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デッドラインにオーバーヒート…(千葉雅也Part II)

「自己と他者はそれぞれ閉じていて、だから通じ合うことはできない」前稿で引いた荘子と恵子の

「あなたは魚でないのに、なぜ魚が楽しいとわかるのか」

自己のデッドライン は超えられず、
よもや
他者のデッドライン をや
男VS女 最強の差異とも言える(汗)

「聞いて!なんで男はこうなん???」
「わかるぅ」
娘と母、女同士のカフェでのよくある会話。

「めんどくさくて。付き合ったばっかだったけど。 手ぇつなぎたいとか言われてウゼーって思って。女みたいじゃないスか? べたべたすんじゃねーよって。」(オーバーヒート)

「こちらの肩に頭を傾けてくる。なんだよ」
            (オーバーヒート)
男ってこうなん…
確かに その傾向はある。
「行ってきますのチューは?」
なんて
いちいち女はめんどくせぇ

「〇〇のあとに女と隣り合って静かな時間を共にしている場面は想像できない。」             
             (オーバーヒート)

男と寝た女はすぐ分かる
男が男か
男でないか
これ(上記引用)は
男だが男ではない。
or / and
その女をそんなに好きでない男の言動

「○ ○くん、最近恋愛してる?」
と聞かれる…
知子はもしかして僕のことをちょっと好きだったりするのだろうかと思う。
というか、思ってみる。
いや、そう思うということは
むしろ僕が知子をちょっと好きなのかもしれないな」

「僕は知子のことをどうでもいいとは思っていないが、
別に好きというわけでもないから、
知子がそんなふうに思うのだとしたら、
僕らの関係にも何かがあるのかもしれない
僕は一抹の不安を感じた。」 (デッドライン)

男は基本、女に優しい。めんどくせぇからだ。それくらい、男にとって女は可愛い生き物なのである(笑)

「男が能動の側として「かわいい女」を庇護するような気持ちはまったく理解できなかった。  男二人で朝起きて、一緒に目玉焼きを食べているシーンを思い描く。なっちゃんとそういう二人の時間を過ごす絵は浮かんでこない。」(オーバーヒート)

男であって男でない男は
自分を
「あんま好きじゃない人」
自分に
「興味ない」女を希望する。
           (デッドライン )

「めんどいの無理だから男と付きあってんの」      
            (オーバーヒート)

だから「デッドライン」の知子も「オーバーヒート」のなっちゃんもさいごには消えていった。

「私、今度地元に帰るんです」」
「えー、でも結婚とかべつにいいみたいに言ってなかった?」「あはは、そうだったかもですね」 (オーバーヒート)

やはり「普通の感覚」に落ち着いていった…

女は男に愛されたい生き物(笑)だからだ。
しかし
「男でない男」も潜在的には「女」
男に荒々しく愛されたい動物=女なのだ。

男でない男=女=自分=君
つまり僕=君
「僕が君だとしたら?」
「本当に好きな人は?」
          (デッドライン)

「女性になりたいわけじゃない」
「僕の中の少女が、いや、少女としての僕が身体を盗まれている。」(デッドライン )

僕は君 君は僕 
僕=少女 少女=僕
君は僕の盗まれた半身

「僕は自分が射精のあとに女と隣り合って静かな時間を共にしている場面は想像できない。」
             (オーバーヒート)

男に抱かれたい女 と 
男に抱かれたい女
が隣り合って寝ているのである。
「別の仕方で」理解すれば
「当ったり前じゃん」って思える。

でも「普通に」考えると
「隣にいることがまるで意識にない様子で悲しくなってくる。そして涙が溢れてきて、ついには…泣きわめいてしまった。」(デッドライン)

こうなるよ。
分かる分かる!
男=女だって分かってないんだから。
上述の
「こちらの肩に頭を傾けてくる。なんだよ、と僕は狼狽する。」の続きのセリフを見てみよう。

「僕の方だって基本はウケなんだから、
そうされても困ってしまう。」
双方が男にもたれたい。
荒々しい男を求めているのである。
男も甘えたい。
女も甘えたい
男も犯されたい。
女も犯されたい
どうすんだ!?

