管理するところが特徴です。カンバン方式でいうボードを決められた定期的な期間ごとに設定します。その期間で何をどれだけできるか、に注目します。

スクラム方式と言っても厳密ではなく、ベロシティやストーリーポイントは開発と同じようには活かしきれておらず、現状は見積もり所要時間をベースに取り組む業務量を決めています。

「blog.trello.com」カンバン方式の基礎: チームがより素早く効率的に働く方法


どうやってスプリントを実行しているか

hokanの経営管理チームは現在私と、経理担当、パートナー社員の3名体制です。その3名で以下のことを毎週実行しています。

- スプリント期間は月〜木の4日間
- 月曜10時から30分スプリントスタート会議 
- 木曜16時から30分スプリントクローズ会議
- 締めはわいわい楽しいKPT振り返り30分

- スプリント期間は月〜木の4日間

hokanでは原則月曜日から木曜日の4日間でスプリントを実行します。
金曜日は作業せずに思考を巡らすために、業務期間設定は4日間にしています。
バックオフィスはつい目の前の手作業タスクに気を取られがちになるので、手を止めて考える時間を積極的に取っています。

金曜日は、経営管理チームで取り組んで行くべきことが何かを考えたり、1on1でキャリアや業務の進め方について考えたり、全体会議で発表するアウトプットについて考えたりします。

- 月曜10時から30分スプリントスタート会議 

毎週月曜日の朝10時までに、それぞれが今週やることをバックログからピックアップし、優先順位と見込み所要時間を入力します。

バックログは、これから取り組むタスクのチケットを溜めている箱です。タスクが発生したときに、いつやるかは一旦無視してその時々でチケットを作成し、バックログに追加していきます。チケットの作成はカンバン方式と同じです。

バックログには月次締め作業や入社手続きなど、ルーティン化したタスクもフォーマットで用意してあります。業務改善のチケットもあります。

バックログに入らないタスクもあります。絶対最優先即時対応!と決めている、hokanCRMのユーザーに関与する営業やCSからの依頼や問い合わせです。

10時からのミーティングでは、各チケットの完了基準が明確かということと、優先順位が合理的かということとを確認しあいます。

- 木曜16時から30分スプリントクローズ会議 

木曜日の16時からはチケットの完了報告を行います。
完了できなかったものは、なぜ完了できなかったのかを分析します。ゴール設定が変わったのか、チケットのゴール設定や工数見積もりが不適当だったのか、難易度が高かったのか、予定になかった優先順位の高いものが発生したのか、要因は様々です。一つずつ分析をして、次のスプリントでは安定して優先度の高い業務に取り組み、さらに完了させられるチケットを増やして行けるように改善していきます。

- 締めはわいわい楽しいKPT振り返り30分 

スプリントクローズmtgの後に続けて、KPT(ケプト)法で振り返りをしています。KPTはKeep/Problem/Tryの略で、よかったこと、改善したいこと、次に取り組むことを振り返るフレームワークの一つです。

K.P.Tごとに5分ずつ時間をとり、よーいどん!で各自一斉に書き出します。できるだけ多く書くことを意識してもらいますが、よかったことを出すことがなかなか大変です。良かったことと挙げてもらったことは盛大に祝います。
改善したいことは共感し、改善方法についてアイデアを出し合います。

時間を制限され各自思いついたことをそのまま書くので、日々の業務における会話や1on1では出てこない内容が出やすいことがメリットです。

こうして1週間を終え、最後の金曜日はこの1週間について全体的に振り返り、改善方法を考えて来週に備えます。


なぜスプリント方式を採用したか

スプリント方式を採用した際に3つの目的がありました。

1.  チームが安定的に取り組める業務量を可視化する
2. チームで取り組んだ業務に達成感を味わう
3. 事業成長に貢献するチームになる

1.  チームが安定的に取り組める業務量を可視化する

差し込みが多過ぎてやろうと思っていた業務に取り組めなかった!というのは、バックオフィスではよくある話かと思います。

会社の規模が大きくなり、従業員が増え取引が増えるとバックオフィスの業務量も増えます。

ルーティンも差し込みも改善業務も、チームとして疲弊し過ぎずクオリティを保ち、安定的に取り組める業務量を把握しておきたいため、1週間単位でどれくらいの量に対応できるか、その推移がどう変化するか、可視化したいなと思いました。

2. チームで取り組んだ業務に達成感を味わう

細々した業務が多いため、何かやり遂げたかという不安に駆られることも少なくありません。
例え日常的な小さなことだとしても、ひとつひとつ完了させられたことにきちんと達成感を味わう習慣をつけたいと考えていました。

スプリントだと今週何を完了させたかが明確になるため、かんばんボードよりも完了が認識しやすいです。

3. 事業成長に貢献するチームになる

役割が何であれ、事業成長に貢献していく意識はしっかり持ちたい。手元の作業にとらわれすぎないように、バックオフィスの最適化に意識が向き過ぎないようにし、経営課題にインパクトが出せるタスクに優先して着手していかなくてはなりません。

がんばんボードでも各タスクごとに優先順位付けや期限設定は可能です。しかしながら期間の区切りがない継続的なかんばんボード上には、やらなければと思っているすべてのタスクを管理している、もしくはプロジェクトごとでボードが分かれてしまってるため、「その時本当に優先順位が高いタスク」を視覚的に判断することが難しいと感じました。

スプリント管理では、期間の中で「今週の優先順位が高いもの」を明確になるため、今着手すべきことが視覚的に認識しやすいです。

スプリント管理にして良かったこと

スプリント管理に切り替えて、今週のスプリントで何から着手していくのか、それはなぜか、を意識して整理するようになってわかったことは、

やらないといけないと思っていたことの多くは自分よがりだった

ということでした。意外とやらなくていいものが多い。バックログに入れたままずっと出番のないチケットがたくさん存在します。
切望していた改善業務さえ、会社としての優先度はまだそこまで高くない、ということが容易に判断できます。

1週間という期間の制約をかけ、優先順位を明確にすることで

やらなくていいことを決めていく
会社として優先すべき課題にコミットする

ということをスムーズに進められるようになりました。

スプリント管理オススメです!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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