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<苦手克服>初めての会社・クライアントを訪問するのが苦手

≪サブモダリティ≫ ≪マップアクロス≫

☆自分の嫌な気分や、やる気のない気持ちの
 あり方を変えてみよう

営業マンには、会社訪問・クライアントとの打ち合わせは
欠かせない仕事です。しかし、どんなに仕事に慣れても、
初めての会社や、一度も会ったことのないクライアントに会うのは、
誰しも抵抗感や「苦手意識」があるものです。

苦手を理由に、いつまでも訪問しないでそのままにしておくわけにはいきませんが、こんな「苦手意識」はどのように解決すればよいのですか?

よくない気分の状態からよい状態に変える方法の一つとして、
「サブモダリティ」という考え方を応用することができます。
応用の基本は「何を考えるか」という視点から、
「どのように考えるか」という視点への移動です。

まず、なにか嫌な体験や悲しい体験をイメージして下さい。
そのイメージを、どのあたりに想像したか、どのぐらいの大きさに
イメージしたかを確認します。
たとえば、気のすすまない新しい会社訪問の様子を、
すぐ目の前にとても大きく薄暗いようにイメージしたとします。

今、ここで、そのイメージの内容はまったく変えないで、
少しずつ遠くに小さくしながら離してみて下さい。
とても簡単ですから、今やってみてください。

イメージを遠くに小さくしながら離していくと、
あなたの最初のイメージの受けとめ方や気分が変わってこないかを
体験していただきたいのです。
続けて、今度は、その薄暗いイメージを反対に明るくしていきます。

さあ、どのようなことが起きたでしょうか?
おそらく、最初とはまったく違う気分、気持ち、感情に
なっているのではないでしょうか?


☆「サブモダリティ」とは、
  視覚、聴覚、触運動覚のさらに細部の感覚要素

私たちは、五感で外部のさまざまな情報を処理していますし、
自分の内的な考えも情報として同様にさまざまに処理しています。
その視覚、聴覚、触運動覚それぞれのさらに小さい、
より具体的な細部の感覚要素を「サブモダリティ」といいます。

たとえば、「視覚」なら「明るさ、鮮明さ、色、動き、大きさ、光の有無」などです。
また、「聴覚」なら「音量、テンポ、リズム、大小」など。
そして、「触運動覚」なら、「温度、強度、圧力、位置」などのことを
「サブモダリティ」といいます。

こうした、より細部の具体的な要素を変えることで、
嫌で苦手な体験を、楽しい、よりよい状態に変えることを
可能にするのが「マップアクロス」というスキルです。
このスキルのポイントは、よくない状態の「サブモダリティ」が
なにかを調べて、その人にとってよい状態の「サブモダリティ」に
変化させることです。


「マップアクロス」を使って「サブモダリティ」を
変える方法

☆「マップアクロス」を使えば、新しい会社でもよい気持ちで訪問できる

このスキルを活用するには、自分の苦手な状況、
つまり「新しい会社を訪問する」ということをどのように
イメージしているかを観察しながら、その問題状況を特徴づけている視覚、聴覚、触運動覚のサブモダリティを細かく調べてメモしておきます。
次に、自分がいつでも楽しく訪問できる馴染みの会社を訪問している状況をイメージして、同様に「サブモダリティ」を書き留めます。

その準備ができたら、自分の好きな、やりやすい方法で
二つのイメージを左右に思い描いて下さい。
そして、自分にとって苦手な「新しい会社訪問」のサブモダリティを、
「楽しい会社訪問」の「サブモダリティ」と入れ替えていって下さい。
「苦手な会社訪問」のイメージの画面が「薄暗く」て、
「楽しい会社訪問」のイメージが「明るくてまぶしい」のなら、
そのように少しずつ変化させていって下さい。

何か音楽が聞こえているようでしたら、
それも楽しいほうの音楽に変えて下さい。
一方が憂鬱な気分で、一方がすがすがしい気分なら、
それもよいほうに変えて下さい。

そのように、いろいろな「サブモダリティ」を変化させながら、
少しずつその画面を中央にもってきて下さい。
役に立つならパノラマにしてみて下さい。

「サブモダリティ」の入れ替えは、自分のペースでやっていけばいいのです
薄暗い場面を少しずつフェードインするような感じで、
パーッと明るくしていくと、どのような気分になるかに
注意を集中して下さい。

そして、どこからともなく楽しい音楽が聞こえてきたら、
さらにどのような気持ちの変化が起きてくるでしょうか?

