見出し画像

黒のゴールデンレトリバーの盲導犬

 盲導犬を連れた20代と思われる女性が関内駅北口近くで何か探しているような様子。一瞬 通り過ぎたのですが、やっぱり気になって「大丈夫ですか?」と お声を掛けました。すると「タクシー乗り場は どこですか?」と 彼女。

 「タクシー乗り場は 少し歩かなきゃいけないンだけど、タクシーで どこまで行くの?」「上大岡まで…」「じゃ~、ここでタクシー拾うね!」と タクシーを止めました。
 自動ドアが開いたので まずドライバーさんに「盲導犬、大丈夫ですか?」と 伺って彼女とワンちゃんを乗せてバイバイしました。

 ほんの2~3分の出来事だったのですが、ワンちゃんの優しい目が印象的でした。彼女たちは 約2年一緒に過ごしているそうで(ワンちゃんがいることで) きっと彼女は行動範囲が広がったンだろうなぁ~と想像しています。

 何年か前に 帝国ホテルで盲導犬協会のステージで演奏させて頂いたことがあります。飼い主さんと一緒に何十頭もの盲導犬が参会したパーティーで 訓練されたワンちゃん達は素晴らしい働きぶりでした。
 感動のあまり「いい子…いい子…」と 頭をなでなでしたいところですが ぐ~っとガマン。飼い主さん以外が触るのはNGですから…。

 今回のワンちゃんも飼い主さんが「どうしよう…」と 迷っていたことを理解していたのでしょう。「ありがとう!」と 言いたそうに それはそれは優しい目で 私をじーっと見ていました。

 そう言えば、2004年2月キューバに入国した直後。首都ハバナ旧市街中心部の(ハバナでは)交通量の多い交差点付近で 白い杖を持った視覚障害の男性が 車道と歩道の段差を 持っている白い杖で ほんの2~3回 トントン叩いた途端、彼の近くにいた人が数人集まり 走っている車を止め 男性をエスコート。

 介助した彼らは特別な感覚はなさそうで、ドライバーも含め そこに居合わせた全員が 極々普通の日常の1コマの中にいました。面倒臭そうにする人も イライラしてクラクションを鳴らして怒りをあらわにする人もなく、ただただ日常…。その光景を見た私はキューバと言う国が一気に好きになりました。(もちろん、問題もたーくさん抱えていますけどね…。)

 資本主義vs社会主義のような構図の中で 資本主義の世界で暮らす私達が知らない(気付いていない…とか 報道されない…とか)社会主義の中にある(もしかすると資本主義が切り捨ててしまっている)人に優しい部分…は見逃してたり 知らされていないのかもしれません。

 学校で文字を覚えたり計算したり…と言うお勉強は もちろん大切だけど、
違う個性を持つ人間同士が この地球上で お互いを思いやりながら 最高に自分を活かしつつ そして争わないで共存共栄できるのか…を もっともっと追求してもいいんじゃないかなぁ~。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?