#11 運命の出会い?
商工会議所での面接の後、大勢の面接官に圧倒され気おくれしたせいか、少し落ち込み気味で「あんとれ」に寄りました。
そして、その時初めて「あんとれ」内に足を踏み入れたのですが・・・
「ここで、やっていけるの?」と不安が大きくなりました。
ちょうど、その頃あんとれの店舗が入れ替わりの時期でしたので、店が少なく雑然とした感じで夕方だったせいか、淋しそうな雰囲気が漂っていました。
確かに、面接時にはとても条件の悪い場所(駅からは離れていて、17号沿いなので歩いている人もほとんどなく、また「あんとれ」には駐車場はない)と聞かされていましたし
「その場所で起業できればどこでもやっていけるよ」とも言われました。
入口のシナモンカフェを横目に奥へ進みながら、やっぱりここでは無理そうだ、やめた方が良いのでは?と思いそのまま帰ろうかと思ったその瞬間、
シナモンカフェのレジ横にあるシナモンロールが目に入りました。
「あ、ハワイで食べたシナモンロールとそっくりの見た目だ!!」
と思い、思わず「ハワイのシナモンロールに似ていますね」と話しかけたら、
「はい、ハワイの本店のシナモンロールが大好きで、毎日大好きなものに囲まれていたくて、シナモンロールのカフェを出しました。」
と満面の笑顔のK さんに誘われるように、そのままカウンターでシナモンロールとコーヒーを頂きました。
そのシナモンロールの味は私がハワイで食べたシナモンロールよりも美味しくて優しい味でした。
そして、やっとの思いで、
「実は今日、あんとれの面接に行ってきた者です」と自己紹介。
Kさんはニコニコしながら、
「隣の彼も今日、商工会議所に面接に行ってきたようですよ。」
おお、4席しかないカウンターの端に男性が座っていました!
「はじめまして、先ほど商工会議所の階段ですれ違いましたよね。面接びっくりしませんでしたか?」
と人懐こいが礼儀正しいGさんの笑顔。
2人の笑顔に緊張と不安になっていた私の心がほぐれて行きました。
あの時、シナモンカフェに寄らなければ、私は「あんとれ」でチャレンジしなかったかもしれません。
「私が、どうしよう」とぽつりと言うと、
「一緒に頑張りましょう!」
「1カ月2万円の家賃で出来るのだから、とりあえずやってみましょう!」とこれまた二人の笑顔。
この時の時間は今も、これからも忘れないでしょう。この二人に会えたのは、現在のサロンが誕生する為の運命だったのだと思います。
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