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インピンジメント症候群のこと(その1)

…と言われても、殆どの人にとっては聞いたことのない病名だと思います。
そういうあたしも同じ職場の人から聞くまで知らなかったし、自分が罹らなければ彼女の話もそのまま忘れ去っていたに違いない。
命に関わる訳ではないけれども放置しておくと難儀なことにもなりかねず、再発する可能性もないとはいえないので、備忘のために書いておくことにします。



そもそも「なんだそれ?」

一般に知られていない病名だというのは、いんぴんじめんとしょうこうぐん、と入力しても「インピン地面と症候群」とか「隠ピン地面と症候群」などと変換されてしまうことでも明らか。
腕を上げたときに、腕の骨の骨頭(肩関節と繋がってるとこ)が関節側の組織とぶつかるために、痛みを生じたり腕が上がらなくなったりする疾患のことをいいます。インピンジメント=impingementは衝突という意味。
肩を酷使するスポーツ選手に起こりやすいそうですが、加齢や姿勢の癖で発症することも少なくないらしいです。

発症から入院まで

五十肩だと思っていたら

左肩の調子がよろしくないな、と思い始めたのは2021年の春から初夏の頃だったと思います。痛くはないけどなんとなく可動域が狭くなったような気がするな、と。
数年前に右肩が五十肩になり、鍼治療を受けたりしつつ半年ほどで気がついたら治っていたので、このときも五十肩だと思って(思い込んで)整体に通ったりしながら様子を見ていました。

もしやワクチンの副反応? いや違うやろ

おりしもコロナ禍の真っ最中。
8月の末に2回目のワクチン接種を受けたあと酷い副反応に見舞われ、高熱は出るわ腕は動かなくなるわで悶絶し、やっと熱が下がったあとも腕は動かないまま、副反応酷いにもほどがあるぜとしばらく思っていたんだけど。
これは五十肩が悪化しているんじゃないかとだんだん心配になってきたある夜、寝返りを打った拍子に尋常じゃない激痛に見舞われ、これは五十肩でもワクチンでもないわ、と。病院行かなあかんやつや、と思った訳です。

知識は人を助ける(たとえ聞き齧りでも)

すぐに病院行こ!と思ったのは、同じ職場の人に経験者がいたからです。
「五十肩だと思ってたら違うかったの。肩痛かったら早めに医者行ったほうがいいよ」
と聞いていて、病名も忘れてたし詳しくも覚えていなかったけれど、これは整体なんかでお茶を濁していないで病院に行くべきだなと思えたのです。
それも「湿布薬出しときますね〜」って言って電気当てて終わり、みたいな整形外科では埒が明かないと思い、ネットで検索したら隣市に肩関節専門のクリニックを見つけたので、すぐに問い合わせて9月初旬の診察予約を取りました。

あれよあれよという間に入院が決まる

さて受診当日。
レントゲンやMRIの検査を受け、診察の結果あっさりと「インピンジメント症候群」との診断が下りました。
ものすごくテキパキとした先生で、撮影した画像を指しながら
「肩関節のここに棘が出来ていますね。ここに腕の骨が当たることで腕の動きが制限されたり痛みが出たりします。それに炎症を起こして関節に水が溜まっています。この棘を手術で取ってしまいましょう。肩に何か所か穴を開けて内視鏡で行います。直近で10月●日が空いていますがどうですか」
と、そこまでほぼ一気。あれよあれよという間に入院が決まりました。

入院までが大忙し

初診から入院までひと月あまり間があったのですが、その間が大忙しでした。
術前の検査や麻酔科の診察を受け、職場に休暇申請を出し…新しい派遣先へ就業したばかりで恐縮だったのですが、引き継ぎをたんまりしなきゃいけないほどの業務をまだ任されていなかったのは不幸中の幸い。
術後に着る肩の開く服が必要なので着古したTシャツを改造して縫ったり(クリニックで買えるし経験者がメルカリに出品してたりしますが)、入院申込書や手術同意書などクリニックへの提出書類いろいろ書いてハンコ押したり、保険会社から給付金請求の書類取り寄せたり、高額療養費の事前申請をしたり。あ、ジェルネイルのオフにも行きました。
コロナ禍ゆえ入院中の外出も面会も制限されており、院内に売店もないので、飲み物とかも日数ぶん。コーヒーもトマトジュースも毎日飲みたいですもん。肩使えないと洗い物も侭ならないでしょうから、紙コップや割り箸も用意しました。
前の年に新しく買ったキャリーバッグの初おろしが入院とは…とほほ。

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インピンジメント症候群のこと(その2)
インピンジメント症候群のこと(その3)


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