男≠男=女だから。
そうなのだ…
両方がウケだから
性行為は成り立たない。

「男性をウケの立場から欲望する…僕は、男として男を欲望し、男に挿入される。  僕は、自分には欠けている「普通の男性性」に憧れていた。」(デッドライン)

だから
「こんな体になりたいと思った。僕も大地のようになりたい。」(オーバーヒート)

大地のようになりたい
大地に愛されたい
男は
大地(男)の手前に「立ち(勃ち)」
女という逃走線「になり」
大地(男)を眼差し
自身を見ている。  

でも
「女性になりたいわけ」でもない。
「女性になることからも遂げている」

男と女の間で
「普通の男性性」の欠如が、動物=男(オス)になることとは何かを問い、動物的男性を憧憬しているようなのだ。

男を愛する男の眼差しは
大地(他の男)を捕え
「カーブし、
自分自身に戻ってくる」
(デッドライン)

大地を通して自分を見ている。
視線の先には男=自分がいる。

反対に、
男たる男とは
男たる意味を自問自答もすることもなく
視線の先には女性がいる。
だから 
大地に彼女ができた時
良い女やないか…ええなぁ=嫉妬となる


反対に大地を愛する男≠男=女にとっては

悪女が大地を盗った 
イケメンを男から奪う「悪=女」
「女が 男を僕から奪うのが気に入らない」
「女たちは僕から「機会」を奪っている」(デッドライン )

「別の仕方で」
発想転換して考えないと
なかなか理解に到達できない。
千葉雅也も自身で理解に苦労したと言うのだから、私も理解に苦しんで当然だ。

ドゥルーズの研究者 千葉が言うように
支配的存在なるマジョリティたる男性への生成変化など「千のプラトー」には書かれていない。でも とどのつまり マイノリティたるゲイはマジョリティ=動物的男性になりたいのか?逃走線=動物=女になること(マイノリティ)の先にマジョリティ=普通があるのか?

LGBTQは「普通」
今の時代こう言わねばバッシングを受ける。
だがはっきり言おう。
発想を転換させないと
理解できないことが
どう「普通」だというのか?

この投稿を
最後までお読みいただいた方には
分かるであろう。

頭が混乱する。
頭を反転させると
理解に少し近づく。
つまり倒錯しているのだ。
これを「倒錯」と言わずに
何を「倒錯」と呼ぶのか?
言ってみろ と言いたい。

LGBTQの人は私達と同じです!
どの口が言う!?と言いたい
でも、そう言ってる限り「無難」なんだ

フランチェスコという
私の愛したイタリア人の男の子が
ゲイと知り 
私が泣きたいとこなのに
泣く間も無く
フランチの彼が泣きながら
語るフランチへの恋慕の想い
あの男に奪われそうだと
前を歩く男に指をさす

「そうなんだ」

新彼と俺
「どっちがカッコ良い?」
「どっちも」

フランチ パパだって
酒に呑まれて
息子のゲイ性に泣く
朋子から話してくれ
あの子は朋子の話なら聞くからと

デッドライン にオーバーヒート
「もうわかんないよ」
「バカだから」

リベラルで先進的だと見られたければ
LGBTを支持しさえすればよいみたいな空気
LGBTブーム? 
LGBTQ差別 反対!
いやいや 違う
差は確かにある!
わかんないんだから 
差はあるのに差を解するな
「分かる」
というのか?

ポリコレもポストモダンも相対主義も
上っ面はとてもきれい♡
でも

反ユダヤ主義反対!
「イスラエルやりすぎでは?』
「パレスチナ 可哀想」
言うだけで

ハーバード学長クビ
アメリカの大学資本を支えるユダヤマネー
クローニー資本主義…

世の「空気」には逆ったことは
言わないに越したことがない。
千葉が書いているように
会議の議決は既に会議前に決まっている。
余計なことは言わんこっちゃない
でも言ってしまう(汗)
レターボックス一杯のペーパー
読まなくても決まってるのに
目を通さねば…。。

無意味の意味
意味の無意味

民主主義=マジョリティへの抵抗とでも言おうか?きっと
マジョリティ=
普通っていうほうが
普通じゃないんだよ

千葉のTwitter
「同性愛はやはり『倒錯』である。異常と言ってもいい。生物は繁殖を目指すものだとすれば、やはり異常である。「普通」でなくて何が悪いのか」(オーバーヒート)



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