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不要なものを振り落とし、必要な記憶だけを残していく 詩#1

いつも違う空なのに
いつも同じメッセージを送ってくれる。

朝は、どんなイやな夢を見たって、
あなたが癒してくれる。

今日出会う人、今日起こることに
過剰な期待を寄せる私に

こっちだよ、と水面を煌めかせて
静かに水平線を見るよう、促すんだ。



昼は、だいたいそっけない。

どうでもいいことににぶつかって、
一人で熱く固まっている私を

いつ来るかわからない想像の未来に、
思い悩む私を

咄嗟にあなたに答えを求めてしまう私を

適当にやりなよ、といなして笑う。


そして火照った私の顔に、

涼しい風を送るんだ。


夕方は、いつも何も言わない。

ただ眼の前で、
刻々と厚くなる雲と
緋色に染まる空間を演出しながら

もうこれ以上儚く魅せないで、
とお願いする私を
いつまでも虜にするんだ。

今日はどんなことにぶつかって、
どんなことを悩んだのか。

たくさんの余計なものを勝手に背負って、
眉間にしわを寄せる私を

雑念にまみれた私の心を

大きな手を広げて、慰めるんだ。



そして今日も私はあなたに誓う。


不要なものを振り落とし、
必要な記憶だけを残していくことを。





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