何か重苦しいような体の感じがリラックスして、
ふわふわと体が軽くなるとしたら、
どのような気分に変わってくるでしょうか?

(1)よくないイメージは、「暗い感じで、うつむいていた」のに、
   明るくすることで「姿勢もよくなり、体が楽になった」

(2)「薄暗いイメージ」を「明るいカラー」にしたら
   何か楽しい音楽が聞こえてきた

(3)つらいイメージを小さくしていったら
   何か悩みもひとごとのように思えてきた

(4)新しい会社の担当の人の、声の質と音量を楽しい会社の担当の
   人の声に変えたら
、新しい会社の人に会うのがそれほど
   苦にならなくなった

今あなたは、どんな気分でしょうか?
このようなよい気分になりましたか?
このよい気分で、新しい会社を訪問することは、
あなたに役に立つでしょうか?
もし、役に立っても、何か問題がないかも確認して下さい。
新しい変化は、まれによくない問題を起こすこともありすので、
そうしたことがないかを調べて下さい。

何も問題がなければ、今度は、具体的にどこかの新しい会社を
訪問するように、業務滅入れが出たとイメージして下さい。
その時、どのような気分、感じがするでしょうか?
もし、なにか楽しく訪問できる気がするのであれば、
このスキルがあなたにとって役に立つことがわかります。

☆ここまで紹介したスキルが「よく似ている」と
 思われている方へ

このように、視覚や聴覚、触運動覚の「サブモダリティ」のいずれかを
変えることで、嫌な体験の内容はまったく変わっていないのに、
気持ちや感情が変化するのが「マップアクロス」の効果です。

さて、ここで紹介したいくつかのスキルですが、
「アンカーリング」と「リソースフル」、
そして、この「マップアクロス」のスキルが、
どこかとても似ていることにお気づきだと思います。

問題状況から望ましい状況への切り替えですから、
文章だけで手順を理解すると、
「何か同じようなことをしているだけ」という感じを受けるかもしれません

ところが、これを一つひとつ「体験」してみると、
それぞれから得られる感覚には、人によって「大きな違い」があります。

それは、人それぞれの優位な「代表システム」が
違うことが関係しています。

ある研修で、参加者全員に、その場で「海にいる状況」を
イメージしていただきました。

ある方は、海の大小、さまざまな波の様子、その先に浮かぶ船やボート、
そして、青々とした空、海辺の砂浜など、
はっきり「目に浮かぶイメージ」を次々に表現しました。

ある方は、砂浜を歩いた時の砂の感触や、海辺独特の匂いや海風を
「肌に感じる」とつけ加えました。
そして、波の音や浜辺から聞こえてくる人の声や鳥の声が
「聞こえないと」海にいる気がしないという方もいました。

そして、海にいることを感覚的に実感するには、
そのことを表現するだけでも、はっきりとした違いがあることに
気づいてびっくりする人がたくさんいます。

それほどの違いがありますから、視覚的なイメージが得意な人には、
「マップアクロス」がより役にたつかもしれませんし、
触運動覚が得意なひとには、
「アンカーリング」がぴったりかもしれないのです。
「リソースフル」が一番に役に立ったという方もいるでしょう。

反対に、いろいろなスキルをやってみるうちに、
自分に優位でない「代表システム」がいつのまにか、
発達していて驚くこともあります。

このように、人の感覚を鋭敏にするために、一見、
似ていると思われてしまうようなスキルにも、
それぞれの人の「代表システム」にあわせたさまざまな
構造的な工夫がされているのです。


~30代女性のための心と体の健康アドバイザー~

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