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うさぎの「トイチ」との出会い

前回では、私が夫の職場の上司に夫が提出してしまった退職願の取り下げのための直談判をしに行ったところでしたので、「なんで突然うさぎ!?」とお思われると思います。

その後、無事に(?)夫は職場に残れることになり、部署の異動もあって、引っ越しをすることになりました。私の流産後の治療については、2ヶ月くらいの間、毎週尿検査を受けに行っていて、最終的に妊娠反応が消えたのです!

なので、恐れていた抗がん剤の治療もしなくても済み、医師からも「これでやっと釈放だね笑」という言葉をもらい、産婦人科に似つかわしくない「釈放」という言葉がその時の私にはとてもピッタリしっくりくる言葉でした。 
そのくらい、私の心は完全にマイナス思考に囚われていたんだと思います。

夫との関係は、特に前進したわけでもなく、さらに悪化したわけでもなく、なんとか新しい住居で生活を始めました。

そんな折、ひょんなことから迷いうさぎを譲り受けることになったのです。

そのうさぎの名前が「トイチ」となったのです。

わたしの実家では、犬を飼っていて初代の犬から何番目に家族になったかという数字を名前にしていました。
わたしは祖父母、両親、3姉妹の7人家族だったので、初代の犬は8番目にちなんで、「ハッチ」という名前に、トイチは11番目の家族という意味でそう名付けました。

うさぎを飼うのは初めてでしたが、飼い主に懐くし、お散歩もできるし、ふわふわで柔らかくて温かくて、私たち夫婦はすぐにトイチに対して愛情が湧き、癒され、結婚生活に初めて喜びを感じることができたように思いました。

でも、その頃でもまだ私たち夫婦は救いようのないことに、お互いを許し合ったり、思いやりを持って接したりすることはできませんでした。

トイチの存在の分だけは会話が増えましたが、依然夫がゲーム狂であることに変わりはなく、旅行の提案をしても、一緒にできるスポーツの提案をしても、ことごとく断ってくる。。。
残念な夫婦に変わりはありませんでした。

しかし、わたしはやっぱり子どもを持つ夢が諦められず、離婚する勇気もなく、この人と子どもを作って理想の家族に。。なりたい!ではなく、なるしかないんだ。。。
という心境でした。

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