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文化、アートについて

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文化やアートなどについて、ふと思いついたことをまとめています。
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#文化

『よい』という感覚は何処から来るのか

年に1度、ピアノの調律をお願いしている。 調律師のO先生は、毎回飽くなき技術の追求をされて…

榎田智子
2か月前
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お土産文化から「もの言わぬ」を考える

2019年から、オーストラリアで留学している長女。 コロナ禍を経て、ようやく遊びに行けること…

榎田智子
11か月前
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ロマンポルノは日本文化の象徴かもしれない、と思った話

2019年1月。 北海道地震後の復興支援のため、中国向けインバウンドの復興を目的として、中国人…

榎田智子
2年前
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ピアノの音と言語体系〜技は文化に行き着く〜

年に1〜2回程度、ピアノの調律をしてもらっています。 ウチでピアノを弾くのは主に末っ子。私…

榎田智子
3年前
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文明の成熟から、文化の成熟時代へ

高三の長男。進路について色々悩んでいたけれど、結局大学受験をせず、どういう道に進めば、自…

榎田智子
2年前
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「写実」は、どこまでリアルなのか

先日、「日本文化における写実という感覚について考えてみた」を投稿してみましたが、その前提…

榎田智子
4年前
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日本文化における「写実」という感覚を考えてみた

ちょっとハードな1日だった深夜なんかに、ノートの端っこに落書きすることがある。猫や犬、花などの絵を描いて自己満足しているだけなのだけど、最近面白いことに気がついた。 素人が絵を描いて気がついたこと美大で絵を専門的に学んだ人に言われたことがある。 「デッサンするときは、対象になるモノの部分部分を、無理やりでも図形に当てはめて描くといいんだよ」 そのときは、へぇーと思っただけだったけど、数ヶ月経ってから、ふと「見たものを『見えたまま』図形化したらどうなるか」と思ってやってみた

アナログとデジタル〜一期一会を考える〜

アナログの語源である「アナロジー」 古代ギリシャ語で「比例」を意味する ἀναλογία …

榎田智子
4年前
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音楽を感じる時

生活の中で音楽を感じる時って、一体どんな時なんだろう。 そりゃ「音楽を聴いている時」に決…

榎田智子
4年前
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「同じ船に乗る」信頼関係の必然性を探る

人と人の信頼関係は「同じ船に乗っている以上、力を合わせなくてはやってけない」という必然性…

榎田智子
4年前
9

安心感と無常感

最近、「これは絶対正しい」とか「これは世間共通の判断基準」というような既成概念が著しく崩…

榎田智子
4年前
8

遠回りは近道。「ひとつになる」プロセスがもたらした人の進化

動物には個体の能力差が人間ほどにはない。 鶯はどの鶯も「ホーホケキョ」と鳴き、 どんな猿…

榎田智子
4年前
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カーテンの穴から見る世界。子どもの視座の変え方に学ぶ。

長女が8歳くらいの頃だったと思う。 当時は3Kの小さな家に、家族5人ひしめいて暮らしていた…

榎田智子
4年前
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ピアノの音色、文化の景色

今日はちょっと音楽の話を。 ウチのピアノの面倒を見てくださっている調律師のOさん。 ヨーロッパに遊学して調律の腕を磨いたツワモノです。お話も面白くてとても素敵な方。 調律が終わってお茶の時間になった時、こんなことを仰いました。 「最近ようやくドレミじゃなくてアーベーツェーで調律できるようになったんです」 どういうことか聞いてみると 「ピアノの元はイタリア発のチェンバロですが、その後ウィーンで盛んに製作されたんで、ドレミじゃなくて、ドイツ語のアーベーツェーで調律しな