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Zoomを使ったライターの勉強会「関西ライターズリビングルームオンライン!」第七夜、無事終了しました。ゲストはコラムニストの石原壮一郎さん。テーマは「コラムって、どうやって書くんですか?」

Zoomを使ったライターのオンライン勉強会「関西ライターズリビングルームオンライン!」第七夜、2021年1月27日(水)に無事終了いたしました。

たくさんのご視聴をいただき、ありがとうございました!

第七夜のスポットライターはコラムニスト石原壮一郎さん

「大人養成講座」「大人力検定」などで知られ、コシ命の讃岐うどんの対極にあるコシ無用な「伊勢うどん」を世に知らしめた石原さん。
コラムニスト歴およそ28年の大ベテランです。

重鎮でありながら飄々としておられ、新刊を続々リリースするフットワークの軽快さに憧れます。

今月またまた新刊を上梓されるのだそう。
書き手の先輩たちが第一線を走り続ける姿に、本当に勇気づけられます。

今回のテーマは「コラムって、どうやって書くんですか?」

Webメディアはいま、コラムが花盛り。
毎日毎日、膨大な数のコラムが配信されています。
オピニオン系、金融系、転職系、恋愛系など、コラムの配信だけで構成されているメディアも少なくはありません

コラムの需要は増える一方。
よいコラムの書き手をメディアは探している状況です。

さて、大人養成大人力検定など、石原コラムの代名詞と言える「大人」
「大人養成講座」はもともと「いつまでも少年の心を忘れない」をテーマとしたストリートカルチャー誌の企画から誕生したのだそう。

意外ですよね。
だって、雑誌のコンセプトに真っ向から対立しているのですから。

石原さんは「そうじゃないのでは、という気持ちをあまり表に出さないように、二回転、三回転させながら柔らかくして企画を通した」と言います。

「大人力検定」も、往時流行した「常識力検定」に対して「正解するって、そんなに大事かなあと思って」と、反抗したくなる気持ちをそのまんまではなくユーモアで包んで表現して始めたものだそう。

いま「共感される」をよしとする風潮があります。
けれども共感って「わかる、わかる」「あるある」で終わるんですよね

文章を書く人は、柔和な笑顔の奥に「わかられてたまるか」という小さな針をしのばせておかないといけない。
そして、決してとげとげしくなく、それこそ伊勢うどんののど越しのように食べやすく提示する。
コラムの役割は共感してもらうのではなく「みんなが共感している方向の反対側に答があるかもしれませんよ」別視点をやんわりプレゼンすることなのでしょう。

石原さんはライティングするとき「半分冗談、半分本気」をこころがけるのだそう。
そして三行に一回、山場をつくると。

確かにコラムって全部本気、あるいは全部冗談だと完読しにくい
テンションがずっと全力で、石原さん曰く「走りっぱなしのコラム」だと、しんどい。
薬は糖衣がないと、にがくて飲み込めない。
冗談と本気の緩急のつけ方こそ、石原さんの言う「コラムのダイナミズム」
いいコラムって、やっぱり洒脱でアツすぎないですもの。

石原さんが言う「エッセイとコラムの違い」、それは大まかに言って

「私が気になった」を書くのがエッセイ。
「みんながなんとなく気になっている」を書くのがコラム。

そして「コラムもエッセイも重要なのは“主観”」だとおっしゃいます。
エッセイとコラムがどう違うかを気にするよりも、主観に独自性があるかを自問自答した方がいいと。
目からウロコが落ちまくりました。

最後に「コラムの仕事がしたい」と思ったら、どうすべきか。

「noteやブログに書いたものを編集者が発見してくれる可能性は正直に言って、それほど高くない。書いたものを自分から積極的に見せに行かないと」とのこと。
ただ「あんまりグイグイ寄って来られると、いやがられる」とも。

この匙加減がまさに「大人力」ですよね!

石原さんはこの頃「高齢者に話を訊く仕事」という、新たなフェーズに入っています。
「自分も齢をとってきたので、お年寄りの話を訊いてみたくなって」と。

いままさにネットでバズっている萩本欽一さんのインタビュー記事は石原さんの仕事。
介護メディアで連載している高木ブーさん毒蝮三太夫さんの聞き書き連載も、おもしろくてたまりません。

「こだわり」もいいですが、頑固にならず時代に則したアップデートを繰り返している人には、次に踏むべき新たな岸が見るかるんだな、と感じました。
考え方を更新しないでいると、オリンピック開催国にふさわしくないんじゃないかと世界中から疑問視されるわけです。

さて次回「関西ライターズリビングルームオンライン!」第八夜2月24日(水)午後8時より開催。

「ガジェット通信」「まいどなニュース」など、さまざまなメディアに月に50本以上の記事を納品する爆速ライターの中将タカノリさんをお迎えし、

「いい記事を『速く』『たくさん』書く方法」を教わります。

面白い記事を、なぜあんなに量産できるのか。
なにか裏ワザがあるのかもしれません。

近日中に視聴予約を始めます。

視聴は無料。

予約も簡単です。

ぜひ空けておいてくださいね。


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